円より子の発言 (予算委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○円より子君 知らしむべからず、よらしむべしという封建時代のそうした考え方はもう一切、鳩山政権、民主党政権ではなしにして、財政のことについてもしっかりと国民に知らせていくことが大事かと私は思っております。
さて、菅財務大臣にお伺いしたいんですが、財政の状況についてです。
まず、ちょっと、今財政の悪化で金融不安に直面しておりますギリシャなんですけれども、例えば対GDPではギリシャの場合は一〇八%なんですね。日本は、二〇一〇年度末には日本の借金、政府と地方合わせた公的債務残高ですが、これが九百七十三兆円になる見込みだそうでございまして、対GDP比ですと、〇九年度になりますが、一九二%で先進国の中で断トツでございます。ギリシャの二倍近くにもなるわけです。
ギリシャの場合は、政府債務の七割以上が対外債務で、我が国はほとんど国内ですからこの辺大丈夫かと思うんですが、ただ、ユーロに参加しているため、ギリシャの場合は自国通貨が暴落するという事態は避けられますし、ドイツやフランスなどのEU各国からの支援も期待できます。
日本の場合はそういった支援がございませんから、例えば、みずほ証券の上野さんなんですが、彼は、日本のことをドラえもんのいないのび太君とか、それも高齢化したのび太君だと言っております。
例えば、我が国の財政状況、危機的状況にあると言われていますけれども、それは一般会計の歳出の半分が借金であることにもよります。ただ、これはもう御存じのように、自民党政権が残した巨大な負の遺産なわけですね。これを立て直すということはもう本当に大変なことですけれども、去年の八月三十日、私たち民主党に政権を交代させていただいたその国民の皆様の期待というのは、このままでは日本が沈没するんじゃないか、だからこそ民主党にやってもらいたいという、そういう期待だったと思うんです。
それで、現在のように年間五十兆円近い国債を一体いつまで発行し続けられるのかという問題、大変厳しい問題がございますが、これはあと五、六年ではないかという、そういう計算ができるんです。
例えば、直接国債を保有する主体の銀行等が持っているすべての金融資産のうち、株式や債券などを国債に切り替えることが可能な分は今二百五十兆あるんです。それからもう一つ、お金の出どころになっています個人の金融資産、千四百兆円と言われておりますけれども、ここから個人の負債四百兆円、それから既に発行済みの国債の七百兆円を差し引きますと、残りは三百兆ということで、これが国債を発行できる大まかな余力かなと計算できるんですね。
いずれにしても、二百五十兆又は三百兆を、毎年五十兆円近い国債を発行するということになりますと、割れば、当然割り算なんですが、五年又は六年しか国内でこの国債を消化できないという形になるんですけど、もちろん、海外でそうしますと買ってもらうことにいずれなるわけで、現在のような長期金利が一%台という低い金利で日本の国債を海外で潤沢に発行できるとはなかなか思えません。
そうすると、当然、今、米国の格付会社によると、日本の国債の格付の見通しはダブルAから引き下げられて、また国債の債務不履行の高さを示す指標も中国を上回ったと言われております。そうすると、将来の国債償還への信用が低下するわけです。国債金利の暴騰、そして価格の方は暴落が予想されます。この日本の基軸通貨、円、基軸通貨というか、日本の円の価値を支えていますのは日本銀行、中央銀行ですけれども、その資産の多くは国債ですから、その国債の価値が低下すれば日本の円が暴落する事態も予想されております。
私、円より子という名前のまどかは円と書きます。私は強い円がいいと思っているんですけれども、ですから、円が急落するなんてことは想像したくないんですけれども。例えばそうなりますと、食料も石油も自国で供給できない我が国は、円の価値がもしなくなれば海外から食べるものやエネルギーも買えなくなる事態があります。
例えば、今、小麦はアメリカやオーストラリアから一トン五万円ほどで輸入されております。それが、例えば十万円とか二十万円出しても買えないような事態になりますと、当然、パンですとか牛乳ですとかも十倍とかになってくる可能性もあるわけですね。そうしますと、当然、国民が持っているお金、貯金の価値が失われて、中小企業は注文がなくなりますし、非正規雇用の人、今、この人たちをどうちゃんとやっていくかと大変政府も腐心していらっしゃいますが、その人たちも解雇され、国民は仕事もお金も失うという大変重要な、危機的な状況が迫ってくるわけです。
もちろん、私もこの十数年、何度も日本の外貨準備のことを質問してきました。このときに、例えば外貨を売って円を買う為替介入をすれば日本円を買い支えることができると言う方もおられますけれども、何度も何度も質問してきたのは、日本の外貨準備高というのはほとんどがアメリカの国債で、例えば金の割合なんというのはたった二・四%なんですね。そうしますと、リスク分散ができておりませんから、例えば日本円を買い支える手段が実は大変乏しいということが言えると思います。
こういう今の日本の危機的な状況を、例えばまたこれは早稲田大学の野口悠紀雄先生ですが、現在の日本の状況は氷山に向かって直進するタイタニック号の船上でダンスを踊り狂う人々そのものだと言っています。昔、ゆでガエルの話なんかもありましたけれども。
ちょっと今、私は危機的な状況の話をしましたけれども、こういった危機的な、まあ最悪のシナリオであればいいと思っているんですが、こういうこともしっかりと民主党政権は踏まえて、そうならないようにしていくということが国民に安心感を与えることだと思うんですね。
ところが、もしこの今話したことを逆に申し上げますと、これは菅さんにお聞きしたいんですけれども、逆に毎年百兆円近い例えば歳出があって、そしてもし半分近くを国債発行で賄うという、そういう財政構造をするにしても、まだ逆に言えば五、六年の時間的猶予があるということなんです。
来年度予算は、政権交代後の時間的制約がありました。これまでの、先ほど申しましたように、自民党政権がつくった大きな大きな負の遺産がありますから、これを急に変えることというのは大変難しいことですけれども、この五、六年の時間的猶予の間にしっかりと民主党政権ですべての特別会計を含めて財政全体と経済構造を改めて、民主党らしい、そして新しい日本の姿を示した国家予算を作るようにすれば、私はこうした最悪の状況は回避できるのではないかと思うんです。
是非、国民の将来不安をなくすためにも、菅大臣から力強いこれからのお話を伺いたいと思います。よろしくお願いします。