安全保障委員会

2008-11-27 衆議院 全226発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成二十年十一月二十七日(木曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 今津  寛君
   理事 江渡 聡徳君 理事 嘉数 知賢君
   理事 新藤 義孝君 理事 中谷  元君
   理事 仲村 正治君 理事 山口  壯君
   理事 渡辺  周君 理事 佐藤 茂樹君
      安次富 修君    愛知 和男君
      赤城 徳彦君    大塚  拓君
      瓦   力君    木村 太郎君
      下村 博文君    薗浦健太郎君
      武田 良太君    寺田  稔君
      山内 康一君    山崎  拓君
      川内 博史君    神風 英男君
      津村 啓介君    長島 昭久君
      馬淵 澄夫君    田端 正広君
      赤嶺 政賢君    辻元 清美君
      下地 幹郎君    西村 真悟君
    …………………………………
   外務大臣         中曽根弘文君
   防衛大臣         浜田 靖一君
   内閣府副大臣       宮澤 洋一君
   外務副大臣        伊藤信太郎君
   防衛副大臣        北村 誠吾君
   外務大臣政務官      柴山 昌彦君
   防衛大臣政務官      武田 良太君
   政府参考人
   (内閣官房総合海洋政策本部事務局長)       大庭 靖雄君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   原田 正司君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 西村 泰彦君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 始関 正光君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 中島 明彦君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 廣木 重之君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 石川 和秀君
   政府参考人
   (外務省北米局長)    西宮 伸一君
   政府参考人
   (財務省理財局次長)   中村 明雄君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           徳久 治彦君
   政府参考人
   (国土交通省航空局次長) 関口 幸一君
   政府参考人
   (観光庁長官)      本保 芳明君
   政府参考人
   (防衛省防衛参事官)   枡田 一彦君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房長)   中江 公人君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局長)  高見澤將林君
   政府参考人
   (防衛省運用企画局長)  徳地 秀士君
   政府参考人
   (防衛省人事教育局長)  渡部  厚君
   政府参考人
   (防衛省経理装備局長)  長岡 憲宗君
   政府参考人
   (防衛省地方協力局長)  井上 源三君
   安全保障委員会専門員   金澤 昭夫君
    —————————————
委員の異動
十一月二十七日
 辞任         補欠選任
  福田 康夫君     下村 博文君
  津村 啓介君     川内 博史君
同日
 辞任         補欠選任
  下村 博文君     福田 康夫君
  川内 博史君     津村 啓介君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 国の安全保障に関する件
     ————◇—————
この発言だけを見る →
今津寛#1
○今津委員長 これより会議を開きます。
 この際、柴山外務大臣政務官より発言を求められておりますので、これを許します。柴山外務大臣政務官。
この発言だけを見る →
柴山昌彦#2
○柴山大臣政務官 おはようございます。外務大臣政務官の柴山昌彦でございます。
 今津委員長初め委員の皆様方にごあいさつを申し上げます。
 本日も、タイあるいはインドから大変な事件のニュースが飛び込んできているわけですけれども、こうした国際情勢が依然として不透明な中で、我が国の安全と繁栄を確保するために一層の努力が必要であると考えております。
 私は、外務大臣政務官としての責任を果たすべく、中曽根外務大臣の御指導のもと、外交、安全保障政策の推進に全力で努力をしてまいります。
 委員長初め本委員会の皆様方の御指導と御協力を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。拍手
     ————◇—————
この発言だけを見る →
今津寛#3
○今津委員長 国の安全保障に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房総合海洋政策本部事務局長大庭靖雄君、内閣府政策統括官原田正司君、警察庁長官官房審議官西村泰彦君、法務省大臣官房審議官始関正光君、外務省大臣官房審議官中島明彦君、外務省大臣官房審議官廣木重之君、外務省大臣官房審議官石川和秀君、外務省北米局長西宮伸一君、財務省理財局次長中村明雄君、国土交通省航空局次長関口幸一君、観光庁長官本保芳明君、防衛省防衛参事官枡田一彦君、防衛省大臣官房長中江公人君、防衛省防衛政策局長高見澤將林君、防衛省運用企画局長徳地秀士君、防衛省人事教育局長渡部厚君、防衛省経理装備局長長岡憲宗君及び防衛省地方協力局長井上源三君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
今津寛#4
○今津委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
この発言だけを見る →
今津寛#5
○今津委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。嘉数知賢君。
この発言だけを見る →
嘉数知賢#6
○嘉数委員 おはようございます。自民党の嘉数でございます。防衛大臣それから外務大臣に質問をさせていただきます。
 まず、前空幕長の件に触れたいんですが、防衛大臣におきましては、本当に的確な迅速な対応、心から評価をしたいと思っています。ただ、私は、あの一連の参議院での外防の答弁あるいは個人的な記者会見を見ていて、本当にこういう人が我が国の防衛のトップにいたのかなという背筋が寒くなる思いをしました。と同時に、自衛隊のやみを一部かいま見たのかなという気もするんです。そのぐらい、大変ショッキングなことだったんです。
 私は戦前生まれですから、戦前のあの戦の中で軍人がとった行動というのは子供ながらに見てまいりました。特に、個人的な話をしますと、私のおじは、終戦間際、離島から私どもの食糧を調達するためにくり舟で出かけていったんです。それをとがめられて、守備隊にスパイ容疑でその場で射殺された。軍人というものの怖さ、軍人のかたくなな思い、それは大変恐ろしい思いをしていました。経験もしました。
 それからしますと、我が国のシビリアンコントロールは果たして機能していたのかな、するのかなという懸念を実は持っていました。これから防衛省改革に取り組んでいかれる大臣、本当にシビリアンコントロールがきちっと機能できるような改革を、単に組織の改編じゃなくて、国民が安心して自衛隊を信頼できる、そういう自衛隊にするための組織改編あるいはまた改革をしっかりやっていただきたい、そのように実は思っていまして、大臣に期待をしております。
 質問は後でいたしますけれども、それと同時に、私が大変懸念したのは、教育のあり方だと思うんです。戦前もそうだったと思うんですけれども、戦後教育の中で自衛隊が幹部候補、幹部の教育をどのような形でやってこられたか、あるいは隊員の教育をどのようにやってこられたかということの一連の流れの中でああいうことが出てきたのかと思っています。そういう意味で、改めて、組織改編と同時に、自衛隊の中、防衛省の中の教育改革をしっかりやっていただきたい。
 例えば、幹部候補生に対する教育のあり方、あるいは教授陣の選任のあり方、あるいは防衛大学校の学生に対する教育のあり方、また一般隊員、それをしっかりやっていかなきゃ、前空幕長みたいな考え方の人たちがどんどんふえていく可能性がある。今歯どめをかけなければ、我が国はまた誤った方向に行かざるを得なくなる格好も出てくるかもしれないという懸念を私は持っていまして、ぜひその辺、しっかり取り組んでいただきたいと思っていました。
 その件につきまして、防衛省の改革の中でシビリアンコントロールというのはどういう形でやるのか、どういう形で機能させるのか、大臣の決意と、教育改革。これは人事教育局長、来ていますね。現場で担当する者として答弁をしていただきたいと思っています。お願いします。
この発言だけを見る →
渡部厚#7
○渡部政府参考人 お答え申し上げます。
 今回の事案を踏まえまして、今嘉数先生の方から御指摘がございましたけれども、幕僚長等の要職にある者に対しましては、その職責の重さあるいは国民の信頼にこたえることの重要性を十分に自覚するように改めて促してまいりたいと思っておりますし、また、自衛隊員の諸君が偏向した歴史認識を有することなく歴史を客観的に理解するように、改めて幹部教育あるいは防衛大学校における教育について点検いたしまして、その結果を踏まえて、見直しについて検討してまいりたいと思っております。
この発言だけを見る →
浜田靖一#8
○浜田国務大臣 今、人教局長から説明をしたとおりでありますが、我々とすると、シビリアンコントロールというのは、我々、特に政治家として省の中に入っている人間、どれだけそれをしっかりと見ていけるかということだろうと思っておりますし、また、多くの国民の皆さん方に自衛隊員が見られている、要するに注目をされている、そしてそういった自衛隊の存在というものをどれだけ認識していただけるかということが極めて重要だと思っております。そしてまた、それに対して、国民の代表として国会というものがあるわけでありますので、国会議員の先生方に安全保障そしてまたそれにかかわる自衛隊としての役割というものをしっかりと見ていただくことが極めて重要だと思っております。
 我々とすれば、今言った教育の内容、そして何のために存在している自衛隊なのかということを改めて、任務を遂行するための自衛官としての心得というのをさらに一層徹底しながら、当然国民の負託にこたえるだけの活動をする自衛隊としてのあり方をいま一度徹底してやっていきたいというふうに思っているところであります。
この発言だけを見る →
嘉数知賢#9
○嘉数委員 どうもありがとうございました。
 不祥事が続いている防衛省、本当に真に国民から信頼される、感謝される、そして協力される、そういう自衛隊をつくらなきゃいかぬ。そのためには、やはり大臣が先頭に立って、教育の問題についてもシビリアンコントロールについても、しっかり頑張っていただきたい。大臣には期待をしていますので。
 それから外務大臣に、せんだって久米島の町長と沖縄知事さんと、私もお伺いしましたけれども、実は鳥島の件、久米島の。沖縄県は、平成四年に軍用地を一括して契約しました。そして、二十四年にその期限が切れるんです。その期限が切れるときには、もう一度また改めて契約をしなきゃいかぬ。二十四年にそういう時期が来るんです。久米島の町長は、その前にもう返還してほしいという要請をいたしました。それはなぜか。
 実は、いろいろ資料を調べてみたんです。我が国に鳥島の資料はほとんどないんです。先ほどお見せしました最初の図面、これは、実は第二次世界大戦中、一九四五年にアメリカ軍が調査をした鳥島の形容なんです。それを見ますと、尾根が約五百メーターぐらい続いていて、高さが約二十五メーターぐらいの島があるというだけの話です。あと、細かいのはいろいろやっていますけれども、一番古い資料がこれなんです。
 その次の資料、二番目が、これは復帰のときに我が国の国土地理院が調査をした資料です。そのときまでは、鳥島というのは一つの島になっています。一九四五年のときも島になっています。四十七年までも島になっています。面積は定かじゃないですが、およそ四万一千平方メートルと言われています。それが、一九八三年ですから昭和五十八年に改めて測量したときには、その島が三つに割れているんです。それは何でかといいますと、復帰後、米軍が射爆撃場として使って、じゃんじゃん爆弾を撃ち込んでいる。そのために、およそ長さが五百メーター、横幅が一番広いところで二百五十メーター、狭いところで百メーターといった島が、三つに割れてだんだん小さくなっている。
 それで、最後にどういう形になっていますかというと、今度は次のを見ていただきたいんですが、これは上空から見た写真なんですけれども、島らしい島はほとんど見えないんです。周辺に、リーフの上に砂浜がある。島らしい島はほとんど見えない。町長さんにお伺いしましたら、島が三つに割れて、もう島らしい島がなくなっている。それで砂浜が残っている。
 次の写真が、これはことしの八月でしたか、沖縄県議会の経労委員会が調査に行って、船上から撮った写真なんです。それからしますと、当初二十五メーターあった島の高さがほとんど三メーターか四メーターぐらいの高さに、しかも砕けて三つに分かれ、しかも一番低いのはもう二メーターしかない。ということは、島が消滅しつつあるということなんです。
 我が国の領土で、久米島からおよそ三十キロ離れた地にありますから、そこにある島が消滅するということは、国家としてこんな大損失はないんです。今のままで続けていますと、間違いなくあの島は消滅し、リーフだけが残っちゃう。リーフだけ残ったら島じゃなくなる。今きちっとした対応をしなければ、沖ノ鳥島みたいな格好になっちゃう。そういう危険性を十分はらんでいる。
 それで、久米島町長は、もう返還してほしい、射爆撃場としてはもうこれ以上耐えられない、それだったら島がなくなりますよということで、実は要請に来ていただいたんです。日米間で射爆場として提供している、それが今まさに消滅の危機にあるということです。我が国の領土が一つ減ってなくなっちゃうという時期に来ている。ただ、政府としてどういう対応をしているかというのはほとんどわからないんです、私どもは。そういう動きもないと思っています。
 知事さんが横田基地の司令部に行って向こうの報道官にお会いしたときに、米軍は、あの島がだんだん減っていくのに大変懸念をしているという表現はしているんです。しかしながら、だからやめますという話じゃないんです。今から、日米間で話し合いをしながら、あの島をどういう対応をするのか、どうして守るのか。必要ならば、やはり返還してもらう以外にないと思うんですけれども、そういうことをしっかりやっていただかなければ、沖縄から、我が国から領土が一つなくなるということです。国の領土を守るというのは、それは国家の責任ですから、それが、外国に貸与して、そこで爆撃されて沈んでなくなるというばかな話はあり得ないと思うんです。
 ぜひ真剣に、国土交通省もそうかもしれませんけれども、提供する側とそれから交渉する側としっかり話し合いをしていただいて、早急に調査をして、まだ調査されていないんですよ。昭和五十八年に調査されたのが最後で、後は何も残っていない。調査資料も全く残っていないんです。昭和五十三年に一応地主が登記だけはしてあるんです。あのときの島の面積はあるんです。しかし、その形はもう残っていないんです。ということですから、これは私は看過するわけにはいかないと思っています。
 ぜひ、しかるべきところで調査をして、そしてその現状をとらえて、日米間で話し合いをしていただいて、できるだけ早目に返還するという努力をしていただきたいと思っていますが、それはどちらの話でしょうか、答弁は。
この発言だけを見る →
今津寛#10
○今津委員長 嘉数君に申し上げますが、質疑に使います資料につきましては、できるだけ他の委員にもお知らせしていただくようにお願い申し上げたいと思います。
この発言だけを見る →
嘉数知賢#11
○嘉数委員 はい。
この発言だけを見る →
浜田靖一#12
○浜田国務大臣 今先生から御指摘のありました件につきましては、今般十一月十二日に、沖縄県知事並びに沖縄県の漁業協同組合連合会会長及び協同組合の組合長会長からも私のところに、ホテル・ホテルの訓練区域の一部解除並びに鳥島の射爆場及び久米島射爆場の返還要請があったところでありまして、防衛省としては、今般の知事等の要請を踏まえて、在日米軍司令部の回答を確認するために、在日米軍司令部に対して米側の対応を照会したところであります。
 これに対して米側からは、同訓練地域については、日米安全保障条約の目的達成のために、引き続き米軍施設・区域として維持する必要があると認識しており、一部解除及び返還することは考えていないが、沖縄県知事等の要請を踏まえて、何らかの改善が可能かどうか検討することとしたいとの回答を得たところでございます。
 いずれにしても、鳥島射爆場の返還については、現在のところ、米軍の訓練の運用上の理由等によって非常に厳しいものがあると考えておりますが、沖縄県知事等の要請については、これを念頭に置いて、米側とともに調整しつつ、適切に対応していきたいというふうに思っているところでございます。
 また、防衛省としては、現在の賃貸借の契約更新の取り扱いについては、久米島町等の要望を勘案しつつ、適切に対応していきたいというふうに思っているところでございます。
この発言だけを見る →
中曽根弘文#13
○中曽根国務大臣 ただいま防衛大臣からも御答弁ございましたけれども、鳥島、久米島の返還のこと、そしてホテル・ホテル訓練区域の返還とあわせて、十一日に私のところにも、仲井眞沖縄県知事、そして先生にも御同席いただいてお話を伺いました。
 その際にも申し上げましたけれども、日米安全保障条約の目的達成のためには、やはり引き続き維持する必要がある、そういうふうに認識をしておるわけでございます。
 侵食の問題については国土交通省が所管なのかもしれませんが、今お話を伺いまして、島の消滅というようなことは大変大きな問題だ、そういうふうに思っております。
 防衛大臣からもお話ありましたけれども、訓練区域とかあるいは射爆場のあり方、こういうものにつきましては、沖縄県あるいはほかの地方公共団体からの御要望、必要性というものを伺っておりまして、そういうものも勘案をしながら私どもとしては米側と協議をしているところでございますが、先般、先生初め知事さんや地元の皆さんから御要請をいただいた、そういうことも頭に置きまして、今後対応していきたいと思います。
 米側としても、今防衛大臣お話しになりましたけれども、返還を行う考えはないものの、何らかの改善が可能かどうか検討したい、そういうふうにしておるところでございまして、私どもとしても、どういう対応が可能か考えていきたい、そういうふうに思っております。
この発言だけを見る →
嘉数知賢#14
○嘉数委員 返還する意思がないから、はい、そうですかというわけにいかないんです。国土がなくなるんですから。その点しっかり頭に入れていただいて話し合いをしなければ、提供しました、相手は使いたい、しかし使ってしまったらこれがなくなりますよというのに、相手が返さないからという話にならぬと思うんです。
 もっと積極的に日米間で話し合いをしていただいて、別に空域あるいは海域を返せと言っているわけじゃない、あの島をもう射爆場から解放していただきたいということなんですから、ぜひもう一度、国としてしっかりした取り組みをしていただきたいとお願いいたしまして、質問を終わります。
この発言だけを見る →
今津寛#15
○今津委員長 次に、佐藤茂樹君。
この発言だけを見る →
佐藤茂樹#16
○佐藤(茂)委員 公明党の佐藤茂樹でございます。
 私の持ち時間はきょうは十三分でございますので、早速大臣所信に対しての質疑を行わせていただきたいと思うんです。
 まず最初に、外務大臣にお伺いをしたいと思うんですけれども、そのテーマは、クラスター爆弾禁止条約の署名とその後の日本の役割につきましてお尋ねをしたいと思うわけでございます。
 クラスター爆弾禁止条約の署名式が、十二月三日及び四日、ノルウェーの首都オスロで開かれることになっているわけでございます。この条約は、本年五月に、我が国を含む百七カ国、国際機関及び非政府団体の参加のもと採択されました。今回の署名で、オスロ・プロセスは大きな節目を迎えるわけでございます。
 半世紀以上にわたって、罪のない市民が殺傷されまして人類に苦難をもたらしてきた、いわゆる悪魔の兵器と言われていたこのクラスター爆弾が人道上の見地から規制されるということは、歴史的に大変意義深いことである、そのように私どもは考えております。
 また、日本政府としても、本当に決断をしていただいて、現有の四種類のクラスター爆弾を全廃し、欧州諸国が今維持しておる最新型のクラスター爆弾も今後導入しない方針を固めておられるということは、私どもも評価をしたいと思います。
 ただ、安全保障上考えましたときに、このクラスター弾廃棄に伴って防衛上の観点から支障がないように、代替手段であるとか補完措置ということについてはしっかりと考えていただいて、また今後の戦い方の検討も、しっかり政府として行っていただきたいと思うわけであります。
 十二月の署名式に中曽根外務大臣が今御出席の方向であるということで伺っているんですけれども、ぜひ予定どおり御出席いただいて、日本の存在感というものをきちっとこの場でも示していただきたい、そのようにまずお願いしておきたいと思います。
 そこで、二点お伺いしたいわけであります。
 署名の後それぞれ、批准、発効となっていくわけですけれども、日本ができることは何か、そういうことをしっかりとやはり我々も考えていかないといけないと思うんですね。
 一つは、被害者への支援というか、そういうこと。あるいは、これからの技術力の開発に関連してきますけれども、日本は技術力の非常に高い国ですから、不発弾の処理なんかも日本が本当はイニシアチブがとれる、そういう分野ではないかと思うんですが、まず一点目にお伺いしたいのは、このクラスター爆弾による被害者への支援などに、今後一年内に六百万ドル、約六億円を拠出する方針を署名式の際に発表するのかどうかも含めて固められた、そういう報道がございます。その報道のとおり、そういうことを考えておられるのかどうかということですね。
 私は、そういうことをしっかりと、日本が積極的な姿勢を平和構築に向けてされるということは非常に意味があることだと思うんですが、その場合に、この六百万ドルを使ってどういう国を支援対象国と想定されているのかも含めてお聞きしたいということがまず一点でございます。
 もう一点は、この条約の署名、批准、発効後、日本政府として、今後の国際世論を高めるための努力がさらに必要ではないかということでございます。
 今回の条約には、残念ながら、もう御存じのとおり、主要生産・保有国であるアメリカ、中国、ロシア、さらにはお隣の韓国などは不参加で、条約の実効性自体に疑問が残っているわけであります。ただ、対人地雷禁止条約が発効したときにも、非締約国も地雷を使わなくなった、そういうこともありまして、今回のクラスター弾禁止条約で同様の影響も期待できる、そういう楽観的な見方もございます。それはぜひ期待をしたいわけです。
 ただ、これから外交によってもう一つの、本家本元のプロセスであるCCW、これは日本名では特定通常兵器使用禁止制限条約の枠組みですが、これの交渉でも、大国のアメリカ、ロシア、中国、こういう国に対しても、やはり今回の禁止条約と同様の、近い内容の規制を行うのが望ましい、そういうように我々は考えているわけです。
 今回、最終的に福田総理が五月の採択をされるまでに決断をされた。それまでの交渉過程を見ていると、外務省というのは他国の後ろに何となくついていって模様を見ている、そういう雰囲気が報告を聞いていても非常に強かったわけですが、私は、やはり日本は、唯一の被爆国として、人道上の懸念という点をもっと前面に出して、クラスター爆弾の廃棄を非締約国各国にもリーダーシップを発揮して今後強く訴えていくべきである、そういう外交をしっかりと中曽根外務大臣のもとで主導していただきたいと思うんです。
 この二点につきまして、外務大臣の見解を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
中曽根弘文#17
○中曽根国務大臣 お話ありましたように、十二月の三日から四日にかけまして、ノルウェーのオスロにおいて、クラスター弾に関する条約の署名式がございます。
 御質問のことでございますが、一つは被害者支援等のお話がございました。
 我が国は、クラスター弾等によって惹起されます人道上の問題を今までも深刻に受けとめておりまして、委員御承知かと思いますが、被害を受けておりますレバノンとかラオス、カンボジア、アフガニスタンなどにおきまして、不発弾の処理あるいは犠牲者支援に貢献をしてきたわけでございます。
 六百万ドルというようなお話、今委員からありましたけれども、具体的な額等については現在お答えできないわけでありますが、今後ともこういう貢献というのは積極的に行っていきたい、そういうふうに思っております。
 それからもう一点、委員がおっしゃいましたように、クラスター弾がもたらす人道上の懸念というのは大変大事で、国際的な協力に向けて我が国も貢献をしていくということは、ある意味では当然のことでございます。
 他方、クラスター弾の主要保有国それから生産国も締結をしております先ほどおっしゃったCCW、これの枠組みにおきましても、人道上の懸念に対処するための実効的な国際的な約束、これが作成されることを私どもとしても大変重視をしているところでございます。
 残念ながら、CCWの枠組みにおけることしの交渉では最終的な合意に至りませんでした。しかし、この交渉については来年も継続をされる、そういうことになっておりますので、我が国といたしましても、引き続いて積極的にこの交渉に参加をしていく、そういう考えでございます。
この発言だけを見る →
佐藤茂樹#18
○佐藤(茂)委員 ぜひ、積極的にということを強調されましたので、お願いをしたいと思います。
 では、外務大臣、追加の答弁があれば。
この発言だけを見る →
中曽根弘文#19
○中曽根国務大臣 十二月三日、四日の署名式ですが、できれば出席をして、今申し上げましたような、我が国としての積極的な働きかけをやっていきたいと思っております。
この発言だけを見る →
佐藤茂樹#20
○佐藤(茂)委員 ぜひ出席をしていただきたいと思います。民主党さんからも、出席しろ、そういう話ですから、国会上許されるんじゃないかと思うんですが、よろしくお願いしたいと思います。
 続いて、田母神前空幕長等の問題につきまして、もうきょうは一点ぐらいしか聞けないと思うんですが、私は、各論に入る前に、防衛省としての今回の問題に対しての覚悟というか、姿勢、態勢の問題についてお聞きしたいと思うんですね。
 私としては、今回の田母神前空幕長の問題というのは、昨年来の数々の不祥事にまさるとも劣らないくらいに、防衛省・自衛隊の体質が問われている、そういう大変大事な問題ではないかというように思っているわけでございます。
 残念ながら、最近の報道を見ておりますと、浜田防衛大臣が、この後起きました空将補のセクハラ問題も含めて、不祥事が続いているということをマスコミから問われて、そんな趣旨で言われたことではないと思うんですが、タイトルでは、「不祥事続きで防衛相弱音 個人の自律性頼るしかない」というような見出しの報道まで出ているんです。私は、ぜひ防衛大臣には、今は本当にピンチだけれども、それを逆にチャンスに変えるんだ、そういう意気込みでこの問題に対応していただきたいと思うわけであります。
 ただそこで、まず気になるのは、この問題に対する取り組みの姿勢、態勢が、旧防衛施設庁の談合事件から防衛省としてとられてきた、そういう不祥事に対応する省内の態勢と比較して、どうしても少しはれものにさわるような、腰が引けている対応をしているんじゃないかというように私は見受けられるわけであります。
 私は、ぜひこの際、本当に防衛省挙げての徹底した事実関係の調査、今現実に防衛監察本部が動かれているというのは報道で聞いております。しかし、防衛監察本部というのは、法令遵守という観点ですから、今回の場合、果たしてどこまでそれで事実関係がはっきり調べ上げられるのかどうかというのは疑問が残ります。
 ですから、そういう防衛監察本部を動かすのも含めて、しっかりと省を挙げての事実関係の調査とともに、再発防止策については、防衛省幹部はもちろんです、大臣も入っての幹部はもちろんですが、外部の有識者であるとかあるいは自衛隊幹部OB、立派な方も多くいらっしゃるわけですから、そういう方にも入っていただいて、例えば、仮称再発防止対策検討委員会というようなものをきちっと立ち上げて、再発防止策を徹底的に議論して、なおかつスケジュールを、いつまでに答えを出すんだということを明確に定めて発表する。そういう防衛省挙げての全省的な徹底した取り組みをなぜされないのか非常に疑問なんですけれども、ぜひしていただきたいと私は思うんですが、防衛大臣の見解を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
浜田靖一#21
○浜田国務大臣 先生のおっしゃるように、私の態度が大変軟弱、積極的でないというお話があるわけでありますが、ただ、私の感覚からすれば、幕僚長という地位にある人間がこういうことをしたというのは大変問題でありますし、それが、我々すべての自衛隊員に対して影響を与えているかといえば、そうではない、私はそう思っております。
 そういう意味合いにおいては、当然、先生のおっしゃるような強い姿勢で対応すべきというところもありますけれども、私とすると、今回の問題に関しては当然、シビリアンコントロールの面で落ち度はなかったのかという点検も含めて、慎重に動向を見定めながらこれから対処していきたいというふうに思っておるわけでありまして、決して腰が引けているわけでも何でもありません。その辺のところも含めて、先生の御指摘もよくわかりますので、今後対応していきたいというふうに思っています。
 ただ、大変申しわけない話でありますが、余りにいろいろな事案が多過ぎまして、委員会を立ち上げ過ぎておりますので、そういったところの整理等も含めて、厳正な対処をしていきたいというふうに思っているところであります。
この発言だけを見る →
佐藤茂樹#22
○佐藤(茂)委員 私は、浜田防衛大臣を信頼しておりますから、対応されるだろうと思うんです。
 ただ、こういう問題が起きたときに、やはりどの程度、本当に防衛省としてこの問題を重視しているのかというのは、具体的に形にあらわれてくるわけですから、大臣の覚悟がどうだけれども、しかし具体的にどういう仕組みをきちっと形としてつくって対応されるかということは、国民にもやはり、ああ、防衛省はこの問題についてはこう取り組んでいるんだなということがはっきり目に見える形で対応されることが必要ではないか、そのように思うんですが、もし答弁があればお願いしたいと思います。
この発言だけを見る →
浜田靖一#23
○浜田国務大臣 その辺も含めて、見える形でやれるようにしていきたいというふうに今思っているところであります。ここのところ、そういう意味では大変いろいろな事象が起きてまいりましたので、そういうものも含めて、今後、先生の御指摘のように見える形でやれるようにしていきたいというふうに思っております。
この発言だけを見る →
佐藤茂樹#24
○佐藤(茂)委員 時間が参りましたので、質問を終わります。ありがとうございました。
この発言だけを見る →
今津寛#25
○今津委員長 次に、長島昭久君。
この発言だけを見る →
長島昭久#26
○長島(昭)委員 民主党の長島昭久です。
 けさは、一月前にテロ特で質問させていただきました海賊対策の問題について、まず質疑をしたいと思います。
 ちょうど、けさの日本海事新聞の一面に、昨日、日本船主協会の前川会長が記者会見をされた、そのことが記事になっております。
 前川会長はその記者会見の中で、「乗組員の安全だけでなく、国民生活のための物資を運ぶことにも影響が出る。各国がやっているのと同じように政府関係艦船の派遣を含め早急に検討してほしい」と。加えて、アデン湾についての各国の海軍の派遣について言及をし、「有効な手だてとして、自衛隊の艦船の派遣も含めて考えていただきたいのが本音だ」「(海自艦船が)いてくれるだけでいい。日本関係船舶が頼るのが外国だけというのは独立国家として、いかがなものか」、こういう御発言をされております。
 そして、前川会長は、派遣に向け、法整備に努力していただいているのはありがたいが、危機は今そこにあるんだということで、現行法制下で可能な即時的な対応を切実に期待をした、こういう記事でございます。
 一昨日の防衛大臣、外務大臣の所信を私は伺っておりまして、これだけ海賊事案が、国民の間でも関心があり、また海運関係者の間では極めて緊急の取り組みを要請されている、こういう事案でありましたけれども、浜田防衛大臣の所信の中で一言も海賊について言及がなかったのは、大変残念でございました。
 それに引きかえ、中曽根外務大臣の所信、これは約三分の一を割いて海賊対策について言及をしていただいた。しかも、「海賊対策は、航行の安全確保や日本国民の人命及び財産の保護の観点からも、急を要する課題であります。」とはっきり言及をしていただいております。また、「海賊対策は国際的な課題でもあることを踏まえ、我が国として積極的に取り組んでまいります。 今こそ、我が国にとって、海上安全保障について改めて考え直すときであります。」こういう言及が外務大臣からなされております。
 中曽根外務大臣、改めて、ソマリア沖、アデン湾が今注目を浴びておるわけですけれども、もちろん伝統的にはマラッカ海峡も我が国にとっては大変重大な関心を持ってきたところでありますけれども、ソマリア沖の海賊対処について、私どもも、火急の課題である、一刻の猶予もない、こういう認識でありますけれども、海外における邦人の生命及び身体の保護、こういうことを管轄しておられる外務大臣として、この問題に対する、あるいは海上安全保障という新しい概念を提示していただいておりますけれども、御決意あるいは具体的にどういう施策を考えておられるのか、御答弁をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
中曽根弘文#27
○中曽根国務大臣 委員に申し上げるまでもありませんけれども、日本は海洋国家でありますし、また貿易立国である、そういう日本にとりまして、船舶の航行の安全を確保するということ、それから海賊対策、テロ対策を行うということは、当然重要なことでございまして、これは国家の存立にもかかわることだ、そういうふうに思っております。
 マラッカ海峡それからソマリア沖、アデン湾、最近、新聞にもいろいろ海賊の記事が出ておりますけれども、昨年に比べてこの事件の件数が大幅にふえている、そういうふうにも認識をしているところでございますが、大変懸念すべき状況である、そういうふうに思っております。御承知のとおり、ことし、海賊対策を促す国連の安全保障理事会決議が二件、全会一致で採択されましたし、我が国も共同提案国となったわけでございます。
 そういうことで、私も所信の中でこれの重要性について述べたわけでありますけれども、委員もお話ありますように、安全確保という観点から重要でありますが、国民の人命また財産、船員の人命、そういうことにもかかわることでありまして、まさに急を要する課題だ、そういうふうに思っております。
 政府といたしましては、種々検討して、そしてできることから早急に措置を講じていく必要がある、そういうふうに思っております。
この発言だけを見る →
長島昭久#28
○長島(昭)委員 そこで、概念を少し整理させていただきたいと思っているんですが、新聞紙上でも、海賊対処あるいは海賊取り締まり、政府も今海賊取り締まりの新しい法制度に向けて検討中、こういう見出しが躍るわけでありますが、私は、この海賊対処については二段階あると思っております。第一段階は、今、中曽根外務大臣がおっしゃった、人命、財産の保護のために海賊行為を抑止するというフェーズであります。そして第二段階としては、その抑止から、あるいは船に乗り込んでいって逮捕して、そして裁判、司法過程にのせる、こういう二つの段階から成っている。
 そして、私どもは、まず可及的速やかに第一段階の対応を政府に求めている、こういうことであります。
 私の理解によれば、第二段階の検討については、官邸の中に総合海洋政策本部というものが設置をされ、そこで法整備が今続けられている。続けられているといっても、実はことしの二月から始まっていまだに延々とやっているので、いつになったらこの成果が出てくるのか、私は非常におぼつかないところもあるんですけれども、今言えることは、ソマリア、アデン湾の海賊事案の最近の多発ぶりからして、この第二段階の成果を待っているような状況ではないというふうに考えているわけであります。
 そこで、私は、一月前のテロ特での委員会審議の中で、自衛隊法八十二条の海上警備行動の発令をする必要があるのではないかという主張をさせていただいたわけであります。
 もちろん海上警備行動というのは、その成り立ちからいって、本来は日本近海の武装の不審船あるいは工作船、こういうものを念頭に置いた仕組みであるということは私も理解をしておるんです。
 防衛大臣、これまでの防衛庁長官時代からのさまざまな答弁の積み重ねによって、私の理解によれば、歴代の防衛庁長官がこの国会の審議の場で、例えば、自衛隊が海賊の脅威からの安全確保のために行動するとすれば、それは海上警備行動であるという平成十七年の大野防衛庁長官の御答弁。
 あるいは、自衛隊の船舶の航行の安全を確保するための護衛という任務は、その根拠は海上警備行動である、これは平成十五年の当時の石破長官の御答弁。
 あるいは、海上警備行動はソマリア沖にも発令する、地理的な限界はないという、これは先日の私の質疑に対する浜田防衛大臣の御答弁。
 それから、平成十五年の石破答弁の中では、海上警備行動というのは長期にわたるオペレーションも念頭に置かれているということが言及されております。それから、自衛隊の能力の面でも、民間船舶が危険にさらされている中、船舶の航行の安全を確保するために護衛する能力を自衛隊が持っている、これも平成十五年の石破長官の答弁でございます。
 これは私の単なる思いつきで申し上げたわけではなく、こういう累次の答弁の積み重ねの上で、このソマリア、アデン湾における今回の深刻な国民の生命財産にかかわる事案に対して現行法制上何ができるかというふうに探ったときに、海上自衛隊の海上警備行動、これが念頭にあってしかるべきだと思うんですが、浜田大臣、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →
浜田靖一#29
○浜田国務大臣 今、長島委員御指摘のように、海上警備行動は使えるということは、これは今までの答弁の中でもお話が、大臣が答弁しているところでございますので、そういう意味では可能だと思っております。後はそれこそ政府としてどういう決断をされるかということになってくるかと思っております。
 我々とすれば、当然それに対応すべく我々なりに考えをまとめているところでありますので、そういった意味においては、海上警備行動というのを政府全体としてどう考えるかというところにかかってくるのではないかというふうに思っておるところであります。
この発言だけを見る →
← 戻る