小泉進次郎の発言 (本会議)
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○小泉進次郎君(続) もし暴力行為があったとするならば、その暴力行為が一体何であるのかはっきりさせ、もし暴力行為がなかった場合、それを潔く撤回していただきたい。
冒頭にそう申し上げ、今から賛成の理由を述べます。
田中委員長、同じ神奈川県選出の大先輩にこのような形で向き合うこと、大変残念でなりません。
きのうの委員会採決に至るまで、それ以前の田中委員長の委員会運営は、その豊富な経験に基づき、与野党の意見をしんしゃくしながら、公正な運営を行う努力をされていたように思います。
しかしながら、委員長の今までの努力に対し、私は委員長の解任賛成討論でお返しをせざるを得ません。その責任は、民主党の一方的、強権的な国会運営にあり、それに対する委員長自身の抑止力の欠如であります。
昨年の総選挙、民主党は四文字で日本政治の新たな一ページを開きました。政権交代。きのうの内閣委員会、民主党は別の四文字で超党派による公務員制度改革の可能性をつぶしたんです。その四文字が、強行採決であります。
都合が悪いことを言われると、お決まりのように飛び出す決まり文句、それは、自民党だってやっただろう。自民党がやったあしき前例は踏襲しない、自民党にはできなかったことをやるのが政権交代の意義なんじゃないですか。それとも、政権についてから、学べば学ぶにつけて、強行採決が必要だと思ったんですか。
田中委員長、きのうの強行採決、ただの強行採決ではありません。私の質疑を打ち切る動議がないまま、委員長の独断でされた強行採決という、異例の強行採決に結果としてなったんです。委員長のその強行採決という行為の何が問題か、以下に挙げる三点を述べ、それらを委員長の解任決議案に賛成する理由とします。
第一に、議論が尽くされていないにもかかわらず、強行採決で法案審議を終わらせたことであります。
内閣委員会が所管する公務員制度改革、民主党は、マニフェストで国家公務員の総人件費二割カットを打ち出しました。その一方で、各省による天下りあっせんの全面禁止と言う。つまり、退職者は減らない、高齢の役人はふえる、これでどうやって二割人件費の抑制ができるんでしょうか。
きのうの委員会で、仙谷大臣は、給料を下げれば安くなっていいみたいな議論は慎んだ方がいいと私に言いました。しかし、そういう議論をしなきゃ達成できない公約を出したのは、民主党自身じゃありませんか。
仙谷大臣は、二割カットの手段は三つあると繰り返し述べております。地方移管、給与改定や定員の見直し、そして労使交渉。しかし、これら三つの具体像もはっきりしません。しかも、本気でやろうと思ったら必ず手をつけなくてはいけない給与体系にも触れていない。労働基本権の付与、人事院のあり方の議論も先送り。
さらに、法案審議の後半になって出てきた問題の一つが、来年度の公務員新規採用人数の半減、この問題に対する議論もまだまだ尽くされていません。
なぜ半減になったのか。それは、そうするしかなくなった、自業自得の結果であります。公務員の総人件費は二割カットしなきゃいけない、でも天下りをさせ外に出すことはできない、それなら採用を減らすしかない。つまり、民主党がマニフェストに縛られる結果、割を食うのは若い世代。霞が関は高齢化。一体だれのための公務員制度改革なのか。
こんなに論点が残っているまま法案を強行採決したことは決して許されることではなく、委員長の責任が問われるのは当然であります。
第二に、委員長の強行採決は、超党派で公務員制度改革を進めるチャンスをぶち壊しました。
政権交代がいつでも起き得る現在、与野党いずれの立場にあっても、いずれ政府を運用する可能性があるわけです。だからこそ、できるだけこういう問題は超党派で取り組む必要があるんじゃないですか。
そもそも、今回の国家公務員法等改正案は、二〇〇八年六月に成立した国家公務員制度改革基本法に基づいて進められるべきでありました。なぜなら、基本法は、自民、民主、公明の与野党超党派で修正合意に至り、可決成立されたからであります。
しかしながら、法案審議で明らかになったことは、民主党の基本法違反。基本法を、超党派でつくり上げたことを軽視というか無視、自分たちが都合のいいように改正案を出してきて、あげくの果てには強行採決。超党派でつくった基本法があるものを強行採決するなんて、断じて認めることはできません。
四月二十三日の委員会質疑で、仙谷大臣は私にこう言いました。二〇〇五年の選挙以降、自民党さんが全く超党派での議論というふうなものに積極的にならなかった、私は、このことが日本の政治を今のような状態にしている、こういうふうに思います。きょう、そっくりそのまま、その言葉をお返しいたします。
第三に、委員長の強行採決は、野党の声だけでなく、与党議員の意見もつぶしたということであります。
四月六日、この本会議場では、国家公務員法等改正案の趣旨説明に対する質疑が行われました。今私が立っている場所に、与党議員が政府案に対する質問に立ち、以下のような発言をしました。
「役所の現役幹部があっせんはしていなくても、先輩OBが後輩を呼び寄せるような、そんな天下りはこの法律で直接禁止することはできません。」つまり、この与党議員は、政府の法律案では天下り根絶は無理だと言ったんです。全くの同感であります。そして、こう続けました。「我が党は、国家公務員の総人件費二割カットを約束しております。しかし、この二割の中には、地方分権推進に伴う地方移管を含めるとされています。しかし、これでは、結局どこかの税金から人件費が支払われる点で実質カットとは言えません。」「地方へ移すという甘い手法ではなく、必要な人員削減を行い、足りない分は給与カットにしっかり踏み込むことにより、総人件費二割カットを実現する強い意欲をお示しいただけますでしょうか。」
以上の発言は、野党議員の発言ではありません。与党議員からの発言であります。
こういった発言は委員会での審議でもたびたび行われ、そのたびに、私たち野党もうなずき、拍手やエールを送っていたわけでありますが、このような与党議員の勇気ある発言、主張をつぶしたのがきのうの強行採決であり、委員長の責任が大きいと言わざるを得ません。
以上申し上げた三点のとおり、議論が尽くされないまま、超党派で取り組む可能性もつぶし、野党だけでなく、与党内の勇気ある、常識的な主張さえも黙殺する結果を導いた責任を委員長は免れることはできません。
委員長、委員長が果たすべき責任は、政権交代してもやっぱり政治は変わらなかったという、国民の期待を失望に変えた民主党に、丁寧な審議と議論を促し、与野党超党派の協力のもと、政治の信頼を回復させることではありませんか。それにもかかわらず、強行採決という、民主党自身がかつて強く批判した手法によって政治の信頼をさらに傷つけた委員長の責任は極めて大きい。したがって、解任決議には当然賛成であります。
議員各位の御賛同を心からお願い申し上げ、私の田中委員長解任決議に対する賛成討論といたします。
ありがとうございました。(拍手)