水岡俊一の発言 (文教科学委員会)
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○水岡俊一君 民主党の水岡俊一でございます。おはようございます。
いよいよいわゆる高校無償化法案の審議が当文教科学委員会で始まります。昨年のことを思い出しますと、議員立法としてこの法案の前身ともいうべき民主党実質高校無償化法案の作成にかかわった鈴木寛副大臣を始め仲間がここに集まり、今この委員会で閣法としての高校無償化法案を審議するということは大変感慨深いものがございます。
それでは、質問に入ってまいります。
委員長を始め委員の皆様はもう先刻御存じのことだと思うのでありますが、国際人権規約の第十三条では、高等教育とともに中等教育において、「種々の形態の中等教育は、すべての適当な方法により、特に、無償教育の漸進的な導入により、一般的に利用可能であり、かつ、すべての者に対して機会が与えられるものとすること。」と指摘をされているわけであります。しかし、この日本において戦後間もなく高校の無償教育に関する通達が出ていたことを御存じである方はそう多くないというふうに思います。実は私二つ見付けました。
一つは、一九四七年、昭和二十二年二月十七日に、地方長官あての文部省学校教育局長の通達、新学校制度実施準備に関する件です。同通達には、高等学校に関する事項として、「高等学校は、希望する者全部を収容するに足るように将来拡充して行くべきであり、その計画は、高等学校において修学を希望する者の数を調査する等合理的な基礎の上に立って行われるべきものである。希望者全部の入学できることが理想であるから、都道府県及び市町村等は高等学校の設置に対して努力してほしい。また、高等学校の設置は官立・公立・私立のいずれの場合もある。」また、「高等学校は義務制ではないが、将来は授業料を徴集せず、無償とすることが望ましい。」と、こういうふうに記されています。
もう一つ、一九四七年、昭和二十二年十二月二十七日、都道府県知事あての文部省学校教育局長の通達、新制高等学校実施の手引です。ここでは、将来においては、なるべく多くの新制高等学校ができて、希望者が漏れなく進学し得るようになることが望ましいのであるが云々、新制中学校の卒業者及びこれと同等以上の者で全日制の課程に進まない者はすべてこれを定時制の課程に進学させることが望ましいのであるが、現在ではこれは義務制ではないので、このことを実現するには、学校の教育そのものを彼らが喜んで出席するような魅力があり、かつ有用なものにすることが必要である。また、新制高等学校の定時制課程では授業料を取ってもよいが、国庫その他から補助があるとすれば、それらを考慮に入れ、適当な額を定める必要があると、こういうふうにあります。
戦後の大変な状況の日本において、国際人権規約の採択以前に戦後の教育の在り方に関して先進的でとてもすばらしい考え方を見ることができます。しかし、その後、残念ながら高校の無償化は実現することがありませんでした。
民主党としては、これまで高校実質無償化の実現に向けて議員立法で法案を提出し、またマニフェストの主要事項に掲げるなど精力的に取り組んでまいりましたが、昨年の政権交代を経て、二〇一〇年度予算案に必要経費を計上するとともに、このいわゆる高校実質無償化法案を内閣提出法案として提出いただいたわけであります。
そこで、改めて大臣にこの法案の趣旨、目的について御説明をお願いをいたします。また加えて、なぜこれまでの日本で実現し得なかったのか、大臣のお考えをお聞かせをいただきたいと思います。お願いします。