遠藤乙彦の発言 (本会議)
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○遠藤乙彦君 公明党の遠藤乙彦です。
私は、公明党を代表し、ただいま議題となりました議院運営委員長松本剛明君を解任する決議案につきまして、賛成の立場から討論を行うものであります。(拍手)
そもそも、法案審議は、国権の最高機関としての国会並びにその構成員たる国会議員一人一人に託された最重要の任務の一つであり、特に、法案の内容が国民生活に重要な影響を及ぼす場合には、さまざまな角度から徹底的に吟味、審議の上結論を出すべきことは言うまでもない当然のことであり、議会制民主主義の精神の根幹をなすものであります。
特に、国会運営の中核をなす議院運営委員会の委員長は、その精神を体現し、各会派の主張に十分耳を傾け、公正中立、円満な議事運営に当たるべきことはイロハのイであります。
さきの衆議院選挙の結果、政権が交代したのを受け、新たに議院運営委員長に就任された松本剛明君は、かつて民主党の政調会長も務められ、当選回数も四期と、国会議員として議会の常識を十分理解しておられる方と私は認識しておりました。
松本君は、去る九月十六日の議院運営委員会における就任あいさつの中で、次のように述べておられました。
このたび、皆様方の御推挙によりまして、議院運営委員長に選任され、その重責を担うことになりました。職責を果たすことができるよう全力を傾ける決意でございます。
今回の歴史的な総選挙を経て、新たな国会に臨むに当たりまして、国民主権を具現する議会政治の歩みに思いをいたしますとき、国会の運営に携わるその責務の重大さを改めて痛感いたす次第でございます。
私は、まことに浅学非才の身でございますが、今後、議長、副議長の特段の御指導のもと、議会運営に経験豊かな皆様方の御協力によりまして、当委員会の公正な運営に微力を尽くしてまいりたいと存じております。
これがごあいさつだったんです。
もし、松本委員長がこの就任あいさつのとおり、その職責の重大さを痛感され、議院運営委員会の公正な運営を尽くしてこられたのなら、本日の本会議において、委員会定例日でもないにもかかわらず参考人質疑が終わるや否や中小企業円滑化法案の採決、緊急上程をするという暴挙を行わなかったはずであります。
そもそも、今国会は、政権交代後の初めての臨時国会であり、我々は、国民注視の中、鳩山政権の基本姿勢を初めとして、内外の重要政策課題について十分な審議を要求してまいりました。しかし、鳩山内閣は、会期を十一月三十日までの三十六日間という極めて短い日程を決定しました。
ところが、山岡国対委員長が当初の会期延長やむなしとの方針を変更し、会期延長はしない、法案はすべて会期内に上げるとの強硬方針を表明するや、民主党は、財務金融委員会において、だまし討ちともいうべき強行採決を行い、しかも、本日の本会議に緊急上程することを強行決定したのであります。
鳩山総理は、所信表明の本会議において、「大いに国会の中で議論しようじゃありませんか、皆さん。」と、胸を張って国民に訴えておりました。しかし、やっていることは全く逆で、党首討論は逃げまくる、鳩山総理を初め民主党幹部の政治資金疑惑に対してはみずから進んで真摯に答えようとせず、さらに、法案審議は与党の多数の議席を頼んで、審議省略、採決強行に及んだのであります。
本来であれば、こうした民主主義を軽視する鳩山連立内閣のごり押しともいうべき姿勢に対し、中立公正な議会運営に当たるべき議運委員長は制止すべきはずであります。にもかかわらず与党の意向のまま唯々諾々と従ったことは、許しがたい暴挙と言わざるを得ません。
今、民主党は、国会活性化のためというもっともらしい旗を掲げながら、その実、国会審議の形骸化を進めようとしております。このような強行採決がなぜ国会活性化になるんですか。議会制民主主義の破壊ではありませんか。言っていることとやっていることと全く違うのが、今の巨大与党の民主党の姿ではないでしょうか。
民主党が野党であった当時、我々与党は、三分の二の多数を持っていても、野党の主張に真摯に耳を傾け、謙虚に謙虚に議会の運営に終始してまいりました。その結果、思い起こせば、衆参両院議長の裁定が野党によってほごにされたという前代未聞の事実すらあったわけであります。
ところが、民主党が政権をとるや否や、あろうことか、本日、今国会の最初の法案の採決に当たって採決を強行するとは、もはや、あいた口がふさがりません。
松本議運委員長はこのような民主党の暴挙に一方的に追随するのみで、逡巡や反省の色が全く見られないのは遺憾のきわみであります。本会議緊急上程というものは、与野党が合意の上でなされるというのがこれまでの議会運営の常識であります。与党に一方的に偏り、恣意的運営を行うことは断じて容認できません。
以上の理由から、議運委員長松本剛明君解任決議案に賛成の意を表明し、私の賛成討論といたします。(拍手)