小野次郎の発言 (外務委員会)
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○小野(次)委員 おはようございます。
参考人の方々には、早朝から、また遠方からお越しいただいて、貴重な御意見を賜りましたことを厚くお礼を申し上げます。
委員長、私は、きょう、いろいろな方々の御配慮によってこういう機会を与えていただいたんだと思っておりますけれども、私個人としても、自分の中で、こういう機会が私に回ってきたということについて大変深い思いがございます。それは、この国会議員になる前、総理大臣秘書官を四年半やっていたときに、ずっと安全保障担当の秘書官をやってまいりました。このときは、同時にまた、沖縄北方領土担当の秘書官でもございました。
そういったことから、官邸の中からこの問題について自分なりに見てきましたし、もっと振り返ってみますと、先ほど桜井参考人のお話の中にもありましたけれども、一九九五年九月の四日だったと思いますけれども、女子小学生に対する米兵の強姦事件がありました。このときに、私は警察庁の国際課長ということで、米軍人の犯罪に対する担当の課長でもございました。当然ながら、速やかに身柄は日本側に引き渡すべきであるということを強く主張しましたけれども、余り強く主張し過ぎまして、当時の外務省当局から、小野さんは合同委員会に出てくると不規則な発言をするかもしれないから、だれかほかの人にかわってもらえないかということを上の人にお話がありまして、当時、まだ若手の課長だった私は、ラインから外された思い出がございます。
それから数年たって、今度、秘書官になりましたら、やはりまた米軍人の犯罪があり、また、二〇〇四年だったでしょうか、ヘリコプターが墜落したという事件もあって、そのたびに、地位協定については、余り多くは申しませんが、歯ぎしりをしながら見詰めた記憶がございます。
そういう中で、全くそれと同時並行的に出てきたのが、この米軍、アメリカ政府のリディプロイメントというんでしょうか、再配置、これは世界的規模での再配置という作業だと思うんです。それが、二〇〇六年五月、2プラス2の合意で今回の協定案のもとになる合意ができたというふうにされていますけれども、実はもっとその前から、九五年のさっき申し上げた女児強姦事件、九六年のSACOの合意など、そういった系譜と相まって今の問題にたどり着いているんだと思うんです。そこがまた逆に言うと、なかなか私たちが一義的にというか、すぱっとこの問題について判断できない二つの流れがあるということだと思うんです。
それは、二〇〇四年に実は、2プラス2の合意は二〇〇六年ですけれども、これは報道もされていますから申し上げますけれども、内閣の中で、再配置についての日米間の協議についての対処方針が実質的に決められました。そのときには、最初、抑止力の維持ということが大きな問題だというふうにされておりましたけれども、いや、それだけじゃないだろう、やはり沖縄を初め日本市民が米軍の存在によって感じている制約、負担感というものを軽減するものでなければならないだろうという話もあって、皆さんも御存じのとおり、抑止力の維持と負担軽減を両方、二つの要件としてこの問題に取り組んでいこうということが政府の方針になったわけでございます。
その際にも、一部の方から沖縄における負担の軽減という表現が出ましたけれども、いろいろな議論の中で、いや、それを言ったんでは、では、米側が沖縄以外のほかの県にパズルのこまを動かすようにどんどんどんどん動かしていけばそれで事が済むのかといえば、三沢だって厚木だって横須賀だって、やはりそこの市民にしてみれば、制約というか負担というか、重く感じているわけであって、それも戦後以来数十年にわたってそういうことを感じているわけですから、そういったレベルの問題、沖縄については特段の配慮をしなければいけないけれども、だからといって、それを国内でたらい回しにするだけで済む問題ではないだろうということで、抑止力の維持と負担の軽減ということで、もちろん沖縄を中心とするということではございましたけれども、政府として取り組もうということが決まったわけでございます。
その流れの中で今回の協定ということが出てきているんだと思いますので、そこにまたこれに対する各会派の問題もあり、また各個人についてもいろいろな認識の難しい差が出てきているというのは、こういった経緯にあるのかなと私は思っております。
それでは、まず、時間が余りありませんので、軍事的側面の方からちょっとお尋ねをしたいと思いますが、西原参考人にまずお伺いします。
グアム島というのは、沖縄から南東に約二千四百キロ離れているわけですね。在沖海兵隊がいわばほぼ二分されて、約半分が遠距離の地点にセットバックする形になるわけでございます。先ほどのお話だと、米側にとって反撃能力というか対応能力にはマイナスの部分、悪い影響はないですよというお話でございましたけれども、だったら全部グアムに引き揚げてもらったらいいじゃないかという話にもなるかもしれないですね、そういう話だけをおっしゃれば。
ですから、米側にとって好都合だとしても、我が国の安全保障にとって抑止力の低下という不安は本当にないのかどうか、もう一度、ちょっと参考人の御意見を、御所見を伺いたいと思います。