石井準一の発言 (厚生労働委員会)
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○石井準一君 私は、自由民主党・改革クラブを代表して、ただいま議題となりました政府提案の雇用保険法等の一部を改正する法律案に対して反対の立場から、自由民主党・改革クラブ提出の雇用保険法等の一部を改正する法律案に対する修正案に対しては賛成の立場から討論を行います。
まず、政府提出の雇用保険法等の改正案について、反対の理由を申し上げます。
反対の第一の理由は、勤労者所得が減少しているなどにもかかわらず、失業等給付の雇用保険料率を〇・八%から一・二%に五割も引き上げる点であります。
政府の毎月勤労統計調査によると、昨年の現金給与総額は前年比約三・八%も減少しております。また、今年の経済見通しを見ても、雇用者報酬は更に減少する見込みであります。
こうした中、政府は、雇用保険を始め、健康保険、厚生年金保険、介護保険の引上げを行おうとしているのであります。年収三百七十万の勤労世帯で年間四万円の負担増となります。マクロベースで見ても、雇用保険五千億円、協会けんぽ八千億円など、二兆円を超える社会保険料の負担増となるのであります。また、中小零細企業においても厳しい経営状況が続いており、この度の負担増は大変厳しいものであります。与党の皆様方もこうした現実を理解しているのでしょうか。
反対の第二の理由は、失業等給付の積立金四千四百億円を雇用保険二事業に貸し出そうとしている点であります。
政府は、三千五百億円の国費を失業等給付に投入して、その積立金から雇用保険二事業に四千四百億円も貸し出すといった措置をとろうとしております。雇用保険二事業については、雇用調整助成金の支出増加に伴い、財政状況が短期間で大幅に悪化しているのは理解をいたします。しかし、複雑な手法で貸し出すというのではなく、直接雇用保険二事業に国費を投入すべきではありませんか。
反対の第三の理由は、本法案は民主党のマニフェスト違反の法案だからであります。
民主党のマニフェストには、すべての労働者に雇用保険を適用すると明記をされております。労働基準法や労働契約法など労働法制では、労働者は、使用者に使用されて労働し、賃金を支払われる者とされておりますが、本法案では、二十時間以上、三十一日以上見込みの労働者にしか雇用保険は適用されないのであります。週二十時間未満の労働者が四百三十万人もおります。また、いわゆるマルチジョブホルダーは、一人の事業主の下で二十時間以上働かなければ対象になりません。さらに、登録型派遣労働者なども対象から漏れるのが多く生じます。本法案では、このようにすべての労働者が雇用保険の適用対象となるわけではなく、細切れで働かざるを得ない労働者の期待を裏切るものであり、明確なマニフェスト違反なのではありませんか。
次に、雇用保険法等の一部を改正する法律案に対する修正案について賛成の理由を簡単に申し上げます。
先ほど触れましたように、給与総額の減少や中小企業の厳しい経営状況等の中で、雇用保険料の引上げによって国民や企業の負担増を強いるのは許されません。失業等給付の積立金残高は、仮に四千四百億円を二事業に繰り入れたとしても約四兆円もあるのであります。こうした積立金残高や今までの失業等給付の収支状況等を考慮しても、直ちに雇用保険財政が行き詰まることはないということは明白であります。したがって、是非とも、この度は二十一年度と同様に、雇用保険料率をむしろ据え置くべきではありませんか。長妻大臣は、国家の危機管理の側面もあると答弁をしておりますが、普天間移設の問題を始め危機管理が全くなっていない鳩山内閣が何をかいわんやであります。
国民の生活が第一を掲げた民主党を始めとする各委員の皆さん、我が党の提出の修正案を受け入れて、労働者や事業主の負担増を回避するという英断をすべきであると思います。皆様方の良識ある判断をいただき、是非とも修正案に賛成をしていただきたい。
以上、政府案には反対、修正案に賛成の討論を終わります。