池尾和人の発言 (議院運営委員会)
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○参考人(池尾和人君) 金融システムの健全性維持という課題は、第一義的には金融庁を中心とした金融監督行政がその中心を担うべき課題だというふうに思っておりますが、やはり所信を述べさせていただいたときにも申しましたように、中央銀行の役割も非常に重要だというふうに考えております。
それは、今般の様々な経験からも記憶に新しいところですが、金融資本市場が不安定化した際には、中央銀行が最後の貸し手として流動性を供給するということが金融システムの安定性を維持する上で非常に重要な役割を果たしているわけですね。そうしたときに、中央銀行が最後、流動性を供給するという役割を果たすのであれば、日常的にやはり流動性を供給する対象となる金融機関の経営状況等についてモニタリングする能力を持っている必要があるだろうというふうに考えております。
これは、日本銀行及び米国のFRBはそうした権能を持っているんですが、それに対してイングランド銀行は、かつてはそういう権能を持っておりましたが、イギリスの金融監督体制の変更以後、直接の銀行監督機能、日本銀行でいえば考査の機能をイングランド銀行は持っていなかったんですが、そのことがやはり、ノーザン・ロック銀行の問題等に示される対応が必ずしも最善の対応をイングランド銀行が取れなかったことの一つの要因になっているんではないかというふうに考えております。
そういう意味で、現在日本銀行が金融庁と並んで金融機関に対して一定のモニタリングの役割を持っているということは、非常に金融システムの安定性ということとかかわって重要なことだというふうに思っております。