渡辺喜美の発言 (内閣委員会)
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○国務大臣(渡辺喜美君) この度、政府から提出いたしました国家公務員制度改革基本法案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
行政に対する信頼を回復し、行政の運営を担う国家公務員が常に国民の立場に立ってその職務を遂行することを徹底するためには、国家公務員に関する制度の在り方を原点に立ち返って見直し、国家公務員の意識を改革することが必要であります。
このため、政府は、国家公務員一人一人が、その能力を高めつつ、国民の立場に立ち、責任を自覚し、誇りを持って職務を遂行できるよう、国家公務員制度改革を総合的に推進するため、ここに本法律案を提出する次第であります。
次に、本法律案の内容について、その概要を御説明いたします。
第一に、国家公務員制度改革に係る基本理念を定め、国はこの基本理念にのっとり改革を推進する責務を有することとしております。また、政府は、本法律案に定める基本方針に基づき改革を行うこととし、このために必要な措置については、本法律の施行後五年以内を目途として、この場合において必要となる法制上の措置については、本法律の施行後三年以内を目途として講ずることとしております。
第二に、議院内閣制の下、国家公務員がその役割を適切に果たすため、国会議員への政策の説明等の政務に関し、大臣を補佐する職を設けるとともに、これ以外の職員が国会議員に接触することに関し、大臣の指示を必要とするなど、大臣による指揮監督をより効果的なものとするための規律を設けること、事務次官、局長、部長等の幹部職員の任免について内閣総理大臣の承認を要するものとし、内閣人事庁は、各大臣が人事を行うに当たって、情報提供、助言等の支援を行うものとすること、幹部職員は、内閣人事庁及び各府省に所属するものとすること等の措置を講ずることとしております。
また、職員の育成及び活用を府省横断的に行うとともに、幹部職員等について、適切な人事管理を徹底するため、総合職試験の合格者からの採用及びこれに伴う各府省への配置の調整、幹部職員の任用に係る適格性の審査及び候補者名簿の必要に応じた作成その他の大臣が人事を行うに当たっての情報提供、助言等の支援等の事務を内閣人事庁において一元的に行うための措置を講ずることとしております。
第三に、多様な能力及び経験を有する人材を登用し、及び育成するため、現行の採用試験の種類と内容を抜本的に見直し、新たな採用試験の種類を設けること、課長等の管理職員の職責を担うにふさわしい能力及び経験を有する職員を総合的かつ計画的に育成するための仕組みを整備すること等の措置を講ずることとしております。
第四に、官民の人材交流を推進するとともに、官民の人材の流動性を高めるため、人事交流について、その透明性を確保しつつ、手続の簡素化及び対象の拡大等を行うこと等の措置を講ずることとしております。
第五に、国際社会の中で国益を全うし得る高い能力を有する人材を確保し、及び育成するため、国際対応に重点を置いた採用を行うための措置等を講ずることとしております。
第六に、職員の倫理の確立及び信賞必罰の徹底のため、人事評価について、職業倫理を評価の基準として定める等の措置、懲戒処分について、適正かつ厳格な実施の徹底を図るための措置等を講ずることとしております。
第七に、職員が意欲と誇りを持って働くことを可能とするため、業務の簡素化のための計画を策定するとともに、職員の超過勤務の状況を管理者の人事評価に反映させるための措置、優秀な人材の国の行政機関への確保を図るため、職員の初任給の引上げ、職員の能力及び実績に応じた処遇の徹底を目的とした給与及び退職手当の見直しその他の措置等を講ずることとしております。
第八に、政府全体を通ずる国家公務員の人事管理について国民に説明する責任を負うとともに、総合職試験の合格者からの採用及びこれに伴う各府省への配置の調整等の事務を一元的に行う内閣人事庁を設置することとし、必要な法制上の措置をこの法律の施行後一年以内を目途として講ずるとともに、総務省、人事院その他の国の行政機関が国家公務員の人事行政に関して担っている機能について、必要な範囲で内閣人事庁に移管することとしております。
第九に、国家公務員の労働基本権の在り方については、協約締結権を付与する職員の範囲の拡大に伴う便益及び費用を含む全体像を国民に提示してその理解を得ることが必要不可欠であることを勘案して検討することとしております。また、これに併せて、地方公務員の労働基本権の在り方についても検討することとしております。
第十に、国家公務員制度改革推進本部を設置し、これらの改革を総合的に推進することとしております。
以上が、本法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。
政府といたしましては、以上を内容とする法律案を提出した次第でありますが、衆議院において修正が行われております。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。