安井潤一郎の発言 (決算行政監視委員会第四分科会)
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○安井分科員 ありがとうございました。
家具の固定についてお聞きしたいと思います。
地震による負傷者の三割から五割は、家具の転倒、落下が原因であります。中高層階では家具類転倒が激増します。首都圏直下地震では、首都圏全域が震度五以上の揺れになります。中高層建物内の家具類が転倒、落下します。首都圏では四百万人が中高層住宅に住み、多数が中高層オフィスで働いております。エレベーターがとまった中高層ビルの中にけが人が続出することは容易に想像できます。
家具を壁にしっかり固定できれば安心です。しかし、中高層住宅の壁は石こうボード張りが一般的です。借家の場合はどうするのでしょうか。壁への確実な固定は自覚任せでは進みません。石こうボード張り壁には下地補強が必要であります。確実に固定するには内側のコンクリート壁にアンカーをしなければなりません。コンクリート壁に強く接着するか、アンカーを打つしかないのであります。
しかし、マンションの場合は、管理組合の了解が必要であります。借家は工事ができません。ポールで天井に突っかい棒をかけたり、家具の下にストッパーを入れたりする方法はあります。やらないよりはベターでありますが、しかし、天井は薄い板張りか石こうボードをつった構造がほとんどですので、何の役にも立たないことは明白であります。高層階では自重と同じぐらいの地震力が作用します。家具を壁にもたれかけても飛んできます。木造では柱かはりに、鉄筋コンクリートづくりはコンクリート壁に固定するのが一番であります。
富士常葉大学特任研究員の後藤洋三先生が、中高層住宅供給大手企業六社へアンケートをされました。結果は、冷蔵庫固定のためのアンカー実施はゼロ%、家具固定のための下地補強は一社、それも寝室のみ。お客様の要望で下地補強を実施したのは、六社の平均で三%であります。作りつけが十分であり食器棚不要と答えたところが六社平均八%、クローゼットがあるから衣装だんすは不要とお答えになられたディベロッパーが六社平均七〇%ですが、現実は、クローゼット以外にもたんすは置かれているようであります。
大部分の中高層住宅には家具類固定のための設備がありません。規制や技術基準が整備されておりません。冷蔵庫の固定についても、家庭用でも大型は百キロを超えるそうであります。固定しないと大地震では凶器になります。家電メーカーは、背面に、後ろ側に取っ手をつけ、地震対策用として固定用のベルトを販売いたしております。ところが、一般のマンションでは、冷蔵庫の置き場がほぼ決まっているにもかかわらず、その壁にベルトをかけるアンカーがありません。
家電メーカーでさえ、製造者責任、いわゆるPL法の観点から、地震時の室内の安全性に配慮しております。家具類固定設備の有無や家具類の移動、転倒防止のためにあけられたくぎ穴、ねじ穴は、通常の使用に伴う損耗として原状回復する必要はないことも明らかにした方がよいと私は考えております。
家具を凶器にしてはなりません。室内の地震時安全性について、国土交通省の御見解と具体的な指導があれば、お聞かせください。