緒方貞子の発言 (決算委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○参考人(緒方貞子君) 藤田先生、長くアフガニスタンの方に御関心持っていただいて御承知のことが多いと思いますが、私、実は先月アフガニスタンに出張してまいりまして、ちょうどカルザイ大統領の第二次の政権というものがかなりきちっとした形で、閣僚も就任されたというときに参りまして、そういう意味じゃ、危険はいろいろございますけれども、安全管理の面というものもJICAもかなり腐心してやっておりますが、いいときに行ってきたと思っております。新しい国連の特別代表も就任されたところでした。
御質問のタリバンの問題なんですが、御承知のとおり、タリバンを一掃するということは不可能でございます。それは不可能でもあるし、軍事的な手段で抑えられる面と、軍事的な手段では抑えられない面というのがあるということも重々御承知のとおりだと思いますが。
タリバンについては、非常にタリバンが中心になっていたマルジャというところは、最近は軍が行動されてかなりそこを抑えられたんですが、分散していると。その分散している各地においてどうやって、特にかなりの強力な形で抑えなきゃならない分子と、それからまた生活のためにある意味じゃ変身できる可能性のあるタリバンの人と、それからまた国境の反対側におります、周辺国にいる人たちというものをどういう形で、きちっとした形で、タリバン兵がもっと平和的な形で国の再建に当たるような方向へどうやって持っていくかということは大きな問題だということは、十分政府の方も御存じですし、私も十分それは認識しておりますんですが、職業訓練というもの、まず第一に、だれをどこに、どこの職業訓練所に連れていくかということからして、私どもが指示してすぐできることではないわけでございます。ただ、五年間に五十八億ドル、そしてタリバンとの問題の解決のための五千万ドルというものを基金にお出しになるということは大変広く評価されておりまして、日本は非常にいい方向を出してくださったということは皆さんおっしゃっていらっしゃいました。
ただ、どういう形でそれを進めていくかについては、まだこれからいろんな形で、現場との関係、それから国連、あるいは各国との相談の下で決めていかれるんだろうと思うんですが、訓練所にだれが行くのか、どこに訓練所を置くのか、どういう人が来るかということからいろいろな形で調査しておりまして、まず第一に、職業の可能性が高いものは何なんだろうかと。
一つ農業はもちろんあるわけですが、農村にいるタリバン兵が、非常に疲弊した農村で自分だけが職業訓練を受けて農民になるということも非常に難しいことでございまして、いずれにしても仕事をたくさんつくるのは大事だということは分かっておりまして、今、私どもの方で進めておりますのは、一つが農村開発、もう一つはカブール首都圏の大開発なんです。
このカブール首都圏は、現在のカブール首都も道路がもう非常にめちゃくちゃに混雑と、壊れておりまして、カブール首都圏の中の道路、住宅等々についてもいろいろやらなきゃならないことがございますが、首都圏のすぐ北にございます地域がこれから大きく開発して、カブール首都圏として現在のカブールとそれに付随した地域を、農業とも、それから人々の住居として発展させたいという希望がアフガニスタン側からございまして、その開発調査はJICAがいたしたところでございまして、その調査に基づいてその事業を広げるということについてアフガン政府の方からも要請が出てきておりまして、そういう大きな地域開発、たくさんの事業が、道路から住居から物を造っていく、そういう事業が起こるとそこに非常にたくさんの就業者が必要になってくるので、それは一つの大きなタリバン対策につながっていくだろうというようなお話もございました。
それからもう一つ、ただ、あちらの大臣、今内務大臣をされましたけど、きっと先生も御存じ、アトマルさんという、最初は農業大臣、その後、教育大臣で日本のこともよく御存じの方が、治安のこと全体を御覧になるに当たって、タリバンの人たちに仕事を与えるのは大事だけれども、彼らだけに与えるわけにはいかないから、どうしても地域開発の範疇でそういう人たちに対する職業訓練とそれから就職というものは見ていかなきゃならないだろうというようなお話もありましたので、これは非常に大事な仕事ですが、その仕事を実施するに当たっていくプロセスについてはまだまだ工夫もそれから協力も必要なことだというふうに理解しております。