穀田恵二の発言 (本会議)
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○穀田恵二君 私は、日本共産党を代表して、福田内閣と自民、公明の与党が、この三月に失効したガソリン税などの暫定税率を復活させ、十年間維持する租税特別措置法案など税制法案及び地方税三法案について、現に参議院で審議中にもかかわらず、否決したものとみなす動議を提出し、衆議院の数の力で再議決しようという、憲政史上かつてない暴挙に断固として抗議するものであります。(拍手)
これらの法案は、現に参議院で審議中であり、日程協議が行われ、審議の意思を明確にしています。にもかかわらず、衆議院が一方的に否決とみなすことは、参議院の審議権を剥奪するものと言わなければなりません。
しかも、みなし否決と再議決は、福田首相の言明と政府・与党決定に照らしても、国民世論に照らしても、また国会審議の経過に照らしても、一片の道理もありません。
政府・与党が再議決しようとしている国税、地方税の歳入関連法案は、二カ月前の二月二十九日、道路特定財源問題での矛盾と破綻が明白になっているにもかかわらず、予算案とともに、自民、公明両党が衆議院本会議での採決を強行したものです。それから六十日経過したからみなし否決を求めるというのは言語道断であり、この六十日間で大きく変わった事態を全く無視するものであります。
政府提出法案は、ガソリン税を道路だけにしか使えない特定財源とし、暫定税率を十年間維持して、道路財源を確保し、五十九兆円に上る道路中期計画のもとで、際限なく新たな高速道路建設を推進するというものでした。
そもそも道路特定財源は、一九五三年以来、三年、五年の臨時、暫定措置をずるずると重ねてきたものであり、さらに七四年からは、道路に充てるために暫定税率が上乗せされ、今日に至っているのであります。
政府が財政危機を言い、国民生活を切り捨てながら、際限ない道路づくりを聖域化する政策を五十年にわたって続けていることに、国民の厳しい批判が沸騰したのであります。
この国民の世論の批判に押されて、三月十九日、福田首相自身が法案修正に言及し、道路特定財源の一般財源化を明言し、三月二十七日の政府・与党決定で、二〇〇九年度から道路特定財源を一般財源化の方針を打ち出しました。そして、道路特定財源と暫定税率は、三月三十一日をもってその期限が切れ、失効したのであります。
法案を提出した政府・与党自身がその骨格の変更に言及しているのであります。にもかかわらず、十年間道路特定財源を維持することを前提に暫定税率を復活させる税法改正案をそのまま成立させることは許されません。来年度からの一般財源化と根本的に矛盾することは明らかではありませんか。
この間の審議についていえば、政府が一般財源化を言明しながら、その具体的内容を明らかにせず、秋の税制の抜本改正の中でとしか言わないことが審議の充実を妨げてきたことを厳しく指摘しなければなりません。
政府・与党は、国民の声に耳を傾けるべきであります。最近のどの世論調査を見ても、再議決による暫定税率の復活に反対する人は六割を超え、賛成は二、三割にすぎないではありませんか。
この四月からは、食料品を初め生活必需品が相次ぎ値上げされ、庶民の家計を直撃しています。その上、所得は上がらず、医療費などの負担と重税が重くのしかかっているのであります。さらに、七十五歳以上に差別医療を押しつける後期高齢者医療制度の実施を強行し、老後の不安を押しつけたのであります。
こうしたもとで、一たん下がったガソリン税二兆六千億円の大増税を行い、国民生活に打撃を与えることは断じて許されません。政府は、道路特定財源について、ユーザーの理解が必要だと繰り返してきましたが、今こそユーザー、国民の声に耳を傾けるべきであります。道路特定財源は一般財源化して、道路にも環境にも福祉にも使えるようにすべきだ、この国民多数の声にこたえるべきであります。
最後に、ガソリン税の暫定税率と道路特定財源の復活はすべきではありません。このことを断固として主張し、国税二法案及び地方税三法案のみなし否決に反対の討論を終わります。(拍手)