徳田毅の発言 (本会議)

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○徳田毅君 自由民主党の徳田毅です。
 私は、自由民主党・改革クラブを代表いたしまして、ただいま議題となりました財務金融委員長玄葉光一郎君の解任決議案につき、賛成の立場から討論を行います。(拍手)
 鳩山総理は、今国会の冒頭で、所信表明演説で、真に国民のためとなる議論を力の限りこの国会でぶつけ合っていこうと述べ、代表質問の答弁でも、大いに国会の中で議論しようとおっしゃいました。
 その一方で、与党が今臨時国会の会期を十月二十六日から十一月三十日までの三十六日間という非常に短い会期で設定したのは、鳩山総理の故人献金疑惑や小沢民主党幹事長の西松建設からの献金問題が国会で追及されるのを隠すためではないかとも言われています。特別な理由もないのに、今週十八日の党首討論を受けなかったという昨今の与党側の対応は、これを裏づける一つの事実かもしれません。
 そもそも、政権交代を受けて初めて実質的議論がなされる今臨時国会の会期を十一月三十日までの三十六日間と設定したこと自体が誤りであったのではないでしょうか。議院運営委員会での会期についての議論を交わしていたとき、我々野党は、この非常に短い会期に耳を疑いました。なぜなら、政府・与党が今臨時国会で扱いたいとしていた法案の数が、当初提示されていた本数から、開会直前になって十二本にふえていたからです。それに加え、条約三本、承認案件二本もあります。
 国権の最高機関たる立法府がこれだけ多くの法案について責任ある結論を導き出すためには、当然、一定の審議時間が必要とされます。すなわち、必要とされるであろう一定の審議時間や、優先すべき法案の順番と、それに伴う手続をある程度見込んだ戦略が必須であるということは言うまでもありません。
 しかるに、現政権与党にあっては、それが著しく欠けていたと言わざるを得ません。
 なぜなら、各常任委員会で所信に対する質疑も行われていなかった先週末において、それまで予告もなかった中小企業金融円滑化法案を突然付託してくれと言い出し、あまつさえ、議院運営委員会での採決という、数を頼んだ一方的な強行に及んだのです。鳩山政権になって初めての本会議趣旨説明、質疑が、採決という強引な手法で、いわゆる二階建てとなったということは、憲政史上例のないことであり、十一月三十日までにすべての法案を成立させることを前提とした逆算方式で今後の国会運営を強引に行おうとする与党の思惑が見え隠れしていると言えます。
 この民主党の所業を見ると、全く場当たり的で、戦略性のかけらもなく、政権与党たる民主党の国会運営能力の欠如と慢心が露呈されたと言わざるを得ません。
 これに対し、我々は、意図的な審議時間の引き延ばしは一切しておりません。民主党が野党であったときは、党内手続が済んでいないから審議入りや採決は待ってくれというせりふが常套句でありましたが、責任野党たる自由民主党は、今回の与党による議院運営委員会での暴挙に対して、異例ではありますが、法案審査に入るための党内手続を開始し、その環境整備に努めたほどであります。
 にもかかわらず、民主党は、今臨時国会の目玉法案の一つと言われている中小企業金融円滑化法案を、委員会で、たった一日、七時間の法案質疑、そのうち野党はたった五時間のみをこなしただけで、強行採決をいたしました。我々の誠意に、政権与党たる民主党は、数を頼んだ暴挙をもって応じたのであります。このことは、国会軽視も甚だしい行いであり、真に国民のためになる議論を力の限りこの国会でぶつけ合っていこう、大いに国会の中で議論しようという鳩山総理の発言と、明らかに反しているのではありませんか。
 そもそも、就任当初の亀井金融担当大臣が、この法案の構想を発表したときには、三年間のいわゆる徳政令というふれ込みでしたが、実際に提案された法案の中身を見ると、我々自由民主党及び公明党が昨年来行ってきた連続的、一体的景気・経済・金融対策の域を超えない、わざわざ法案化しなくとも、検査マニュアル、監督指針の条件緩和やセーフティーネットの実行など、運用面で十分対応できるものばかりであります。このような、いわゆる期待外れの内容であるため、この法案は、かけ声だけで、真の金融救済策を望む方々を救う新たな内容は特に見当たりません。
 この法案の新たなメリットが見つからない反面、我々が出席したたった一日の委員会質疑を通じても、問題点が数多く浮上してきました。
 第一に、欧州諸国は、我が自民党同様に、セーフティーネットと市場経済双方を尊重し、特に、本当に困っている資金需要者には、既にセーフティーネットを備えており、その活用と責任を政府が負っております。しかしながら、この法案は、失業率が一〇%を超える米国においても、欧州諸国においても例がない、国家統制による民間金融への見えない圧力となるガラパゴス法案であること。
 第二に、国際経済金融社会における信用下落を招きかねないこと。
 第三に、借り手、貸し手双方のモラルハザードによる国民負担の増大の余地があること。
 第四に、金融機関がこの法案を厳格に遵守しようとした場合、かえって預金者、投資家の損害増加のおそれがあること。さらには、貸し渋りを助長し、中小企業へのニューマネーが滞ること。
 第五に、法案審議初日に各党から再三指摘をされた検査マニュアル、監督指針の中身と適正な運用について、いまだに法案に示されていないままであることが挙げられます。
 我々は、こうした問題点が、ひいては市場経済をゆがめて、今後の日本経済に悪影響を及ぼし、結果的に中小企業の経営をさらに悪化させるのではないかと、大きな懸念を持っております。
 厳しい年末を控えたこの時期に必要なのは、市場経済とセーフティーネットのバランスを考えた対策の実行であり、借り手、預金者、投資家を真に保護するための金融機関の健全化であります。さらに、これらの措置をも含んだ新たな総合的な経済対策を一刻も早く立案し、迅速に実施することが何よりの処方せんだと考えております。
 しかし、鳩山政権は、発足以来二カ月もたちますが、補正はがしばかりに専念するのみで、中小企業を真の意味で救うべく景気対策、経済対策に取り組もうという兆しなく、この国会を閉じようとしています。
 我々は、年末に向けた中小企業救済策のより一層の充実のために、真摯な国会審議を行うべく、与野党の相互の信頼関係を前提として、委員会運営に当たっては、三つの条件を提示いたしました。
 第一は、十分な審議時間を確保すること、第二に、広い見地から法案の内容を考えるための参考人質疑を行うこと、第三に、関連の深い経済産業委員会との連合審査を行うことであります。
 野党が、本日予定されていた定例日外の参考人質疑をあえて一たん了承したのは、この前提をこなしていくためと認識していたからであります。にもかかわらず、与党は、昨日夕刻になって、何の予告もなく、本日の参考人質疑の後の採決を主張し、これを強行しました。我々は、大きな議席を有する政権政党たる民主党にはそれに比例する大きな責任感と良識があると思っておりましたが、それは見事に裏切られました。
 定例日外の参考人質疑の後に直ちに採決を行うという暴挙は、憲政史上前代未聞であります。その与党の暴挙を容認する財務金融委員会の委員長の運営に、断固抗議し、猛省を促すものであります。
 鳩山総理と小沢幹事長の政治資金問題を隠すためと、その国会運営の不手際を糊塗するために十一月三十日までという会期を一方的に設けたこと、そして、この前提のもとで、本来中立的な立場にあるはずの財務金融委員長玄葉光一郎君が、民主党のみの主張を受け入れ、その強引な手法に加担する形で委員会運営を行ったことは、言語道断であります。
 特に、小沢幹事長に関しては、本日の産経新聞、毎日新聞の一面に、ダム工事受注の裏金として五千万を受け取っていたのではないか、青木愛衆議院議員の秘書経験者が小沢幹事長の秘書から給与の一部を寄附するように強要を受けたと証言をしているという報道が出ています。これらを隠ぺいするために与党及び委員長が一方的かつ極めて恣意的な国会、委員会運営をした結果としての強行採決は、中小企業対策のための充実した国会審議を強く望む国民のためにも、とても認めるわけにはいきません。

発言情報

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発言者: 徳田毅

speaker_id: 1365

日付: 2009-11-19

院: 衆議院

会議名: 本会議