阿部知子の発言 (本会議)

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○阿部知子君 社会民主党の阿部知子です。
 私は、社会民主党・市民連合を代表して、新テロ特措法延長法案の再議決を求める動議に対して、反対の討論を行います。(拍手)
 海上自衛隊によるOEF支援のための給油活動は、そもそも戦闘行為の後方支援として違憲であるばかりか、イラク空爆への転用疑惑の晴れないものでありました。政府は、そうした実態とかかわりなく、あくまで給油活動の継続、再開にこだわり、昨年、給油再開のための新法案を提出し、参議院で否決されたにもかかわらず、衆議院で再可決することによって強引に成立させてきたのです。
 今回、その法の期限をさらに一年延長する改正案についても、この一年間の活動の検証は全くなく、参議院では、中村哲氏を初め現場をよく知る参考人からの意見陳述に基づき、否決という重い判断がなされたのに、それを覆し、強引に法の延長を図ろうとしています。
 加えて、今回の審議のさなかに、江田島の第一術科学校での三等海曹に対する集団暴行による死亡事件、田母神前航空幕僚長の、日本は侵略国家ではなかったとするひとりよがりの歴史認識に基づく論文が明らかになりました。こうした現実は、ひとり田母神氏個人の問題ではなく、現在の自衛隊に潜む人権意識の希薄さ、非公開性、隠ぺい体質そして教育体制の不備と無縁ではありません。戦前の美化は、国民のみならず、自衛隊員の命を軽んずる風潮と深く結びついているのではないでしょうか。守屋事務次官の防衛利権問題を含めて、自衛隊の足元が大きく揺らいでいる事実をこそ直視すべきと考えます。
 この間、アフガニスタンの戦禍はパキスタンへと拡大し、インドでは大規模なテロが引き起こされるなど、ブッシュ大統領の対テロ戦争は、中東のみならず、アジア地域をも不穏にしています。一方、武力による制圧に行き詰まったアフガニスタンでは、米国、タリバンも含めた和平のテーブルづくりが真剣に語られています。日本こそがその実現に力を尽くすべきです。本法案は、こうした世界と時代の要請に逆行するものであると断ぜざるを得ません。
 衆議院の三分の二を超える与党の議席は、郵政民営化を争点とした選挙の結果であり、直近の民意は、野党が多数を占める参議院にあることは明らかです。参議院の判断を、衆議院の再議決によって覆すことを再三再四にわたり繰り返す政権は、もはや主権在民とは遠いものです。即刻衆議院を解散し、総選挙にてまず民意を問うべきではありませんか。
 最後に、アフガニスタンの目下の最大の危機は干ばつと蔓延する暴力とにあるというペシャワール会の中村哲医師の指摘を受けとめて、水や農業や医療の支援に全力を挙げることが何より必要です。拡大する戦禍を食いとめ、人間の安全保障という理念に即した役割を実践すべきことを申し上げて、私の反対討論といたします。(拍手)

発言情報

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発言者: 阿部知子

speaker_id: 26143

日付: 2008-12-12

院: 衆議院

会議名: 本会議