中川昭一の発言 (予算委員会)

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○国務大臣(中川昭一君) 二〇〇一年の十一月、十二月ごろにエンロンというものが破綻をしまして、これがある意味では非常に、何というんですか、高度化された、コンピューターで高度化された金融商品で、ぐっと伸びて、そして突然破綻をしたと。エンロン・ショックというのがありました。
 あれ自体は金融や経済全体に大きな影響をそう与えたものではなかったんでありますけれども、その後、アメリカの低金利政策、それから世界での石油等の余剰資金、これが非常にお金が余剰になってきた、それから金利が安いんでどんどん借りやすくなったという中で、アメリカの、ある意味では非常に進んだといいましょうか、金融工学を駆使していろんな金融商品、金融派生商品、債務担保証券であるとか住宅ローン債権であるとか不動産担保証券であるとか、いろいろな金融商品ができたわけでございます。
 その一つがアメリカのサブプライムローン。つまり、アメリカは住宅の価値は大恐慌以来ずっと上がりっ放しである、住宅です。要するに、不動産じゃなくて住宅そのものですね。そういう中で、信用度が少し低い方々、いわゆるプライムではない、あるいはオルトAでもない、そのもう一つ下の支払能力がちょっと問題があるというか低い方々に対して銀行がお金を貸す、それを別会社が、SIVという別会社が証券化する、それを証券化したものをわっと売る。そうすると、ほかのところでまたその証券化された住宅ローン債権を今度はいろんなほかの証券とまたばらばらにしてくっつけて、そしてそれがまたどこかへ行ってまた分解されて、また教育ローンとかいろんなものも入れて世界中に広がっていったというのがサブプライムローンを始めとする債務担保証券、CDOとかいうようなあらゆるものが出てきたわけであります。
 これは、元の住宅価格が上がっているという大前提、日本の場合には不動産価格というのは戦後五十年ぐらいずっと上がり続けてきて、四十年ですか、バブル崩壊でこうなったわけですが、アメリカは七十年ぐらい大恐慌以来ずっと上がってきて、まさに神話になっていたわけでありますが、新規も中古の住宅市場ももう飽和点を超して、あるとき、必ずこういうものは歴史は繰り返すわけでございますけれども、これが頭打ちになり、やがてこれが、その市場が崩壊していった。
 その一つの原因は、いい条件で借りていたサブプライムローンの債務者、これが契約で一、二年は非常に低い金利だったんですけれども、二年か三年たつとその金利が倍ぐらいに跳ね返るという約定もあったようでありますし、またアメリカの場合にはノンリコースローンでございますから、要するに持っている担保、つまり住宅を私はもう要りませんと言った瞬間に、大きな借金であってもその人はもう生き残って別の、まあおしまいになっちゃうわけですね。日本のようにもう徹底的に担保を返すまでやっていくというのと違って、もうノンリコースで、はいおしまい、この方はもうこの件に関しては関係ありません、こうなっちゃうと、銀行がその不良資産を預かってしまうという問題もあったわけでございます。
 そういったいろんな要素の中で、このサブプライムローン問題をきっかけにして今こういう状態になってきているわけであります。その商品自体は二十一世紀の初頭ぐらいからさっき言った状況の中でいろんな金融派生商品の一つとして組成されたものと私は認識をしておりますが、私自身が直接認識をし始めたのは去年の前半ぐらいから、こういうものがどうも異常な伸びを示している、しかも借りている人たちが決してその担保能力が十分なものではないというような話を聞いて、これは本当に大丈夫なのかなと心配し始めておりましたが、それが経済、金融のはっきりとした数字として、これが少し状況がおかしいぞということを世界が認識したのは去年の八月というふうに私は理解をしております。

発言情報

speech_id: 117015261X00320081014_022

発言者: 中川昭一

speaker_id: 18912

日付: 2008-10-14

院: 参議院

会議名: 予算委員会