菅直人の発言 (予算委員会)

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○国務大臣(菅直人君) 円さんがより強くあろうとすることは大変理解できるんですが、円は場合によると余り強くなり過ぎて若干困るときもあって、相場のことはマーケットが決めることではありますけれども、円については、ちょっと最初に言われたんで、そんな感想を持っております。
 それから、いろんな側面を言われたので、基本的には危機意識というか問題意識は私も共通です。
 特に、二月の初めにG7に初めて出まして、ギリシャの状況についてヨーロッパの関係者が非常に活発な議論をされておりまして、確かにユーロ圏ではあるので、ユーロがギリシャのことだけで大きく下がってはおりませんが、ギリシャの国債は今金利が高騰して、国債の方が事実上借りられなくなっているという状況に近づくと。そういう形で、ギリシャの債権がいわゆるEUの中でも、場合によったらIMFの中でも大きな課題になっていることは御承知のとおりであります。
 そういう中で、いろんな側面を言われましたけれども、こういう危機状態をどのようにしていくかということで、まさに短期的なことだけではなくて、少なくとも中期、多少長期も含めたことを考えていかなきゃいけないと思っております。
 そこで、まずは枝野新大臣が誕生した行政刷新は、私の言葉をもう一度使わせていただければ、無駄なものはもう一切ない、逆立ちしても鼻血も出ないというところまで、国民の皆さんにそう思われるところまでしっかりやってもらいたいと、これが一つのやらなきゃいけないことだと思います。同時に、成長戦略の中で、やはりこの国がこの約二十年近く成長を止めている原因をしっかり把握した上で成長路線へと戻していかなければならない、この成長戦略の肉付けがこの六月に向けての一つの仕事だと思っております。
 それに加えて、税調の来年度に向けての動きもスタートいたしました。これは、所得税、消費税、法人税含めたすべての税制についても議論が必要だと思っております。さらに加えて、年金とかあるいは社会保障・税制番号、こういう議論の場が大体そろいましたので、これらの議論を進める中で、六月に向かって戦略担当大臣の下での中期財政フレーム、さらには財政運営戦略、こういう中でしっかりその方向性を出していきたいと思っております。
 一つだけ付け加えますと、この十年余りの中の財政の悪化の原因をマクロ的に見ていますと、やはり歳出増の部分、これは率直に言って、やはり社会保障の分野が歳出増の部分です。それから、歳入減、これは例えば消費税導入のいろんな段階で所得税をかなり軽減する、フラット化すると、そういうことによる税収の減少もかなり大きく響いておりまして、大きく言えば大体半々ぐらいが、この十年間のいわゆる財政状況の悪化の原因の半分は歳出増、半分は税収減にあると、こういう分析もありますので、先ほど申し上げた成長の方で歳入を増やすと同時に、税制の在り方も議論をしていかなければならないと、こんなふうに思っております。
 そういった意味で、今、円さんの方から五、六年がぎりぎりではないかという、あるいは一方では五、六年の時間があるんではないかと言われましたが、二十二年度の予算は今まさに御審議をいただいているわけですが、二十三年度の予算、その段階から出口に向かってまっしぐらということにはなかなかならないだろうと。しかし、その間に、少なくとも三年、五年の間にきちんとした道筋に持っていく青写真は、特にこの中期財政フレーム、財政運営戦略の中できちっと国民の皆さんに示す必要があると、このように思っております。

発言情報

speech_id: 117415261X01120100312_007

発言者: 菅直人

speaker_id: 33543

日付: 2010-03-12

院: 参議院

会議名: 予算委員会