赤松広隆の発言 (本会議)

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○国務大臣(赤松広隆君) 宮崎県で発生した口蹄疫に関して御報告いたします。
 初めに、口蹄疫の発生農家及び関係農家の方々におかれましては、心からお見舞い申し上げます。また、口蹄疫の発生現場及び消毒ポイントなどで昼夜を問わず防疫対応に当たっておられる方々には、心から敬意を表します。
 宮崎県において、四月二十日以降、二百例の口蹄疫の発生を確認いたしております。農林水産省は、第一例目の発生を四月二十日未明に確認したため、同日九時に私が本部長である口蹄疫防疫対策本部を立ち上げ、政府と宮崎県とが一丸となって、感染拡大の防止を第一に、殺処分等の防疫措置や、発生農家及び関係農家の経営再開、維持のための対策を実施してまいりました。
 五月十七日には、内閣に、内閣総理大臣を本部長とし、内閣官房長官及び私を副本部長とする口蹄疫対策本部を設置し、拡大しつつある口蹄疫についての対策をさらに強化し、政府として総力を挙げて取り組んでおります。
 また、山田農林水産副大臣を本部長とし、各府省の責任者から成る現地対策本部を設置し、地元の要望等を受けとめる体制を整備するとともに、迅速かつ的確な国との連絡調整に努めているところであります。
 口蹄疫は、牛、豚等の病気であり、人に感染することはありません。また、感染した牛、豚の肉や牛乳を摂取しても人体に影響はありません。このことを国民の皆様にお知らせし、冷静な対応をお願いしているところです。
 防疫措置の実施状況について御説明いたします。
 これまでのところ、七十三例については、殺処分、埋却、消毒までの防疫措置を完了し、百二十七例については、防疫措置を実施中であります。
 専門家から成る牛豚等疾病小委員会では、今回の発生は、十年前に確認された発生と比べ、臨床症状が強く出ること、伝播力が強いという特徴があると考えられるとしております。
 また、同小委員会において、川南町を中心とした多発地帯については、殺処分及び移動制限による方法のみでは蔓延防止が困難であり、排出されるウイルス量を抑制するためのワクチンの使用について検討すべき時期にあるとされたことを踏まえ、各生産者の皆様や関係市町村、関係団体の皆様の御理解を得て、五月二十二日より、移動制限区域内のすべての牛、豚等を対象に、殺処分を前提としたワクチン接種を始めました。五月二十四日の時点で、牛二万八千頭、豚約六万六千頭について接種し、ワクチン接種対象の約七割について接種を済ませています。
 こうした防疫措置を迅速かつ的確に実施するため、宮崎県に対し必要な人的支援を行っております。
 具体的には、発生農場やワクチン接種農場、消毒ポイント等に農林水産省や都道府県等から獣医師等を派遣しており、本日までに延べ六千八百二十五人を派遣しています。五月一日からは、宮崎県知事の派遣要請を受け、自衛隊が埋却場所の掘削や埋却等の防疫作業に従事し、本日までに延べ三千七百人が派遣されています。また、警察の管区機動隊の特別派遣により、消毒ポイントにおける警戒等防疫作業に対する支援活動を強化しています。さらに、埋却地の円滑な確保に向けて、埋却地の確保に必要な借地料に対する支援や、国有林のほか他府省が所管する国有地の活用に向けた調整を行っております。
 感染経路の究明については、専門家から成る疫学調査チームによる現地調査や、発生農場に関する情報の収集、分析、ウイルスの解析を実施しております。五月二日には、今回のウイルスが香港、韓国と近縁のものであることを確認しました。引き続き、感染経路の早期究明に努めてまいります。
 宮崎県並びに隣接県である大分県、熊本県及び鹿児島県全域において、全額国庫負担により消毒薬を配布し、散布を行っているほか、一般車両も含めて、消毒を行うポイントを増加させているところです。本病の蔓延防止のためには、各農家等における消毒や衛生管理が極めて重要であることから、各農家等における散布の徹底をお願いしています。
 また、全国の牛、豚等の飼養農場に対し、緊急調査を実施しております。これまでのところ、宮崎県以外に口蹄疫の発生は確認されておりませんが、引き続き、各都道府県を通じ、全国の農場に早期発見、早期通報の徹底を指導してまいります。
 なお、食品産業事業者に対し、食肉や牛乳の安全性に問題があるかのような告知や、安全性を理由とした販売停止等が行われることがないよう、適切な対応を求めております。
 各地方農政局、地方農政事務所等の約千七百名の食品表示Gメンの職員が、五月二十四日時点で、一万三千八十二店舗の小売店を巡回し、「宮崎県産の牛肉は使用していません」など消費者の誤解を招く不適切な表示が確認された六店舗について、表示の撤去、是正などの指導を行っています。
 次に、発生農家の経営再開や周辺農家の経営維持のための対策について御説明いたします。
 まず、発生農場の経営を維持するため、殺処分した疑似患畜に対し、家畜伝染病予防法に基づき交付する手当金について、昭和二十六年の法施行以来初めて、大幅に簡素化された申請書類による概算払いを実施しています。申請書類が届き次第、ちゅうちょなく迅速に各農家の皆様に交付してまいります。
 また、同法に基づくいわゆる五分の四の手当金に加えて、家畜評価額との差額、五分の一を県が負担した場合に、家畜共済の加入者を含め、全額特別交付税で措置することとしたところであります。
 これに加えて、四月二十三日に関連対策を発表し、また、その後の発生事例の増加及び発生地域の拡大に伴い、同三十日には追加的な対策を講じたほか、これまでの状況や現場の御意見等を踏まえ、五月二十一日に、さらに対策の拡充、見直しを行うことといたしました。
 具体的には、当面の資金対策として、家畜疾病経営維持資金の貸付対象者を移動制限区域内から搬出制限区域内の農家に拡大したほか、家畜市場の開催中止の影響を受けた九州、沖縄各県の子牛、子豚出荷農家もその対象とし、融資枠も二十億円から百億円に拡大しております。
 家畜を出荷できない搬出制限区域内における畜産農家については、肉用牛肥育経営安定特別対策事業、いわゆる新マル緊や養豚経営安定対策の生産者拠出金を免除するほか、滞留する子豚の淘汰や出荷適期を超えた肉豚の出荷に対し助成金を交付するとともに、九州、沖縄各県において、肉用子牛生産者補給金における飼養開始月齢の要件や肉用牛肥育経営安定特別対策事業における登録月齢の要件を緩和することとしています。このほか、出荷できない肉用子牛を農協等が離農跡地を利用して肥育することに対する補助など諸般の対策を行うこととしております。
 農林水産省といたしましては、引き続き、今回の発生を我が国畜産業の危機と考え、口蹄疫の蔓延防止を最重要課題と位置づけ、関係府省の御協力をいただきながら、政府と宮崎県とが一丸となって防疫措置を的確に実施してまいります。また、口蹄疫に関する国民への正確な情報提供を徹底し、冷静に対処したいと考えており、国民の皆様には御協力をお願いいたします。さらに、地域経済への影響を最小限とするよう経営支援対策の円滑な実施に全力で取り組んでまいります。
 以上です。(拍手)
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 国務大臣の発言(「宮崎県で発生した口蹄疫」に関する報告)に対する質疑

発言情報

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発言者: 赤松広隆

speaker_id: 908

日付: 2010-05-25

院: 衆議院

会議名: 本会議