赤石千衣子の発言 (少子高齢化・共生社会に関する調査会)

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○参考人(赤石千衣子君) 御質問ありがとうございます。
 シングルマザーにかかわる、何というんですか、自己責任論と申しますと、やはり我慢が足らなくて勝手に離婚したのだから自分で何とかやっていけというようなことかなというふうに思いますし、離婚はやっぱり道徳的に許されないことだというような意識も、まあ少しずつ減ってきてはいるものの、まだ社会に根強いのかなというふうに思っております。
 ただ、私は、相談を受けたり、先ほども言ったようにグループの相談会で皆さんのお話を、離婚前あるいは離婚後の皆さんのお話を聞いていると、もうそんなに気軽に離婚していらっしゃる方はほとんどいらっしゃいません。それはもう本当に悩みに悩んだ挙げ句、今結婚を継続するよりも離婚した方がまだ子供のためにとってもいいのではないかというぎりぎりの選択をしていらっしゃるという方が多いです。
 例えば、ドメスティック・バイオレンスがあって本当に殴られてしまっているとか、あるいは、借金があって、しかも、それも一回はその借金を親族に頼み込んで何百万か返した、もうこれ以上借金はしないと夫も誓った、でも一、二年たってみたら実はまた数百万の借金があったことが分かってしまったと、もうこれ以上は我慢できないとか、あるいは、身体的な暴力でなくてもずっと精神的な虐待、暴言を吐かれているというようなことがあります。
 私は、十年ぐらい前からそういったお話を聞いているときに、実は目の前にいる女性の背後にいる男性が物すごく生きづらくなっている、物すごく傷んできている、やっぱり男性が男性としての規範で生きにくくなっている。妻子を養って十分な給料を得るというようなことがなかなか難しくなっている時代に、痛め付けられてきたその矛先が妻や子供に暴言となっていく。あるいは、自信がないので妻、子供を巻き込んで自殺未遂をするとずっと脅していたというような夫の方もいらして、本当に子供を巻き込んで自殺未遂すると言われたら、それはもう離婚するしかないわけです。距離を取らなきゃいけないわけです。
 というようなことがありまして、本当にやむを得ない、そういった事由で離婚されているというふうに思います。ですので、何かわがままで我慢が足らなくて離婚されているというようなのは一般のイメージとは全く懸け離れているということを申し上げたいと思います。
 それからもう一つは、離婚したら貧しくなるというのは平均的にはどうしてかといいますと、やはり女性が継続の就労をしていないということだと思います。結婚したらいったん退職する女性は、日本の場合には六割あるいは七割の方が第一子の出産で仕事を辞めています。それで、再就職されるときには非常に安い賃金のパート就労しかないというような状況ですね。これが貧困の原因ですので、女性がもっと継続就労できるような状況をつくればもうちょっと貧困の問題は大きく改善するだろうというふうに思います。
 ですので、本当に正社員で継続就労しておられるシングルマザーの方はもう本当にごく少数なんですが、その方たちはそれほど困っていらっしゃらない方もいらっしゃることを考えますと、やはり女性がちゃんと仕事をしていけるという応援をするということも、またこれも必要なことなのかなというふうに思っております。
 以上です。

発言情報

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発言者: 赤石千衣子

speaker_id: 24509

日付: 2010-04-07

院: 参議院

会議名: 少子高齢化・共生社会に関する調査会