山崎誠の発言 (環境委員会)
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○山崎(誠)委員 ありがとうございます。
本当に大変な交渉をお引き受けになって進めているのはよくわかります。ぜひ、この二つの今進んでいる枠組みをうまく活用していただいて、ある意味、どちらか宣言するのもどうかと思うところもあります。うまく活用されて、日本としてうまいリードをとっていただきたいと思いますので、引き続き御努力よろしくお願いをしたいと思います。これは国際的にやらなければ本当に意味がない、おっしゃるとおりですので、そのように応援をさせていただきたいと思います。
時間になりましたので、質問を用意していたんですが、省略させていただいて、最後にちょっとまとめさせていただきたいと思います。申しわけございません。
地球温暖化対策、今議論していますけれども、この本当の意味がどこにあるのかなというのを、さきの本会議でも少し触れさせていただいたんですが、CO2削減というのは一つの手段であって、本当の目標というのはやはり低炭素、その先には脱化石燃料であったり、私はやはり低エネルギーだと思うんですよ。エネルギーを今じゃぶじゃぶ使う、そういう社会ではなくて、もっとエネルギーをセーブしながら、例えば生態系も守り、地球のいろいろなキャパをしっかり守りながら人間が暮らしていける、そういう社会をつくらなきゃいけないんだろうなと思っています。
それで、長期目標、二〇五〇年に九〇年比八〇%削減の社会というのを想像しますに、これは相当大きく変わっている社会ですよね。皆さんとお話をする中で、技術革新があるので、技術革新をもって低炭素、高効率のエネルギーの社会というのを実現していくんだというお話があると思います。私は、それの可能性ももちろんあると思いますが、もう片方にあるのは、やはり低エネルギー社会への移行だと思うんですね。暮らし方、生き方を変えていく、これは私たち一人一人の人間の問題です。
これはどちらが実現性があるかというと、科学技術の革新というのは可能性としてありだとは思いますけれども、本当にできるかどうかというのはまだ不確実ですけれども、我々の意識を変えて生活を変えることというのは、やる気さえあればできるんだろうなと思っています。そういった意味で、社会に働きかける部分もできるだけ充実をさせていただきたいと思っています。
時間も来ましたけれども、一つだけ紹介させていただきたいんですが、イヴァン・イリッチという、ウィーン生まれで世界で活躍した思想家の、現代産業社会をいろいろ批判した「エネルギーと公正」という本です。これは昔大学のときに読んで非常に感銘を受けて、常にそばに置きたい本なんですけれども、何が言いたいかというと、大量のエネルギー消費というのは必然的に自然破壊をもたらす、それと同時に、社会的な諸関係をも退廃させてしまうという主張です。
エネルギーをたくさん使うということが、さまざまな社会の矛盾を生んでいるということを指摘しています。矛盾というのはさまざまなところで生じていると思うんですけれども、例えば通勤渋滞みたいなもの。本来、人間が持っている、徒歩だとかあるいは自転車でもいいです、そういったもので生活圏が構成されている間はそういう格差はなかった。でも、一部の人が自転車を自動車に乗りかえた、あるいは飛行機に乗るようになった。そういうことによって社会の構成が変わってきて、持てる者、持てない者、社会の構造が変わっていく。それで何が起きたかというと、都市への集中になったりして渋滞が起きていく。渋滞が起きると時間を浪費しなければいけない。
あるいは、もう一つ例を挙げればヒートアイランドなんかもそうだと思うんですね。みんながエアコンをつけてエネルギーをどんどん消費すれば、ヒートアイランドで気温が上昇してきて、みんなつけなければ暮らせないような社会になっていく。そんなような矛盾を考えたときに、もっとエネルギーをセーブすることで解決できるんじゃないかというところを考えています。
大臣のお話の中で、今までどおりの豊かな暮らしをとにかく確保しながら、便利な暮らしは維持しますよというお話があるんですけれども、私はもう一歩踏み込んでいただいて、もっと豊かな暮らしというのはどういうものかというのを、今のを読んだところで考えたいなと。長くなって済みません。例えば、テレビを見ている時間を、二時間見ている家庭は、二五%削減だから三十分スイッチを切ったら家庭の団らんが戻ってくるかもしれません。そこが本当の豊かな暮らしなんじゃないかな。だから、エネルギーに頼らないでどういう豊かな暮らしができるかというのをもっと考えたらおもしろいんではないかなと。