石破茂の発言 (予算委員会)
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○石破国務大臣 委員御指摘のとおりであります。
ただ、一つだけ申し上げておきたいのは、捜査にかかわることでございます。明らかにできることとできないこととあるのは、委員もよく御承知のことでございます。何でもかんでもわかったことを全部話していいということであれば、それは、防衛省として知っていることを全部出せ、包み隠すなということで全部言うことはできるでしょう。しかし、捜査にかかわることでございますから、明らかにしていいものしか出せません。
これは明らかにしていいかどうかということを確認するには時間はかかります。それを行ったときに、それを小出しという評価をされるかもしれません。しかしながら、明らかにできるものしかできないのです。それを小出しという評価をいただくとするならば、それは明らかにするものしか出せないということであって、それを小出しというふうなネガティブな評価をされるとするならば、私はそれは必ずしも正しくないと思っております。
そして、もう一つは、正確なもの……(発言する者あり)今そこで、隠ぺいじゃないかという場外の発言がございました。それを隠ぺいとかそういうふうに評価するか、それとも、捜査中の事案であるから明らかにできるものしかしないということを小出しとか隠ぺいとかそういうような評価をしてかかるのか、どっちが正しいのかということは、それは、捜査にかかわることですから、明らかにできるものしかしないという方が正しいのだと私は思います。
もう一つは、正確なものでなければいけません。ある程度それは、事実は確認中ということを言うことも可能かもしれませんが、事柄が捜査にかかわることですから、正確性を期すためには、それは時間がかかるんです。それを遅いというふうな評価、そういう方もあるでしょう。しかしながら、最初から、遅くて小出しで隠ぺいだという先入観を持ってすべてのものを評価するか、それともどうするかという問題です。
私は、防衛省をお預かりする責任者として、この事故が起こったときに、明らかにできるものはしたいということを申し上げました。何を聞かれても、調査中、調査中、調査中、すべては海保に聞いてくださいというようなことは、私はあるべきではないということを申しました。
ただ、委員御案内のとおりでございますが、この国の場合には軍事法廷というものがございません。
グリーンビル事件、えひめ丸の事故がございました。私はそのとき、斉藤斗志二長官のもとで防衛庁副長官をやっておりまして、あの事故の捜査の状況というものがハワイでどうなっておるか、私どもの潜水艦部隊からも人を出したりいたしました。あのときに、アメリカの裁き方というものがどうなっているかということを勉強する機会がございました。あのときのグリーンビルの艦長はワドルという艦長で、軍法会議にかかって、いろいろなことが軍の手で明らかになっていったわけでございます。
私どもにはそういうものがございません。そういたしますと、軍、私どもの場合には自衛隊ですが、そういうことで起こったことを、もちろん事故調査委員会はございますが、基本的に海上保安庁が捜査をされる。私どもは、一義的にそれに全面的に協力するという立場になるわけでございます。そことの調整ということがありまして、それは時間は当然かかる。そして正確性を期そうと思えば、それは時間がかかる。そしてそれが、おくれているとか、隠しているとか、小出しであるとかいう御評価をいただくとするならば、それはその方の考え方、価値観というものだと思います。
ただ、私が確保せねばならぬのは、いつも悩んでいるのは、捜査の厳正、公平というものは確保しなければならないということと、情報をどうやって公開するかということ、これが、自衛隊と海上保安庁、普通の国でいえば軍と軍法会議、そことの違い、ここをどうしていくんだという問題点は根底にはあるような気がいたしております。
いずれにしても、今そういうものもございません現状にあって、捜査の厳正、公正を確保するとともに、情報の公開というものをなるべく行う、ここの両立をどう図るかということに今努力をし、苦心をしておるところであります。いろいろと足らざる点、御指摘をいただいておりますので、私どもも改めるべき点、多くございます。改めていかねばなりませんし、今後とも御指摘を賜りたいと存じます。