佐藤茂樹の発言 (安全保障委員会)
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○佐藤(茂)委員 公明党の佐藤茂樹でございます。
私の持ち時間はきょうは十三分でございますので、早速大臣所信に対しての質疑を行わせていただきたいと思うんです。
まず最初に、外務大臣にお伺いをしたいと思うんですけれども、そのテーマは、クラスター爆弾禁止条約の署名とその後の日本の役割につきましてお尋ねをしたいと思うわけでございます。
クラスター爆弾禁止条約の署名式が、十二月三日及び四日、ノルウェーの首都オスロで開かれることになっているわけでございます。この条約は、本年五月に、我が国を含む百七カ国、国際機関及び非政府団体の参加のもと採択されました。今回の署名で、オスロ・プロセスは大きな節目を迎えるわけでございます。
半世紀以上にわたって、罪のない市民が殺傷されまして人類に苦難をもたらしてきた、いわゆる悪魔の兵器と言われていたこのクラスター爆弾が人道上の見地から規制されるということは、歴史的に大変意義深いことである、そのように私どもは考えております。
また、日本政府としても、本当に決断をしていただいて、現有の四種類のクラスター爆弾を全廃し、欧州諸国が今維持しておる最新型のクラスター爆弾も今後導入しない方針を固めておられるということは、私どもも評価をしたいと思います。
ただ、安全保障上考えましたときに、このクラスター弾廃棄に伴って防衛上の観点から支障がないように、代替手段であるとか補完措置ということについてはしっかりと考えていただいて、また今後の戦い方の検討も、しっかり政府として行っていただきたいと思うわけであります。
十二月の署名式に中曽根外務大臣が今御出席の方向であるということで伺っているんですけれども、ぜひ予定どおり御出席いただいて、日本の存在感というものをきちっとこの場でも示していただきたい、そのようにまずお願いしておきたいと思います。
そこで、二点お伺いしたいわけであります。
署名の後それぞれ、批准、発効となっていくわけですけれども、日本ができることは何か、そういうことをしっかりとやはり我々も考えていかないといけないと思うんですね。
一つは、被害者への支援というか、そういうこと。あるいは、これからの技術力の開発に関連してきますけれども、日本は技術力の非常に高い国ですから、不発弾の処理なんかも日本が本当はイニシアチブがとれる、そういう分野ではないかと思うんですが、まず一点目にお伺いしたいのは、このクラスター爆弾による被害者への支援などに、今後一年内に六百万ドル、約六億円を拠出する方針を署名式の際に発表するのかどうかも含めて固められた、そういう報道がございます。その報道のとおり、そういうことを考えておられるのかどうかということですね。
私は、そういうことをしっかりと、日本が積極的な姿勢を平和構築に向けてされるということは非常に意味があることだと思うんですが、その場合に、この六百万ドルを使ってどういう国を支援対象国と想定されているのかも含めてお聞きしたいということがまず一点でございます。
もう一点は、この条約の署名、批准、発効後、日本政府として、今後の国際世論を高めるための努力がさらに必要ではないかということでございます。
今回の条約には、残念ながら、もう御存じのとおり、主要生産・保有国であるアメリカ、中国、ロシア、さらにはお隣の韓国などは不参加で、条約の実効性自体に疑問が残っているわけであります。ただ、対人地雷禁止条約が発効したときにも、非締約国も地雷を使わなくなった、そういうこともありまして、今回のクラスター弾禁止条約で同様の影響も期待できる、そういう楽観的な見方もございます。それはぜひ期待をしたいわけです。
ただ、これから外交によってもう一つの、本家本元のプロセスであるCCW、これは日本名では特定通常兵器使用禁止制限条約の枠組みですが、これの交渉でも、大国のアメリカ、ロシア、中国、こういう国に対しても、やはり今回の禁止条約と同様の、近い内容の規制を行うのが望ましい、そういうように我々は考えているわけです。
今回、最終的に福田総理が五月の採択をされるまでに決断をされた。それまでの交渉過程を見ていると、外務省というのは他国の後ろに何となくついていって模様を見ている、そういう雰囲気が報告を聞いていても非常に強かったわけですが、私は、やはり日本は、唯一の被爆国として、人道上の懸念という点をもっと前面に出して、クラスター爆弾の廃棄を非締約国各国にもリーダーシップを発揮して今後強く訴えていくべきである、そういう外交をしっかりと中曽根外務大臣のもとで主導していただきたいと思うんです。
この二点につきまして、外務大臣の見解を伺いたいと思います。