予算委員会

2008-10-14 参議院 全404発言

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会議録情報#0
平成二十年十月十四日(火曜日)
   午前九時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十月九日
    辞任         補欠選任
     青木  愛君     大久保潔重君
     川崎  稔君     植松恵美子君
     白  眞勲君     浅尾慶一郎君
     木村  仁君     吉村剛太郎君
     佐藤 信秋君     牧野たかお君
     関口 昌一君     衛藤 晟一君
 十月十四日
    辞任         補欠選任
     芝  博一君     直嶋 正行君
     辻  泰弘君     轟木 利治君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         溝手 顕正君
    理 事
                尾立 源幸君
                津田弥太郎君
                羽田雄一郎君
                水岡 俊一君
                森 ゆうこ君
                岩永 浩美君
                坂本由紀子君
                鶴保 庸介君
                荒木 清寛君
    委 員
                相原久美子君
                浅尾慶一郎君
                石井  一君
                植松恵美子君
                大石 尚子君
                大久保潔重君
                川合 孝典君
                自見庄三郎君
                芝  博一君
                辻  泰弘君
                轟木 利治君
                友近 聡朗君
                内藤 正光君
                直嶋 正行君
                中谷 智司君
                平野 達男君
                福山 哲郎君
                藤原 良信君
                森田  高君
                米長 晴信君
                泉  信也君
                市川 一朗君
                岩城 光英君
                衛藤 晟一君
               北川イッセイ君
                南野知惠子君
                林  芳正君
                牧野たかお君
                山田 俊男君
                山本 一太君
                吉村剛太郎君
                加藤 修一君
                草川 昭三君
                澤  雄二君
                大門実紀史君
                福島みずほ君
                荒井 広幸君
   国務大臣
       内閣総理大臣   麻生 太郎君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地方分
       権改革))    鳩山 邦夫君
       法務大臣     森  英介君
       外務大臣     中曽根弘文君
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        中川 昭一君
       文部科学大臣   塩谷  立君
       厚生労働大臣   舛添 要一君
       農林水産大臣   石破  茂君
       経済産業大臣   二階 俊博君
       国土交通大臣   金子 一義君
       環境大臣     斉藤 鉄夫君
       防衛大臣     浜田 靖一君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 河村 建夫君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策、防
       災))      佐藤  勉君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    与謝野 馨君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革))      甘利  明君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(科学技
       術政策、食品安
       全))      野田 聖子君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       対策、男女共同
       参画))     小渕 優子君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  鴻池 祥肇君
   副大臣
       外務副大臣    橋本 聖子君
       財務副大臣    平田 耕一君
       文部科学副大臣  山内 俊夫君
       厚生労働副大臣  渡辺 孝男君
       防衛副大臣    北村 誠吾君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        並木 正芳君
       法務大臣政務官  早川 忠孝君
       文部科学大臣政
       務官       浮島とも子君
       農林水産大臣政
       務官       野村 哲郎君
       経済産業大臣政
       務官       谷合 正明君
       国土交通大臣政
       務官       岡田 直樹君
       環境大臣政務官  古川 禎久君
       防衛大臣政務官  岸  信夫君
   政府特別補佐人
       人事院総裁    谷  公士君
       内閣法制局長官  宮崎 礼壹君
       公正取引委員会
       委員長      竹島 一彦君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        村松  帝君
   政府参考人
       内閣府食品安全
       委員会事務局長  栗本まさ子君
       財務省主計局長  丹呉 泰健君
       厚生労働省保険
       局長       水田 邦雄君
       中小企業庁長官  長谷川榮一君
   参考人
       日本銀行副総裁  西村 清彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○平成二十年度一般会計補正予算(第1号)(内
 閣提出、衆議院送付)
○平成二十年度特別会計補正予算(特第1号)(
 内閣提出、衆議院送付)
○平成二十年度政府関係機関補正予算(機第1号
 )(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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溝手顕正#1
○委員長(溝手顕正君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成二十年度補正予算三案審査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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溝手顕正#2
○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ─────────────
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溝手顕正#3
○委員長(溝手顕正君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成二十年度補正予算三案審査のため、本日の委員会に日本銀行副総裁西村清彦君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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溝手顕正#4
○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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溝手顕正#5
○委員長(溝手顕正君) 平成二十年度補正予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。
 本日及び明日の質疑は総括質疑方式で行い、質疑割当て時間は三百三十五分とし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会・国民新・日本百六十六分、自由民主党百九分、公明党三十分、日本共産党十分、社会民主党・護憲連合十分、改革クラブ十分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。
    ─────────────
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溝手顕正#6
○委員長(溝手顕正君) 平成二十年度一般会計補正予算(第1号)、平成二十年度特別会計補正予算(特第1号)、平成二十年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題といたします。
 三案の趣旨説明は既に聴取いたしております。これより質疑に入ります。吉村剛太郎君。
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吉村剛太郎#7
○吉村剛太郎君 おはようございます。自由民主党の吉村剛太郎でございます。
 本日、こうやって冒頭に予算委員会で質疑させていただくこと、大変光栄至極でございますが、さきの通常国会では、私はここにトップバッターとして質問をさしていただいたわけでございますが、三日間、この席で座ったままで待たされました。しかし、本日はこうやって定時定刻に質問をできるということ、大変うれしく思っている次第でございます。
 まず冒頭、今回、麻生総理、総理に就任をされました。心からお祝いを申し上げたいと、このように思う次第でございます。あわせて、この度のノーベル賞で、物理学、化学の分野で合わせて四人の日本の方が受賞されました。日本国民にとっては大変うれしいことであると、このように思います。後ほど所見があれば総理からお伺いをしたいと、このように思う次第でございますが。
 まず今回、総理に就任をされましたが、私にとりましては、福岡県にとりまして七十二年ぶりの総理の誕生でございます。
 総理とは地元でしょっちゅう顔を合わせていろいろな冗談も含めて話し合っておりますが、今日こうやって総理とそして質疑者という形でお話をさせていただくということは私にとりましても大変感無量でございまして、よろしくお願いをしたいと、このように思います。
 七十二年前といいますと昭和十一年、昭和十一年の三月五日に、我が福岡が生みました広田弘毅という方が総理に就任をされました。昭和十一年三月五日といいますと、そのちょっと前に二・二六事件があったときでございます。そして、三日後の二月の二十九日に反乱兵士が帰順をいたしまして、その後、三月五日にこの広田弘毅に、まあ歴史上の人物ですから呼び捨てをさせていただきますが、大命が下った次第でございます。
 個人的なことを申し上げると大変恐縮でございますが、この広田弘毅は私の高校の大先輩でございます。その当時の中学修猷館の出身ということでございますが、そういう縁もありまして、現在私はふるさと福岡で広田弘毅顕彰会の会長をしておりまして、毎年五月に顕彰会を催させていただいておる次第でございます。
 広田弘毅の生き様、死に様についてはいろいろな文献がございまして、もう皆様方御存じのとおりだと、このように思っておりますが、たしか麻生総理のおじい様の吉田茂、これも歴史上の人物ですから呼び捨てさせていただきますが、外務省ではほぼ同時代、活躍された方ではないかなと、このように思っております。
 広田弘毅、組閣に際しまして、外務大臣に吉田茂をという意向があったやに聞いております。しかしながら、時の軍部、なかんずく陸軍が大変な反対をいたしまして、外務大臣に就任するということが実現しなかったわけでございます。その理由は、非常に自由主義的な考えを持った方であって、そのような傾向を持った者は閣内に入れないという陸軍の強い反対があったと、このようにお聞きしております。
 そのときの世界情勢、歴史を振り返りまして、やはり確固とした歴史観を持ちながら政治というものが行われなければならないと。特に混迷の時代は指針がありません。やはり、歴史をひもといて、その中から次の世代がどうあるべきかということを決めていかなければならないんではないかと、このように思いますときに、総理の、本当におじい様から薫陶を受けた歴史観というものを私は大変信頼もしておりますが、ここで国民の皆さん方に、その総理が持てる歴史観とそれからこの国がどうあるべきかという国家観、国民の方々に御披瀝をいただければと、このように思います。よろしくお願いします。
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麻生太郎#8
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今お話がありましたように、一九三六年、昭和十一年になりますけれども、このときに広田内閣が二・二六事件の後を受けて誕生いたしております。広田弘毅、吉田茂共に外務省の同期の入省だったと聞いておりますが、組閣に当たって反対ということで、結果的に陸軍の刑務所に入ったんでしたかね、あの後は。で、あれをもし受けてりゃ内閣総理大臣はなかったと思いますんで、人間の運はどう転ぶか分からぬと、最たる例だと、私はそう思っております。
 今また大変な時代に内閣総理大臣ということになったんだと認識をしておりますが、日本は、その二・二六に限らず、それ以前もそれ以後もいろいろな国難というものをこれまで何回となくくぐり抜け、そのたんびにきちんと立ち直ってきて強くなってきた、私は、経済的にはもちろんのこと、いろんな意味で強くなってきたんだと思っております。
 したがいまして、こういった局面に当たって、やっぱり困難から逃げないことだと思っております。そして、やっぱり英知を結集して、多くの方々の意見を集約して、その上できちんとした方針をということになるんだと思いますが、大事なことは、今というより後世の歴史家の評価に堪える、そこが一番肝心なことかと思っております。
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吉村剛太郎#9
○吉村剛太郎君 今の総理のお言葉、国民も本当に今日はテレビを通じて注目していると、このように思っております。王道を行く政治を是非これから断行していただきたいと、このように思っております。
 こういう困難な時期と、今、経済がグローバルに混迷を来しております。あの当時も、一九二九年大恐慌に陥りまして、一九三三年にはたしか世界経済会議というのが行われて、そこで世界の各国が協力しようじゃないかということが行われたと、このように承っておりますが、今回もG7、そしてG20という中で、国際社会一致協力していこうということだろうと、このように思っております。この時間帯に東京市場はもうオープンになっていると思います。後ほど寄り付き価格その他、私の方にメモが入るようになっておりまして、その情報を得ながら経済関係については質問もしたいと、このように思っておりますが、その前に北朝鮮問題でございます。
 日本時間の十月十二日未明に、北朝鮮との間で核計画申告の検証方法で合意したアメリカ政府は、北朝鮮へのテロ支援国家指定を約二十年八か月ぶりに解除をいたしました。指定解除によって北朝鮮を六者協議に戻し、核問題解決を促すという効果はある程度あるかもしれません。しかしながら、北朝鮮は核の脅しで相手の譲歩を迫ることが有効と確信をしている国であると、このように思いますが、北朝鮮は今回の核問題の進展を理由に支援実施の要求を強める可能性も出てくるのではないかと、このように思います。
 北朝鮮の思うがままではないかと、こんな懸念も持つものでございますが、我が国が慎重な判断を求めたにもかかわらず、内容よりも形の合意を優先したのは、あのアメリカがですね、極めて遺憾であると、このように存じておりますが、これは中曽根大臣にお聞きしたいと思いますが、中曽根大臣はライス国務長官にまだ確認すべき点があると伝えたはずでございますが、最終決断を下す前、日本に何か回答があったのかどうか、日米の信頼関係が地に落ちたという評論もございますが、同盟国である日本と事前によく相談した上でのことかどうか、中曽根大臣にお聞きしたいと思います。
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中曽根弘文#10
○国務大臣(中曽根弘文君) 日米間でこの問題についてよく相談をしたのかというお尋ねでございますけれども、北朝鮮が六月の二十六日に核計画、核の申告を提出して以来、日米間では検証の措置について大変緊密な協議を行ってまいりました。特に、十月の一日から三日に行われましたアメリカのヒル国務次官補の訪朝のとき、その後は両国で緊密な連絡を取ってまいりました。
 具体的には、外務省の齋木局長とヒル次官補の協議、それから在米の我が方の大使館を通じました事務レベルの調整に加えまして、私も九日にはシーファー駐日米国大使を通じて我が国の考え方をお伝えしましたし、また、今お話ありましたように、十日にはライス長官と電話で会談をいたしました。さらに、十一日には麻生総理とブッシュ大統領との間でも電話会談が行われたわけであります。
 こうした一連の協議を行いまして、私ども、米国とは十分な意思疎通を行い、我が方の考え方も述べてきたわけでありますが、我が方の意思と無関係に米国がこの決定を行ったと、そういうことではございません。是非御理解いただきたいと思います。
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吉村剛太郎#11
○吉村剛太郎君 続いて、河村官房長官にお尋ねしたいと思いますが、我々日本人は、拉致した北朝鮮をテロ支援国家から外すことは誠に納得できないと私は思っております。我が国は、すべての拉致被害者の帰国と真相究明、実行犯の引渡しを求めているところでございます。
 北朝鮮は、本年六月、日朝会議で約束した再調査にまだ着手をしておりません。核検証手続の進展はある程度理解できるが、拉致解決は後回しで、進展なしの可能性があります。
 今回の決定で拉致問題解決に向けた交渉のてこを失うのではないかと懸念もするところでございまして、更に確認すべき点も多々残っておると、このように思っておりますが、官房長官のお考えを是非お聞きしたいと、このように思います。
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河村建夫#12
○国務大臣(河村建夫君) お答え申し上げます。
 先ほど外務大臣からも答弁ありましたように、アメリカが一連の検証措置を北朝鮮に受け入れさせるという手段としてテロ支援国家指定解除をやってきたと、このように理解しておるところでございます。一方で、アメリカは、テロ支援国家の指定解除の効果は基本的に象徴的なものであって、ほとんどの制裁は他の法令に基づき残っておるということを明らかにしておるところでございます。
 また、政府といたしましても、十日の閣議において、既に北朝鮮船籍の入港禁止措置及び北朝鮮からのすべての輸入禁止措置、この延長を決めたところでございまして、我が国がとっている対北朝鮮措置というものは引き続き適用されてくるわけでございます。
 このように、北朝鮮に対しては引き続き様々なカードを持っておるわけでございまして、日本、我が国といたしましては、核問題と同時にこの拉致問題を含む日朝関係が前進するように、アメリカを始めとする関係諸国、六か国協議の中で一層緊密に連携を取りながら最大の努力を払ってまいりたい。
 被害者の皆さんの御懸念、我々よく承知をしておるわけでございまして、特に権限のある調査会の立ち上げ、これがまず必要でございます。このことを強く求めていかなきゃなりません。日本側は全員の帰国を待っての国交正常化ということもございますし、また経済支援という北朝鮮側が望んでおることもございます。これに進めるためにも、まずこの権限ある調査会を約束どおり立ち上げてもらう、このことを強く求めてまいりたいと、このように考えておるところでございます。
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吉村剛太郎#13
○吉村剛太郎君 最後に、総理、総括してお考えを述べていただきたいと、このように思っておりますが、拉致被害者家族の方々は今回の指定解除によりまして大変不安を持っておられると思います。何となく拉致問題が置き去りにされているんではないかというような不安も持っておられるんではないかと、このように思う次第でございますが、我々としましては、先ほど申しましたように、拉致被害者の帰国と真相究明、実行犯の引渡しをずっと求め続けており、今後ともこのスタンスは変わらないと、このように思っておりますが、麻生総理は拉致被害者全員を帰すよう強く主張すると家族の方々にも約束をされました。
 今日、日米同盟に及ぼす影響も懸念もされるわけでございますが、総理のお考えを是非お聞きしたいと、このように思います。
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麻生太郎#14
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 北朝鮮に対して、すべての拉致被害者の一刻も早い帰国の実現ということに関しましては、八月の日朝間の合意に従いまして、早期に全面的な調査のやり直し等々を開始して、生存者の帰国に、生存者全員の帰国につながるような成果を出すよう、これは引き続き求めていくというのが基本方針、これはずっと変わらないところであります。
 一方、十月十三日に期限を迎えておりましたいわゆる北朝鮮への処置の話につきましては、核問題及び拉致問題に関する北朝鮮の対応策並びにいろいろな諸般の情勢を総合的に勘案させていただいて、先週の金曜日の閣議におきまして、これを引き続き制裁処置は継続する、そのまま変わらずに継続するということを行ったところであります。
 いずれにしても、この北朝鮮に対しましては、拉致、核、ミサイルといったようないわゆるいろいろな懸案を包括的に解決した上で、そして不幸な過去を清算して、そして国交正常化を図るとの基本方針というのは引き続き堅持をしてまいりたいと思っております。
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吉村剛太郎#15
○吉村剛太郎君 被害者家族の方々の思いも本当に大変だろうと、このように思っております。どうか政府一丸となって、いや国民一丸となってこの問題を解決すべく力を合わせていきたいと、このように思いますので、よろしくリーダーシップをお願いしたいと、このように思っております。
 今回のテロ支援国家指定解除に絡みまして、先ほどもちょっと申しましたが、日米間にちょっとぎすぎすしたものが生まれておるのではないかというような懸念を表される向きもございます。
 ちょっと話を昔に戻しますと、またおじい様の話になって恐縮でございますが、一九五一年、昭和二十六年、サンフランシスコで講和条約、これは全権代表として行かれて署名をされました。その後の日米安保は吉田総理たった一人で署名をされているんですね。これは大変大きな何か含みの意味があるのかなと私はいつも考えておるんです。
 といいますのは、吉田茂総理は、戦前は中国天津、奉天などで総領事をされておりまして、その当時の日本国と満州国との間、関係というのを熟知されている方ですね。その満州国の存在というのは、まさに当時の日本のかいらい国家であったと言っても過言ではない。そこには関東軍と当時の溥儀との間に秘密協定、これは秘密協定でも何でもないんですが、協定が結ばれておりまして、その内容を大ざっぱに申しますと、国防と治安は全部日本にお任せすると、日本が必要と思うところの鉄道の駅とか地域はすべてお使いくださいと、その費用は満州国が持ちますと。
 これ、何やら今日の日米安保、また地位協定とよく似ているんですね。それを承知の吉田さんがこの安保条約を結んだ、それもたった一人で署名に臨まれたということ、これについて、実は私は宮澤元総理とも晩年、最晩年にたった二人でお話を聞いたことがございます。あのときの随員として宮澤元総理は一緒に行かれているんですけど、宮澤元総理も入っておられないんですね、その署名のときに。これはまさに吉田さんが命を懸けてたった一人で責任を負うという心構えでされたのではないかと。
 同時に、これは後世の我々に大変大きな宿題を残されたと。日米関係は基軸であると、しかしながら独立自尊の国家としての尊厳は決して崩してはならないんだという宿題を残されたんではないかと、私はこのように理解もしておるところでございまして、お孫さんである総理、ひざの上でいろいろなこともお聞きになったかも分かりませんが、御意見あれば所見をお聞きしたいと、このように思っております。
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麻生太郎#16
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 御存じのように、あのときは朝鮮事変です。もう朝鮮事変以後に生まれられた方の方が国会議員も多い、そういう時代になっておりますけれども、あの辺は朝鮮事変の勃発でありまして、御記憶のように東京ではもう動乱景気でえらく景気の良かった時代でしたけれども、我々、小倉やら門司ではまだ敵機来襲、空襲警報、灯火管制なんていうのは昭和二十五年はやっておりましたから、二十六年ぐらいは。そういった時代でしたので、かなり情勢としては東京と九州北部とは大分違っておったと、子供心にそういう記憶があります。
 そういう時代だったと思いますが、少なくとも国際連合に加盟するというのは、当時優先順位の一番に挙げられるほどの大きな問題でもありました。それが単独講和か全面講和か、国論二つに割っておる、そういう時代だったと存じます。そういう中にあって、この日米安全保障条約というものに関しましては、今御指摘のありましたように、この防衛の点におきましてはかなり平等性を欠いておるという点はもう当時から言われておりましたんで、その責任は後世問われる可能性がある、したがって、これには他の、これからの政治家にサインはさせられない、よって自分で全責任を負う、それが当時の哲学だったと記憶します。
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吉村剛太郎#17
○吉村剛太郎君 まさにそうだと思います。当時の国会でも、共産党も含めて、大変この日米安保には異論もあったと。幣原喜重郎は、これは奇案であるというようなことも書物で述べておられます。
 しかし、あえて選択したその選択肢は、今日の平和と繁栄、我が国が享受しております平和と繁栄を見るときに、決して間違いではなかったと。しかし、我々日本国はアメリカの五十一番目の州ではないと、和して同せず、仲よくすると同時に主体性を堅持しなければならない、このように思っておる次第でございまして、総理もこれから度々アメリカとの折衝をされると思いますが、釈迦に説法でございますが、そこを堅持していただくことを国民の一人としてお願いを申し上げたいと、このように思う次第でございます。
 続けて、ただいま、九時に東京市場がオープンになっておりまして、寄り付き百三十一円高の八千四百七円という、これが九時十分ぐらいですかね、大変出だしとしてはいい寄り付きをしているんではないかなと。まあいい悪いというのは言えないと思いますが、こういう状況でございます。アメリカもそうですが、ヨーロッパもそうですが、各マーケット、市場が軒並み大幅な株価上昇でスタートし、また終わっておるわけでございます。
 そして、中川大臣、お疲れさまでございました。G7に行かれました。ここで、テレビの前で、国民の方々に対しましてG7についての御報告を簡単にお願いできればと、このように思います。
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中川昭一#18
○国務大臣(中川昭一君) 私は、院の御許可をいただきまして、十月の九日の夕方から昨日の夕方までワシントンに行ってまいりました。目的はG7財務大臣・中央銀行会議でございまして、そのほかに、IMFの委員会での討議、さらに、G7プラス主要途上国を一緒にしたG20という会議がございました。さらには、ポールソン財務長官、それからお隣の韓国の財政大臣とお会いをさせていただきました。また、ブッシュ大統領が突然我々G7の閣僚を早朝呼んでいただきまして、話合いをさせていただく機会もあったわけでございます。
 各国それぞれ大変厳しい金融状況あるいは経済状況に急速になっているということで、それについての認識というものは、参加した多分すべての国が共有しているというふうに理解をしております。
 そういう中で、日本といたしましては、やはり今の状況というのは九〇年代のいわゆる日本のバブル崩壊後の状況に非常によく似ている。ただし、日本の場合には、十数年前のことでございますけれども、苦しみ、もがき、時間も掛かりましたが、日本の中だけで主に解決した問題でございますけれども、今回は世界的に、以前はデカップルかカップルかなんて議論がありましたけど、完全にこれは世界がもう密接に結び付いているという状況ですから、各国の対応だけではある意味では不十分になるということで、一斉にこれをやっていく必要がある。
 そして、日本も十数年間の中で、預金の全額保護もしましたし、あるいはまた債権の買取りもしましたし、銀行の国有化もしましたし、さらには公的資本を金融機関に注入するということもやりました。それぞれ国民の税金を使わせていただくということで、いろいろな批判もありましたけれども、今から振り返ると、やはりセットで、そしてできるだけ早く、当時よくツーレート・ツーリトルという言葉がありましたけれども、やはりそれをきちっとやることによってこの危機を乗り切ることができたという経験をG7あるいはG20、IMFで御紹介をさせていただきました。
 そしてまた、先ほど申し上げたように、これはもう世界的なある意味では金融経済の危機の連鎖。この悪い連鎖を断ち切らなければいけないということになりますと、G7各国の協調も言うまでもありませんし、もっと言うまでもないのは日本においても政府と中央銀行、日銀とが密接に連絡を取っていかなければならないわけでありますけれども、しかし、これがG7だけではなくてG7に加盟していないヨーロッパ、あるいはまたアジア、あるいはまた中央アジア等でもいろいろな動きがあるわけでございますので、これはやっぱりきちっとしたシステムの中でやっていくということになりますと、IMFというものの存在が非常に貴重、重要になってくるのではないか。しかし十数年前に、一九九七年ごろ、いわゆるアジア通貨危機のときに取ったIMFの行動というのは、残念ながらその危機の立て直しの目的だけではなくて、かなりその当事国にとってみれば厳しいものであって、そして何か非常につらい政策を強いられたという若干悪いイメージが残っていたわけでございます。
 ですから、是非そのことを、IMFも経験を乗り越えて、やはり適時適切、柔軟に本当に相手の国にお役に立つような使命を果たしていただきたい。そのためには、各国政府に対して十分な資金の提供が必要であればやっていかなければいけませんし、万が一IMFの現在の保有資金だけで足りない場合には、日本も、あるいはまた日本の立場に賛同してくれる各国を含めてIMFに対して資金の追加的な支援もしましょうと、こういうことも申し上げてきたところでございます。
 いずれにいたしましても、冒頭申し上げたように、この危機に対する認識は一緒でございますので、IMF、G20等々でも最初に行われましたG7でのあの五つの行動計画、これを認める、支持すると、その上でG20あるいは世界全体でこの危機を乗り越えていこうという共通認識で結論を得たところでございます。
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吉村剛太郎#19
○吉村剛太郎君 まさにG7、G20、本当に心を一つにしてこの国際的な経済危機を乗り越えようという統一した意思を持ったということは各市場に大変安心感を与えたんだろうと、このように思います。と同時に、今日の東京マーケットが寄り付きから百三十何円か上昇してスタートしたということ、その効果がこうやって如実に現れているんではないかと、このように思います。
 そして、今大臣が日銀のことについても付言をされました。今日は日銀は見えていますかね、はい。横軸として日銀がどう協力をしていただけるのか、よろしく説明をお願いしたいと、このように思います。
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西
西村清彦#20
○参考人(西村清彦君) お答えさせていただきます。
 委員から的確な御指摘がありましたように、米欧金融機関の破綻を背景に国際金融市場の緊張が非常に高まっております。この金融市場の緊張が強い現在、中央銀行としてなし得る重要な貢献というのは、やはり流動性を通じた金融市場の安定確保だというふうに考えております。
 この観点から、日本銀行は連日、数兆円規模の大量の資金供給を行っております。このほか、積極的な流動性供給に向けて、主要国中央銀行との協調策も相次いで打ち出してまいっております。
 すなわち、九月には、米国連邦準備制度とスワップ協定を締結しまして、ドル資金供給オペレーションを導入いたしました。また、今月八日には、各国中央銀行と共同声明を発しまして、金融市場の安定確保のための体制を一段と整備するため、金融調節面で更に改善を図る方向で速やかに検討するという方針を明らかにしました。さらに、昨日ですが、各国中央銀行との共同声明で、日本銀行としてもドル資金供給オペレーションの更なる拡充策を検討する方針を発表いたしました。先日のG7では、参加国は金融機関の流動性に対する広範なアクセスを確保するため必要な手段を講じるとされたところであります。
 日本銀行としましては、先ほど申し述べた課題の検討を速やかに進め実施に移していくとともに、引き続き、国際金融市場の動向を注視しつつ、金融市場の安定に努めてまいりたいというふうに考えております。
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吉村剛太郎#21
○吉村剛太郎君 ありがとうございました。
 日銀、政府とよく協力をしながらこの難局を乗り越えていただきたいと、このように思う次第でございます。
 私は日銀はこれ以上質問ございませんので、どうぞお引き取りください。
 今日は金融庁事務方、来ていますかね。来ている。来ていないかな。ヤジいやいや。来ていないの。ちょっと困りましたが。
 この間、説明会のときにちょっと私お尋ねして、今回の世界的なこの混乱の元はアメリカのサブプライムローンに端を発しているわけです。私も去年の八月に初めてサブプライムローンという言葉を聞きました。それまでこんなローンがあるということすら知らなかった。
 よく見てみますと、これはある意味ではでたらめですね。要するに、信用力が大変低いところにローンを組んで、それをすぐそのローン会社は大手金融機関に売却してリスクをヘッジする、そこがまた証券化して、それもいろいろと複数の担保証券と一緒にミックスして証券化してしまう、それを格付会社が格付をする、そういうことが入り乱れたところで最終的にこのような混乱を来したということですが、金融庁は、事務方来ていないので申し訳ないですが、大臣でいいのかな。ヤジいやいや。それで、このサブプライムローンというものの存在をいつから知っていたんですかね、認識をしていたのはいつごろでしょうか。ようございますか、大臣。どちら。ごめんなさいね、僕はちゃんと通告したつもりだったんだけど。
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中川昭一#22
○国務大臣(中川昭一君) 二〇〇一年の十一月、十二月ごろにエンロンというものが破綻をしまして、これがある意味では非常に、何というんですか、高度化された、コンピューターで高度化された金融商品で、ぐっと伸びて、そして突然破綻をしたと。エンロン・ショックというのがありました。
 あれ自体は金融や経済全体に大きな影響をそう与えたものではなかったんでありますけれども、その後、アメリカの低金利政策、それから世界での石油等の余剰資金、これが非常にお金が余剰になってきた、それから金利が安いんでどんどん借りやすくなったという中で、アメリカの、ある意味では非常に進んだといいましょうか、金融工学を駆使していろんな金融商品、金融派生商品、債務担保証券であるとか住宅ローン債権であるとか不動産担保証券であるとか、いろいろな金融商品ができたわけでございます。
 その一つがアメリカのサブプライムローン。つまり、アメリカは住宅の価値は大恐慌以来ずっと上がりっ放しである、住宅です。要するに、不動産じゃなくて住宅そのものですね。そういう中で、信用度が少し低い方々、いわゆるプライムではない、あるいはオルトAでもない、そのもう一つ下の支払能力がちょっと問題があるというか低い方々に対して銀行がお金を貸す、それを別会社が、SIVという別会社が証券化する、それを証券化したものをわっと売る。そうすると、ほかのところでまたその証券化された住宅ローン債権を今度はいろんなほかの証券とまたばらばらにしてくっつけて、そしてそれがまたどこかへ行ってまた分解されて、また教育ローンとかいろんなものも入れて世界中に広がっていったというのがサブプライムローンを始めとする債務担保証券、CDOとかいうようなあらゆるものが出てきたわけであります。
 これは、元の住宅価格が上がっているという大前提、日本の場合には不動産価格というのは戦後五十年ぐらいずっと上がり続けてきて、四十年ですか、バブル崩壊でこうなったわけですが、アメリカは七十年ぐらい大恐慌以来ずっと上がってきて、まさに神話になっていたわけでありますが、新規も中古の住宅市場ももう飽和点を超して、あるとき、必ずこういうものは歴史は繰り返すわけでございますけれども、これが頭打ちになり、やがてこれが、その市場が崩壊していった。
 その一つの原因は、いい条件で借りていたサブプライムローンの債務者、これが契約で一、二年は非常に低い金利だったんですけれども、二年か三年たつとその金利が倍ぐらいに跳ね返るという約定もあったようでありますし、またアメリカの場合にはノンリコースローンでございますから、要するに持っている担保、つまり住宅を私はもう要りませんと言った瞬間に、大きな借金であってもその人はもう生き残って別の、まあおしまいになっちゃうわけですね。日本のようにもう徹底的に担保を返すまでやっていくというのと違って、もうノンリコースで、はいおしまい、この方はもうこの件に関しては関係ありません、こうなっちゃうと、銀行がその不良資産を預かってしまうという問題もあったわけでございます。
 そういったいろんな要素の中で、このサブプライムローン問題をきっかけにして今こういう状態になってきているわけであります。その商品自体は二十一世紀の初頭ぐらいからさっき言った状況の中でいろんな金融派生商品の一つとして組成されたものと私は認識をしておりますが、私自身が直接認識をし始めたのは去年の前半ぐらいから、こういうものがどうも異常な伸びを示している、しかも借りている人たちが決してその担保能力が十分なものではないというような話を聞いて、これは本当に大丈夫なのかなと心配し始めておりましたが、それが経済、金融のはっきりとした数字として、これが少し状況がおかしいぞということを世界が認識したのは去年の八月というふうに私は理解をしております。
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吉村剛太郎#23
○吉村剛太郎君 ありがとうございます。
 中川大臣、今ノンリコースまで触れて御説明をいただいたわけでございますが、まさに我が国とアメリカの、何といいますか、社会構造といいますか、社会、国民性といいますかの違いがこういうところにあるのかなと、こんな感じがしております。
 このようなサブプライム層、日本であればこういうところにローンは組まないんではないかと。こういうのは社会政策として公営住宅か何かを造ってそこにそれを提供する、低家賃で提供するというような形で、サブプライムローンみたいにマーケットにゆだねるというようなことはなかなかしないんではないかと、こんな感じがしております。これは大きな政府か小さな政府かという問題にも関連はしてきますが、日本の感覚ではここまではマーケットにゆだねないんではないかという感じを私は持っておるわけで、これはまさにアメリカ的な経済主義と日本との違いではないかと、こんな思いがするわけでございます。
 そこで、さはされど、現実にこのような混乱を来しておるわけでございまして、これに対して日本政府としてはどう対応していくか、この点について中川大臣ですかね、にお聞きしたいと、このように思います。
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中川昭一#24
○国務大臣(中川昭一君) 日本は、先ほど申し上げましたように、八〇年代の不動産あるいは株のいわゆるバブルを経験し、そしてそれが崩壊し、そして十数年間この問題で日本一国で苦しみ、もがき、また国会あるいは国民の皆様にもあるときはいろんなおしかりを受けながらも、時間が多少掛かりましたけれども、それでも乗り切ってきたということでございます。
 今回の問題は、発端はサブプライムローン問題でありましたけれども、これがきっかけになりまして、いろんないわゆる金融派生商品といいましょうか、本来の担保がしっかり付いた証券がマーケットで売られるというものと違う、かなり技術的といいましょうか、それを商品化していって、本当に一体実体が何だ、何なのかよく分からないというようなものがいっぱい出てきちゃったということであります。
 例えば、アメリカの住宅の先物市場なんていうのがシカゴにあるんだそうでありますけれども、これなんかを見ますと、やはりピークに比べてこれから先物が更に下がっていくという予想も出ているようでございまして、日本はそういう経験がございましたんで、何といってもこれに対しては非常にもう、あの当時は今から見れば単純なものの金融商品であったわけでありますけれども、今回は非常に複雑で、そして当事者ですら訳が分からないぐらいに複雑化されたものでありまして、これが今一挙に値崩れというよりは崩壊しているものもあるわけで、値段すら付かないという状況になっているものもあるわけでございます。
 私は、そういう中で日本は十数年間苦労して、そして体制を立て直してきたところでございます。経済そのものは依然として、二年前まで世界が五%成長あるいはまたヨーロッパも高い成長率を誇っていた中で、日本は一、二%という大変低い成長ではありましたけれども、しかし土台はしっかりしていると。特に金融システムそのものにつきましては、アメリカやヨーロッパに比べれば私は相対的に健全であるというふうに現時点で認識をしているところでございます。
 しかし、そうはいいながらも、アメリカ経済、実体経済の影響、ヨーロッパ経済の実体経済の影響等を考えますと日本の経済も影響を受けるところでありますし、また、株もあるいは通貨も、これはもう世界を一日二十四時間休まず動いているものでありますから、どこかで影響が起これば日本も影響が起きる。
 幸い現時点で東京の株価指数は、現時点では千円を超える上昇になっているようでございますけれども、とにかく日本での金融あるいはまた経済に、経済自体は少し影響が出始めているのかなと。そしてまた、いつ何どきまたどういう事態が突発的に発生するかも分かりませんので、総理からは、とにかく何が起こってもきちっと対応できるように日ごろからきちっと準備をしておくようにという指示を日々いただいているところでございます。
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吉村剛太郎#25
○吉村剛太郎君 今九時五十分、もう千円の上昇ですか、そうですか。先ほど寄り付きで百三十四円ということを申し上げましたけれども、もう数十分で千円の上昇ということですから。
 中川大臣ありがとうございます。
 それで、ちょっと苦言も呈したいと、このように思っておりますが、このようなサブプライムローンみたいな商品があるということをなかなか金融庁としては把握をしていたのかしていなかったのか。していなかったといえば怠慢だと、していておれば、その情報を国民に流さなかったというのはこれもまた怠慢だなと、こんな思いがするわけでございまして、健全なマーケットを育成する点からも、こういう情報公開は迅速にしてもらわなければならないんではないかなと、このように思っております。
 そういう中で、貯蓄から投資へという流れをずっとたどってきたわけでございます。投資性向が強い方々にとっては、これはある意味では損することもありもうけることもあるということであきらめも付くかも分かりませんが、投資性向が非常に低い、例えば郵便貯金なんかに預けていたお年寄りが、郵便貯金は限度額は一千万なんですね。だけれども、お年寄りなんかの貯金額は、そうですね、三百万からせいぜい五百万だと。それを投資信託にという勧誘の下に百五十万から二百万をそちらに回した。ところが、それが二割から二割五分、もしかしたら三割ぐらい含み損を抱えておる。これがまた十年後か十五年後にはまた元に戻るかも分かりませんが、八十歳のお年寄りがいつまでも生きておれるわけではない。
 そういう中に、貯蓄から投資へという一つの、何といいますか、流れを促進したところは、やはり大いに反省をしなければならない点ではないかなと、このように思います。民がすべて善、公がすべて悪というようなことは私はないんですね。民と公が本当にいいバランスでやっていく、これは経済でも行政でも何でもそうですが、そういう感じが私はしております。
 担当の鳩山大臣、その問題も含めて、今郵政事業といいますものがいろいろ論議をされておりますが、その点について所見をお聞きしたいと、このように思います。
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鳩山邦夫#26
○国務大臣(鳩山邦夫君) いわゆる郵政の民営化ということについては、当然強い光が当たればやっぱり影も濃い部分がありますから、様々に問題が出てきている点についてはこれはもう懸命に解決をしていく、とりわけユニバーサルサービスということについて徹底してこれを守っていく。
 あるいは、従来の特定郵便局長さんたちは地域のコミュニティーのリーダーであられる場合が非常に多いわけですが、結局それが郵便局会社として分離されて、郵貯や簡保、もちろん手数料はもらうわけでしょうけれども、直接タッチできるかできないかという問題が出てくる。あるいは郵政に関しても、郵便局長、昔の特定局長さんを信じてこれをいっぱい送ってくれとかいうふうなことが最近少なくなったのではないかとか、あるいはもちろん簡易郵便局が廃止されたものがあるとか、様々な問題がありまして、これそれぞれに手を打っていこうと思っております。
 先生御指摘の金融関係の問題について申し上げるならば、郵貯は元々政府を信用して定額貯金等を積んでいった国民の財産。民営化は今移行期間中でございますけれども、当然そういう国民の財産という、政府を信用した国民の財産というのは今まだ当然残っているわけでございまして、その関係もありまして、いわゆる格付の高いものにしか手を出していないということ、すなわち国債が多分七四、五%を占めているんだろうと思いまして、複雑な、ばくち的な要素のあるような商品には手を出しておりませんので、ゆうちょ銀行としてはサブプライムローン等の影響を受けるという心配はありません。
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吉村剛太郎#27
○吉村剛太郎君 実際に私は郵貯から投資信託に投資した人から直接聞いた話でして、やっぱり含み損はあるんですよ。これは全体的にあるんですね。確かに安定的な国債ということはよく分かりますけど、実際問題としてやっぱり相当含み損を抱えておることだけは御認識をいただきたいと、このように思っております。
 郵政事業についてまだまだ私も意見があるし、申し上げたいんですが、時間も限られておりますので次に移らさせていただきます。
 農業問題、それも汚染米の問題。これは実は、総理もそうですが、我が福岡県の三笠フーズという会社がこの汚染米を本当に流してしまったんですね。その実態と、それからこれにどう対応していくかということ、農水大臣、お答えいただきたいと、このように思います。
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石破茂#28
○国務大臣(石破茂君) 現在、農林水産省の中で対策本部を立ち上げまして、これも私、就任の日に立ち上げておりますが、まず流通ルートがどうなったか、どこに行ってしまったかということの解明、これが最優先であります。これを徹底的に解明するということ。
 もう一つは、この汚染米を知らずに使ってしまった日本酒メーカーの方、あるいはしょうちゅうメーカーの方、和菓子メーカーの方、これ売上げが激減をしておるわけでありまして、これはすべてのそういう関係者のところに当省の農政局長でありますとか農政事務所長ですとか、全部行かせました。毎日報告を上げさせております。
 そこは本当に深刻なお話で、公表されたことによって、実際に影響はないにもかかわらず返品が物すごくある、売上げが激減する。これに対して実態を把握して、どういう手を打つか、経営支援策を打つか、これが喫緊の課題であります。
 もう一つ急がねばならないのは、何でこんなことが起こったんだということは、これは真摯に反省をし、厳正な処分をしなければならないと考えております。これはいろいろ言い分はあるのかもしれませんが、農水省の検査、立会いが万全でありとせば、こんなことは起こっていないのです。
 私は実際に福岡にも行ってみました。三笠フーズの倉庫にも行ってみました。何なんだ、この検査は、立会いはということであります。これを徹底的に改める。当然のことでありまして、検査マニュアルもなかったわけでありますから、この検査マニュアルを早急に作ると、研修もやると。立派なマニュアルできましたが、実際に検査、立会いに当たる者は全く理解できていませんでしたというようなことでは話にも何にもなりませんので、この研修も徹底してやるということであります。
 そして、繰り返しになりますが、何でこんなことが起こったのか。これは本省の責任も私はあると思っておるのです。こういう形にすればこんなことは二度と起こりませんということを消費者の方々に納得をしていただける、そして関連業界の方々の被害というものの救済は本当に急を要すると思っておりまして、この対策、これが急ぐと思っております。
 何にいたしましても、本当にこれ以上ない、当然のことでありますが、行政の責任、万全を期してまいります。
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吉村剛太郎#29
○吉村剛太郎君 大変心強い大臣の御答弁でございます。
 確かに、この業者のモラルというものは本当にこういう程度であったかということは残念なことでございます。特に九州は酒どころ、特にしょうちゅうどころでございまして、この三笠フーズから流れた商品がどこにどう入っているのか、またすべてが善意の業者が受けておりまして、その風評被害というのはこれはまさに甚大なことで、今農水大臣が大変力強い答弁をしていただいたのは大変有り難いんですが、やっぱり財源の裏付けがないとこれはどうしようもないわけでございまして、財務大臣、その辺は何かいい答弁をいただければと、このように思います。
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