2009-04-23
衆議院
長島昭久
海賊行為への対処並びに国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動等に関する特別委員会
長島昭久の発言 (海賊行為への対処並びに国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動等に関する特別委員会)
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○長島(昭)委員 この点までは、実は与野党の間で一致をしていたんです。
ところが、ここから先なんですが、(パネルを示す)自衛隊という実力部隊を海外に派遣する、こういうことでございますので、その派遣の際には、やはり十分な国民的な議論あるいは十分な民主的なコントロールが必要だ、こういう立場に立っているわけです。
アメリカでも、大統領が米軍を運用することができますけれども、しかし、海外で戦闘行動を起こすときには、必ず連邦議会が承認決議を行っております。したがいまして、我が国も、これまでいろいろな積み重ねの中で、こういう自衛隊の運用に係っては国会の関与というものを重ねてきたわけであります。
きょう、ここにお示ししたことを少し説明させていただきたいと思います。
左側に自衛隊の活動を明記しております。これは主要なものだけ、先ほど新藤委員の方からいろいろなお話がありましたけれども、特に主要なものだけピックアップをして掲げてあります。
それで、活動の性格に応じて国会の関与のあり方が変わってくるわけです。一番右側に二重丸、丸とありますが、二重丸が国会の事前承認です。そして、丸が国会の事後承認でいい。そして、報告のみであったり特になかったり、こういう体系になっているんです。
活動の性格を三つのカテゴリーに分けました。左側から、武力行使あるいは武器の使用との近接性、つまりは、武器を使う可能性が高いか低いか、それによって赤色を少し濃くしてあります。例えば、防衛出動の場合は、これはもう武力行使、国際法上認められておりますから、武力行使ですから濃い赤になっているわけです。あるいは、PKF活動、真ん中辺にありますけれども、これは普通の国連のPKOに比べてもう少し前面に出ていく活動ですから、武器の使用の可能性が高い、こういうことで整理をしております。
それから、二番目のカテゴリーは、その活動によって我が国の国民の権利義務が制約される可能性が高いか低いかで、これも色分けをさせていただいております。
それから、自衛隊の運用を決定するに当たって時間的な余裕があるかないか、これについて、やはり赤い色を濃淡で示しております。
つまり、一見してわかっていただけるように、濃い赤い色が多ければ多いほど国会の関与は厳格にかかってくる、これがこれまでの我が国の防衛法制の基本的なポイントなんです。
そこで、個々にちょっと見ていきますと、先ほど防衛出動のお話をさせていただきましたが、防衛出動は武力の行使の可能性も高い、しかも国民の権利義務を制約する可能性も高い。したがって、原則として事前の国会承認になっているんです。
治安出動の場合は、もちろん武器の使用の可能性はそんなにないんだけれども、国民の権利義務を拘束する可能性があるので、これは一段下がって、国会関与においては国会の事後承認ということになっている。
例えばPKO。PKOの場合は、国民の権利義務を制約する可能性はないです。ないですが、武器の使用の可能性は若干ある。こういうことで、報告のみとなっています。
それで、PKOの中でも、先ほど申し上げた、多少正面に立つ可能性のあるPKF活動については、二〇〇二年に凍結が解除されました。この活動については、やはり国会の事前承認がかかるようになっています。
それから、武力攻撃事態あるいは周辺事態、このいずれにおいても、厳しい国会承認の手続がかかっております。特に武力攻撃事態については、これは一重丸になっていますが、閣議決定後直ちに国会の承認を求めるということで、実質的には事前承認と同じ縛りがかかっています。
これは、今るる見たように、最後、一番下に、今回の海賊対処法案の自衛隊の活動についての縛りについて書いてありますが、先ほど平岡委員に対する答弁にもあったように、武器の使用の可能性は今回極めて高い。警察活動ではありますけれども、しかし、海賊行為をやっている海賊と遭遇した場合に、警告射撃とかいろいろなことをやるわけですから、これは武器の使用をする可能性が極めて高い。
それから、決定に当たっての迅速性もあるんですね。これは、七条の二項で、さんざんこの委員会でもやりましたけれども、現に海賊行為をやっているところに出くわした場合には、これについては、国会に対して、あるいは総理大臣に対して何も承認を求めることなく、通知するだけで対処することができる、こういうことになっている。したがいまして、これが本当に報告だけでいいのかというのが私たちの問題意識なんです。
したがって、こういう防衛法制に非常に明るい浜田大臣は、この委員会でも、あるいは記者会見の場でも、やはりこういうこれまでの国会における議論、あるいは自衛隊をめぐる運用に国会の関与を厳しく定めてきた、こういう経緯に照らして、今回もやはり国会の事前の承認が必要なのではないか、一般論とは断っておられますけれども、そういうお話をされているんですね。
総理、今るる私が説明をさせていただきました。今回私たちは修正を求め、衆議院では折り合いがつきませんでした。しかし、これから参議院の審議もございます。私どもは、まだこの問題について国民の皆さんの理解も深まっておられないという観点に立って、これから参議院でも徹底的な議論をしていこうと思っています。
総理、どうですか。こういうことを見て、もう一回政府として、国会審議の行方を見ながら、あるいは与野党の修正協議も見きわめながら、柔軟な対応をおとりになるおつもりはありませんか。