南野知惠子の発言 (少子高齢化・共生社会に関する調査会)
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○南野知惠子君 派遣委員の報告をさせていただきます。
平成二十一年十二月十日及び十一日の二日間、岩手県及び青森県において、少子高齢化・共生社会に関する実情調査を行いました。
派遣委員は、田名部会長、島田理事、下田理事、丸川理事、鰐淵理事、松下委員、紙委員及び私、南野の八名であります。
以下、調査の概要を御報告申し上げます。
一日目は、まず、岩手県より、同県の人口動態、少子化対策等について概況説明を拝聴いたしました。
同県は、平成十一年に人口が初めて自然減となり、また産婦人科医師数及び分娩可能な医療機関が減少傾向にあるなどの課題を抱えております。これに対し同県では、妊婦や子供連れの家庭に割引等を提供するいわて子育て応援の店、医療機関と市町村が妊産婦の健診データなどを共有することにより、妊婦の緊急搬送や産後の育児支援を円滑に行う岩手県周産期医療情報ネットワークの構築等の対策を講じております。
岩手県は、高齢化率が平成二十年で二六・三%となり、また七十五歳以上の後期高齢者人口が前期高齢者人口を上回りました。同県では、介護予防事業参加率の向上、ICTを活用した高齢者安否確認見守りシステムの整備等の対策を推進しております。
岩手県においても、人口減少と少子高齢化の同時進行に伴い、コミュニティー機能の低下が懸念されております。これに対し同県は、草の根コミュニティ大学によるリーダーの養成に努めるとともに、コミュニティー活動の担い手を県外からも招請するため、インターネット等を通じた積極的なPRを展開しております。
派遣委員からは、産科医不足への対応としての助産師の活用と育成、妊産婦の病院への搬送体制の改善等について質疑が行われました。
次に、盛岡市にある岩手県立中央病院の視察を行いました。
同県には現在、二十一の県立病院と五つの地域診療センターがありますが、同病院は盛岡医療圏における中核病院であるとともに、急性期高機能センター病院として県全域を対象とした先進・高度・特殊医療機能を担っております。また、県内他地域へ年間三千件近い診療応援を行っております。さらに、同病院には、子育て中の女性医師や看護師のための院内保育所があり、二十四時間保育が可能となっております。
派遣委員からは、県立病院と地域診療センターとの連携、女性外来の利用状況、病院運営における看護師・助産師の位置付け、院内保育所の具体的な運営状況等について質疑が行われました。
次に、八戸市にある認定こども園八戸文化幼稚園の視察を行いました。同園は幼保連携型の認定こども園であり、幼稚園、保育園、認可外保育園が併設されております。
派遣委員からは、青森県における認定こども園の設置状況、幼稚園教諭と保育士との連携、幼保の完全一元化等について質疑が行われました。
二日目は、まず、青森県より、同県における人口減少対策、地域再生施策等について概況説明を聴取いたしました。
同県は、近年人口の自然減が続いており、合計特殊出生率も平成二十年で一・三〇と全国平均を下回っております。人口減少対策として、青森県は、少子化対策の推進に加え、企業誘致等による若年層の県外流出抑制に取り組んでおります。また、地域再生施策として、絆で結ぶ地域がつながるモデル支援事業等を実施しております。
派遣委員からは、モデル支援事業の財源と雇用創出効果、新生児がいる家庭への全戸訪問の実施状況、若年層の県外流出対策としての農林漁業の活性化等について質疑が行われました。
次に、人口減少、子育て支援施策等について、自治体関係者との懇談を行いました。御出席いただいたのは、西目屋村、東通村、新郷村の各村長と住民の方々であります。
西目屋村は、平成十二年から十七年の間に人口が約二二%減少し、高齢化率も三五・八%に達しております。同村では、三歳児以上の保育料の無料化等の少子化対策を講じ、若年世代の定住促進を図っております。東通村では、原子力発電所の所在による雇用効果はあるものの、若年層の都市部への流出は続いており、同村では、村費負担による教諭・講師の学校への配置など、独自の対策に取り組んでおります。新郷村は、平成十七年の高齢化率が三六・六%に達し、農林業の後継者不足も深刻化しており、農業振興と福祉の充実に取り組んでおります。
派遣委員からは、独自施策の継続性とこれに係る財源の確保、子育て支援の充実による近隣からの移住の促進、雇用の受皿としての農業活性化策における課題等について質疑が行われました。
次に、青森市において、クリニック等を併設したシニア対応型マンション・ミッドライフタワー、商業施設と図書館等の公益施設を併設した複合施設アウガ等を視察するとともに、青森市等から中心市街地活性化策等について概況説明を聴取いたしました。
派遣委員からは、空き店舗の増加、駐車場の確保、中核的施設が撤退した後の再開発、民間資金の導入等、商店街の活性化に向けた課題等について質疑が行われました。
今回の派遣を通じ、地方公共団体、地域住民、医療機関等、地域コミュニティーの担い手が、様々な創意工夫と独自の取組により、コミュニティーの活性化に取り組んでいる姿を拝見することができ、限られた時間ではありますが、充実した調査を行うことができました。
最後に、今回の調査に当たりお世話になった関係者の方々の御協力に対し、心から感謝を申し上げ、報告を終わらせていただきます。
ありがとうございました。