坂本哲志の発言 (総務委員会)

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○坂本委員 了解をいたしました。
 いろいろな見方がございます。やはり行政裁量で、今後、その免許、許認可も含めて、これからいろいろな問題が起きてくる可能性もありますので、この辺はしっかりと、これから定義の枠というものを私たちは考えていかなければいけないと思っております。
 次に、クロスメディアの所有規制の問題についてお伺いをいたします。
 これは、私自身が五月十八日の総務委員会で質問をいたしました。質問の内容は、これはマスメディアの集中排除と一体をなすものといいますか表裏の関係にもございますけれども、このマスメディアの集中排除について、五分の一の株所有規制から三分の一規制に緩和を今回の法律でやられております。その一方で、クロスメディア所有規制を、三年以内に改正放送法の規定に係る制度のあり方について検討を加えるというものでありまして、これが附則として突然入ってきている、この附則として入ってきたことの不自然さを私は質問させていただきました。
 当時の原口大臣は、急激にメディア環境が変化をしている、さまざまなニューメディアというものが出てきている、それに対応するために、早期に検討を加えるということで、三年以内の検討ということにしたというふうに答えられております。
 クロスメディア所有規制というのは本当に重要な問題でありまして、既存のさまざまなメディアに与える影響は非常に大きいものがあります。だからこそ、私は、附則としてではなくて、やはり十分な審議を経て、本則として、あるいはまた新たな制度として入れるべきではないか、その附則として入れた不自然さを問うたものであります。
 附則としてなぜ入ったか、当時の大臣のいろいろな思惑があるのではないか、将来に対する深謀遠慮があるのではないかということで、いろいろ考えました。折しも、新しい大臣になって、タスクフォースが設置をされております。そのタスクフォースとクロスメディア所有規制の関連がないかどうかというようなことにも思いをめぐらせました。
 そして、結局、あえていろいろな理論をつけるならば、例えばタスクフォースの中では、光の道構想というのがどういう形で、どういう方法論で今後実現されるかというようなことが話し合われます。それは、そのままNTTの経営形態をも左右する問題であります。将来的には、メディアと、光の道によって生まれる新たなメディアビジネスというのもそこに考えられるわけであります。
 そして一方で、当時、大臣あるいは副大臣にNTT労組の方から三百万円あるいは二百万円の献金があっておりました。そこにもし何らかの因果関係あるいはいろいろな行為というのがあるとするならば、それは事前収賄にも当たるのではないかというようなことまで私自身が理論づけてきたわけです。
 やはり附則として唐突に入ってくることの不自然さ、そういったものがさまざまな疑惑を招く、そしてそのことは、李下に冠を正さず、瓜田にくつを入れず、このことわざどおりに削除すべきではないかということで追及をしてまいりました。
 今回、修正案として削除となりましたけれども、そのことについては、私は、さまざまな問題をもう一回もとに戻して、クロスメディアの所有規制の問題については一から話し合うんだということでは、非常に真剣で、そして慎重な取り組みを得る機会を得たというふうに評価をいたします。
 そこで、クロスメディアの所有規制の問題についてでございますが、さまざまなニューメディアが出現をしております。一般論で言えば、このクロスメディアの所有規制というのは強化されるべきである。いろいろな形で言論を封殺する、そういう方向に向かわないように、やはりクロスするメディア、新聞、ラジオ、テレビ、そういったものがお互いに株を持ち合って、そしていろいろな形で言論が単一になることを防ぐという意味では、私は、これから大事なことであり、十分論議をしなければいけないことであるというふうに思います。
 しかし、その一方で、一概にそうとだけは言えない問題もあります。それは、やはり地方の放送局、そして地方の経営形態、このことを考えた場合であります。
 地方における放送局、あるいは新聞社も含めて、広告収入が激減しておりますし、一方では、地デジに対応する新たな中継等の整備というのも必要でありますし、それぞれの放送局は、非常にその資金調達に苦慮しているのが現実であります。
 そういう中で、それぞれの県で、あるいはそれぞれの地域で、やはり地方独自の言論の多様性あるいは地域の文化、こういったものを支えていっているのが地方の放送局であり、あるいは新聞社であり、地方にあるさまざまなメディアであるというふうに思いますし、そのことは、私は、非常に良心的であるし、良識的であるし、懸命に努力をされているというふうに思います。
 そして、一方で、地方の経済基盤というのは非常に脆弱であります。そういった脆弱な中で、中央で考えるようなマス排やあるいはクロスメディアの所有規制、それをそのままは当てはめていくならば、ますます地方の放送事業者は、あるいは新聞も含めて、非常に厳しい状況になってくるというのは火を見るよりも明らかでありますし、何よりも、言論機関以外の産業がその中に多数入ってくることによって地方の言論の質が変質していくということが十分考えられ、その危険性を私たちは覚えます。
 我が国では、新聞におきましても放送事業者におきましても、いわゆるニューメディアと区別するための基幹放送という分野におきましても、ビジネスとしてスタートした欧米のメディア産業と、やはり社会の木鐸や正義感や、あるいは地方経済やということからスタートしました日本のメディアというのは本質的に違うものがあるというふうに私は思います。
 確かに、グローバル化で、さまざまなメディアの参入によってそれを防ぐことは大切でありますけれども、地方の多様な文化や多様な言論を守ることは大切でありまして、そのことは、やはり地域にある放送局、新聞社、あるいは言論にかかわるさまざまな企業、こういった人たちがやはり連携していくことが大切であるというふうに思います。
 そういう中で、クロスメディア所有規制あるいはマス排について検討が行われていくと思いますけれども、やはり地方の実態あるいは自主性、そして言論界ということの意味、それを十分考えながら、改めてこのクロスメディアの所有規制の問題については取り組んでいただきたいというふうに私は思うわけですけれども、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

発言情報

speech_id: 117604601X00620101125_012

発言者: 坂本哲志

speaker_id: 471

日付: 2010-11-25

院: 衆議院

会議名: 総務委員会