山本有二の発言 (予算委員会)

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○山本(有)委員 国幹会議というものには、与党の幹部も野党の幹部も両者出てこられて、しかもすぐれて社会資本の専門家の教授の皆さんもおいでて議論がされます。そんなものを柔軟に活用するという視点は、私は今回、非常に大事なことだろうというように思います。
 国土交通大臣、私は、この国幹会議でなくてもいいですが、そうした議論の場をつくって、より柔軟な機能を付与するということが今こそ大事なような気がいたします。もしそういうものをおつくりになられたときに、私は、三つぐらい、どうしてもそこで議論してもらいたいこと、そしてそこに機能を付与してもらいたいことがございます。
 一つは、事業推進における透明性、情報開示、こういったものをぜひやっていただきたいと思います。
 民間企業は近年、大企業であればあるほど、厳格な監査体制や内部統制、正確な情報開示が求められております。今の道路事業におきましても、会計検査、主計局の査定、議会の監視、それぞれ監視体制はございますけれども、今日それのみでは、巨額な税金を使うという観点から、社会の要求にたえられていないのではないかというように思います。そういう意味におきましては、分科会なんというのをつくりまして、監査専門家によるローリング的な検証を行いながらその事業を進めていくということが、透明性をより高めて、それで、だれからもこの国の公共事業においては不正はないんだという担保がとれるように思います。
 次に、私は、この国会で特定財源の使い方というのが議論になりました。私ども、受益と負担が明確ということで特定財源を推進し、そして堅持を確信してまいりました。
 けれども、一見、カラオケ、アロマというのは、それは使途として、すとんと国民のみんなに納得するということにはなりません。実際は合法ですよ。実際は合法で、これは別に役人が違法なことをやっているとは僕は思いませんけれども、しかし、やはりここは国民合意の世界がもっと先に必要だ。合意をつくって初めて、税金を使って社会資本を整備していく。そういう順序を変えていく必要があるだろうというような意味で、こんな使い方がどうかという、これは技術的、専門的、非常に個別的な話でございますから、一々、テレビの入る予算委員会でこれを議論するというよりも、もっと細かく分科会で議論してもらった方が、私はなじむような気がします。
 そして三番目。今、私は、投資をどこに重点を置くか、この投資重点の公平感がないように思っております。都会の人は、都会にもっと道路をつくれ、渋滞を解消しろ、踏切を立体交差にしろ、田舎は田舎で、過疎を解消しろ、この争いは不毛でございます。総理がおっしゃるとおりでございます。これをうまく乗り越えなきゃなりません。この乗り越えるときに、私は、いわゆる国民的コンセンサスというのが何より必要だというように思っております。
 そこで、パネル、資料の一枚目をごらんいただきたいと思います。これは、大都市、東京区部の自動車の保有台数と年間走行距離を示したものでございます。東京区部におきましては、一世帯当たり大体〇・四六台、二軒に一軒自動車を持っているわけでございまして、年間二千キロを走っておられます。富山県に代表される地方都市では何台かというと一・七六台、これが村とかあるいは過疎の町とかいうことになりますと三台、四台というようになるわけでございます。走行距離は、地方都市でも一万三千六百九十四キロ、こういうことでございます。
 そうしますと、どういうことが言えるかということでございます。富山の人はお金持ちだ、こういうようにこの図で考えるかどうかですよ。お金持ちだから東京の人よりも三倍車を持っているんだ、こういうことなのかということですが、当然違います。
 私の家はJRの駅からかなり離れております。タクシーで三千五百円かかります。高知から夜帰ってくるのに、最終電車というのが二十二時十八分、いわば、それから先はもう帰れないわけです。やっとここへ帰ってきて、三千五百円かかるわけでして、これは不便です。一時間に一本しかありません。ですから、こんなふうな町が、車を使うなとか、あるいは車はぜいたくだとか言われたら、とんでもない、もう日常生活は麻痺します。
 そう考えたときに、どうしても車が必要だから、地方都市の方々は一家に一台以上車を持っていらっしゃる。それは、お父さんが出たら買い物に行けないですから、お母さんも車、ちっちゃいのが要ります。それから、やがて子供が成人したら車が欲しいわけです。それで一台、二台とふえていくわけです。
 そんなことを考えましたときに、車は大都市、地方都市で三倍の保有台数の違い、そして年間走行距離は六倍です。つまり、ガソリン税だけで、暫定税率だけで言わせてもらえれば、三掛ける六ですから、十八倍、富山の人は払っているわけです。しかも三十四年間払っているんです。三十四年間払いに払い続けて、それで、暫定税率は廃止だ、道路は十分つくられた、こうきた日には、この国の行政が一体公平かどうか、しかも道路行政がどうなんだ、こういうように地方都市が怒るのも当たり前なんですよね。
 そこで、私どもは、ここは、そんな地方、都市という争いに火に油を注ぐのではなくて、少し腰を落として考えて、じっくりいこうということでございます。
 大体、高速道路というのは、キロ当たり事業費で五十億円かかると言われております。平均です。去年十二月、国土交通大臣が御出席されました国幹会議で、外環の一部の事業認可がございました。私は、そのときに手を挙げて、一体事業費は幾らかかるかと質問しました。そうすると、十六キロで一・六兆円かかるという答えを大臣の前で道路局からちょうだいしました。どういうことかというと、キロ当たり一千億かかるんです。だから、外環という、東京で少し外でもキロ当たり一千億ですよ。普通全国で大体平均五十億円でできるものが一千億ということは、二十倍かかるわけです。だから、外環を少し、一年やめて、地方へ行けば二十倍の道路ができるんです、二十倍の。
 だから、こういうような投資効率、こういうような公平感というのは、必ずしも悪い話じゃありません。
 それから、もう一つ。私は、自分が道路の関係議員をやっておって、私も賛成して認めた道路がございます。それは第二東名でございます。やはり渋滞します。東名高速、大変混雑します。だから、第二東名というのは必要だと思います。
 しかし、第一東名というのは既にできておるんですよ。それと並行に走るわけです。これはいわば二重投資ですよ。そして、料金収入というのは、こっちに乗って、こっちでまた同じ量が乗ってくれるかといったら、乗ってくれません。こっちで渋滞がこっちへ行くだけですから、通行料金は同じなんです。ということは、二重投資というように田舎から見れば見えるわけです。しかも、これは名古屋の近辺から神奈川県の海老名まで、約四兆四千億円かかります。既に事業が開始されています。まだでき上がっていません。
 こういうような投資をまざまざと目の前に見せつけられながらも、四全総ができたとき、二十年前だと言われますが、二十年前と全く同じ様子の地域があるわけですよ。そこは、何やっているんだ、こうなるわけですね。
 そんなことを考えたときに、もっともっと両方に説明ができる、詳しく説明ができる、そんな道路行政にするには第三者機関が要りますよ。国幹会議の中の分科会で、地方対策、都市対策、一緒に議論をしましょうよ、国民も一緒に入ってやりましょうよ、それで納得したコンセンサスのもとで税金を使いましょうよというようなことの投資重点政策の合意というものを図る必要があろうと思います。
 今、大臣、道路がどうやってできるかということをお聞きしますと、陳情の数と言う人がおります、陳情する人間の数だと言う人がおります。そんなこと、全く私は、愚なることです。では、大臣がぱんと決められるかというと、そうでもないんです。ではだれが決めているかというと、結局わからないんです。
 やはり、一万四千キロ、政治的にだれがどう決めるかというのは、合意で国民が決めるということにならなきゃおかしいんです。だから、そこを、私は国幹会議の機能を付与していくという決意が要ると思うんですが、いかがでしょうか。

発言情報

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発言者: 山本有二

speaker_id: 1129

日付: 2008-02-21

院: 衆議院

会議名: 予算委員会