富田茂之の発言 (予算委員会)
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○富田委員 ちょっと何か、最後ごにゃごにゃごにゃとなってよくわからなかったんですが、ちゃんと聞いてくださいね。
この件に関しては、野党の皆さんもそうだとおっしゃっているから、本当に与野党関係なしに、今後同じような事件が起こらないようにするために、警察だけじゃなくて、やはり国会もきちんと問題点を掌握して、二度と同じ事件を起こさないようにしていくのが政治家の務めでもあると思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
もう一つ、この報告書の問題点、ある新聞も指摘していましたけれども、取り調べの可視化、録音、録画について一切触れていない。残念なんですよね。密室でなぜああいうふうになってしまったのかというときに、やはり可視化の問題についてこれだけ議論が出てきているわけですから、裁判員制度も来年から始まります、そういったときに、この報告書をまとめるに当たって、ぜひ可視化の視点を入れてもらいたかったなというふうに思います。
それで、可視化の方に議論を移させていただいて、法務大臣にちょっとお尋ねをしたいんですが、先日、自民党の三ッ矢先生でしたかの質問に答えられて、可視化をしたらいろいろまずい点があるんだというふうにおっしゃられていました。組織犯罪なんかのときに、自分がしゃべったことがほかに漏れたら後で大変な目に遭うからちゅうちょするだろうとか、プライバシーの件を取り上げて、いろいろ取り調べをしていくのにそういったことがオープンになるのはいかがなものかとか、大臣はいろいろ言われていたんですけれども、私は、鳩山法務大臣は文部大臣も経験された、ある意味、法曹とは関係ない世界から来られた大臣なので、可視化の点については、余り法務当局、検察当局の話を聞かないでもらいたいと。
私は弁護士出身ですので、日弁連と同じ考え方かと思われますが、決して同じようには考えていません。自分で韓国のソウル南部地検に行って、可視化の状況を見てきました。また、もう四年前になりますか、衆議院の法務委員会でヨーロッパに裁判員制度と可視化について視察に行かせていただいて、それぞれの国で実際にやられている方たちからもお話を聞いた上で、今自分の考え方をまとめつつあるんですが、前回のこの委員会での大臣と大野局長の答弁を聞いていますと、やはり検察側が立証するに当たって都合のいいようにしか可視化を考えていないんだなというふうに思うんですよ。それでは可視化が求められる意味はないんですね。
氷見事件や志布志事件のように、なぜ冤罪事件が起きるのかということを考えたときに、そこからやはり可視化の問題というのは出てくるんだと思うんです。密室の中でどういうことがあったかわからない。実際に、逮捕されると外部と連絡は遮断されるわけですから、異常な精神状態になりますし、対等な話ができるわけないんですね。
そういった状況のときに、後で裁判で争いになったときに、当時の状況を検証するといったって、当事者は二人しかいないわけですから、取り調べる側と取り調べられる側、その両方の言い分が法廷でぶつかり合うわけですよ。お互いどちらが正しいのかを裁判官に判断していただくわけですけれども、今度は裁判員という全くの素人が入ってくるわけですから、素人の人たちが、これまでの裁判のように、警察でとられた調書とか検察庁でとられた調書なんかは、読んだって意味わからないですよ。どっちが本当のことを言っているのかわからない。そういったときに取り調べ状況が一番はっきりわかるのは録画、録音だというふうに考えるのが自然だと思うんですね。
いろいろ問題点が指摘されていますけれども、今、東京地検の試行から始まって、全国で幾つかやってくれています。ただ、余りにも件数が少ない。それで、裁判に提供されたのは、資料をいただきましたが、これまでたった四件だけ。四件のうち一つはだめですよと否定され、一つは、全面的には否定されてなかったけれども、任意性の部分はこれじゃだめだ、特信性の方で使われたということを考えると、今の検察庁での試行のやり方というのは、このままでは裁判員制度に役に立たないんじゃないかなというふうに思うんですね。
検察庁からレクされた考えじゃなくて、氷見事件や志布志事件の冤罪の被害者の皆さんの思いをちょっと考えていただいて、こういう事件を二度と起こさないためにどうすればいいんだという観点から可視化について大臣がどう考えるか、意見を聞かせていただきたいと思います。