佐々木憲昭の発言 (議院運営委員会)
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○佐々木(憲)委員 厚生労働委員会において審査中の臓器移植法改正案について中間報告を求める動議を本日の本会議の議題とすることに反対の意見を表明します。
脳死臓器移植によってしか命を救うことが困難な疾患を抱える患者を救う道を開くことは大変重要な課題です。移植を待ち望む子供たちを何とか救う道を開きたいと私も思います。しかし、臓器移植法は、人の生死にかかわる極めて重大な法律です。したがって、その改正は、十分な審議を尽くし、正確な医学的知見を共通認識にし、問題点を解明し、国民的な議論を尽くして、合意を形成する努力が必要であります。
この間の厚生労働委員会で、そのような審議が尽くされているでしょうか。厚生労働委員会の審議は、小委員会を含めても二十一時間であり、委員会における審議は、今国会になっても、五月七日に四時間、六月五日に四時間、計八時間にすぎません。
審議の内容はどうでしょうか。三年前に提出されたいわゆるA案は、脳死を一律に人の死とし、家族同意のみで臓器提供を可能とするもので、現行法体系を大きく転換するものであります。その上に、B案、C案が出され、さらに今国会の五月になって新たなD案が提出されました。二日間八時間の審議で、四法案の趣旨、内容が説明され、質疑が行われましたが、とても各案の内容が深まり、国民にわかるようになったとは言えません。
新聞は、「移植審議 混迷深め幕」「「脳死とは」A案迷走」「「本人意思」乱れる論拠」「にわか議論 浅さを露呈」などと報道しております。まさに、この二日間の厚生労働委員会の審議で各案の問題点や矛盾点が噴出した段階であり、厚生労働委員会でさらに審議を尽くすのが筋であります。だから、五日の委員会でも、審議を継続すべきだという意見が自民党議員からも出されたのであります。
にもかかわらず、厚生労働委員会では決められないなどといって、その審議を打ち切って、本会議に中間報告を求め、いきなり本会議で採決してしまうというのは、極めて無責任だと言わなければなりません。こういうやり方は、臓器移植に対する国民の理解や前向きの認識を築いていく上でマイナスに作用することにもなりかねません。そのことを深く憂慮するものでございます。
以上、中間報告を求める動議に反対の意見を終わります。