菅直人の発言 (財務金融委員会)
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○菅国務大臣 私も毎日のように、今、竹下議員が言われたような数字を頭の中に描きながら、あとはカレンダー、一年、四年、十年というものを見ながら考えております。
と同時に、決して前の政権を非難するということではなくても、なぜこれだけ税収が下がってきたのか、なぜこれだけ成長がとどまってきたのか、なぜこれだけデフレ脱却ができない状態が続いてきたのか、そのことも同時に考えないと、一年単位では確かにやりくりで何とかなったとしても、それが三年、五年、十年先に単なるやりくりで終わっていたのではならないと考えております。
余り長い答弁は控えたいと思いますが、そういう意味で、今、気持ちの中で一番力を入れているのは成長戦略であります。その成長戦略のときに、先ほどのことに若干絡むんですが、これからの成長分野はどうか。端的に言えば二つだと思います。
一つは、社会保障の分野こそ、場合によっては日本経済の成長分野。つまり、需要は潜在的にあるんですが、負担の問題、つまりはそれをどう負担するかの問題があって、供給されていないために、ここに供給されれば、例えば介護が、介護報酬が少しふえれば、雇用が生まれ、サービスが生まれ、GDPは増大するんです。しかし、その負担をだれがするかというのが、これは政治の問題。今、お医者さんの分野も、あるいは子育ての分野も、待ち行列があるのに、つまり、買いたい人、需要者がいるのに供給が出ない。そういう分野が私は成長分野の第一だと思います。
もう一つの分野は、やはり環境を含めて、場合によっては森林といったような問題も含めて、新しい需要を生み出すことができる、雇用や需要を生み出す分野。
大きく言ってそういう二つの分野を考えて、昨年の暮れに出した、目標値ではありますけれども、十年間の平均で名目成長率を三パー、実質を二パーと置いた案を出しました。もちろん、目標でありますから、これを単純な見通しとして来年度の予算ということの税収見通しには、ストレートにはいきませんけれども、大きな流れでは、まず、いかにして成長路線に戻していくかということを念頭に置いております。
それに加えて、あえて申し上げれば、今言われました十兆円規模というのは、私も計算してみますと、ここで二兆五千億、ここで二兆七千億、ここで自然増だけでも一兆三千億、求職者支援なども考えるとこのぐらいかかる。確かに十兆円前後の、ある意味での実現のための財源の規模というものは、おっしゃる数字は、私がイメージしているものとそう変わってはおりません。
それをいかにして生み出していくのか。そういうことも含めて、大体、今の内閣で、必要だと思われる議論を、少なくとも議論をする場を全部今つくっていきました。税調も、所得税、消費税を含めた議論を、先日専門家委員会をスタートさせて、いよいよ議論を始めていただきます。また、いろいろなことのベースになる税及び社会保障番号についても議論を始めております。さらに、近いうちには年金の抜本改正についても議論を始めさせていただきます。そして、成長戦略はいよいよ肉づけの段階に入っていきます。
そういうトータルの中で、来年度予算の次の予算、二〇一一年度、一二年度、一三年度、それを見通して、どういう段階でどういう形にしていくのか。これはまさに、そういう専門家の皆さん等の意見を聞きながら、そういう成長の可能性を見ながら、大変難しい課題だとは思っておりますが、今から組み立てていかなきゃいけない。
まだ余り私から申し上げる段階ではありませんけれども、谷垣総裁からもいろいろな方からも、年金の議論はやはり超党派でやるべきだとか、場合によっては、そういった根本的な財政再建も、まさにこれは党を超えた問題として考えなきゃならないので、場合によっては与野党の議論もということをいただいていることは認識しております。
しかし、余り今の政権の側がきちんとした案も持たないでいろいろ相談するということも、私は、段取りとしては決して望ましくないということで、少なくとも六月には中期財政フレームを国家戦略室を中心に組み立てますので、そういった中で、またいろいろな機会に御議論をいただいて、場合によっては、そういった大きな問題を超えるときには超党派的な御相談もさせていただかなければならないときが来るのではないか、このように率直なところ思っております。