坂本哲志の発言 (総務委員会)
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○坂本委員 検討条項を附則に入れるということ、その趣旨はわかりますが、やはり事が、日本全体の言論界や、あるいは地方の文化や言論や地方の特性そのものにもかかわってくる問題でありますので、私は、附則として加えるということについては反対であります。
ですから、もう一度そこは、言論界も含めて、そして地方の意見も含めて十分に練り直す、そしてよりきめ細かなクロスメディア所有の対応策、マス排の問題を考えていくのが常道であろうというふうに思いますので、ぜひよろしくお願いを申し上げたいと思います。
もう一点、それに絡む問題でありますが、二〇〇八年に認定放送持ち株制度というのがスタートいたしました。日本は、いろいろな大きなマスメディア、あるいは全国を貫くようなマスメディアがなかなか誕生しない、CNNのようなところができない、そういうものも含めて、これからさまざまに予想されるニューメディアや言論界の変化に対応して、要するに持ち株制度というのが設けられ、その持ち株会社のもとにさまざまなテレビ局あるいは新聞社、そういったものがぶら下がるという形で整備された法律でございます。特に地方のテレビ局にとっては、救世主というような言い方をされました。
しかし、現実に運用されて二年になるわけですけれども、結果として今現象として出てきておりますのは、やはり在京のキー局を念頭に置いた、そういう制度でしかなかったのではないか、もっともっとこれをいろいろな形で掘り下げる必要があるのではないかということでございます。
例えば、近年設立されました非常に系列性が強いテレビ局、このテレビ局にとってはこの持ち株制度というのはある面ではありがたいことでありますし、その中にホールディングスとして包含されるという可能性を持っております。しかし、一方で、先発の放送局、あるいは新聞社も含めて、いわゆるしにせと言われる放送局、地域でいえば民族系の放送局と言われる、系列に余り属さない、独自の言論を地域で展開しているテレビ局等にとりましては、やはり非常に厳しいといいますか、利点のない制度というふうになっております。
全国で、例えばテレビ四社系列の○○ホールディングスというのが誕生して、その中に在京あるいは在阪含めてさまざまな放送事業者が包含をされていきますけれども、その中に、独自の展開をしているテレビ局というのはなかなか一緒にできない、包含されないという問題があります。
例えば、非常に地域で独自の言論や文化をつくり出している北海道とか、名古屋を含む愛知県とか、あるいは広島を含む中国地方の一部とか、こういったところにつきましては、北海道のテレビ局にいたしましても、あるいは中部地方の名古屋を中心とする新聞、テレビにいたしましても、独自の言論なり、独自の資本で言論を展開しているわけですね。同じように、南九州等もしかりでございます。
こういう独自でみずからやってきた放送局というのは、結局、最終的にはローカルに立脚をしていかなければなりません。ということになると、ローカルにある言論機関というものとやはり連携をしていくということになります。そうしますと、どうしてもそこには地方紙との連携あるいはブロック紙との連携、そして一方でラジオとの連携、そういったものを進めていかざるを得ません。また、そのことが地方の文化や地方の言論を守ること、確保することにもなっていくと私は思いますので、それはそれでやはりしっかりと守っていかなければいけないと思います。
そういう中で、一方でクロスメディアの所有規制がある、一方でマスコミの集中排除で非常に厳しいものが覆いかかってくる、一方でテレビ局の、あるいは新聞社も含めた系列化が進んでいく、そういう中で、地方独自の言論展開、文化展開というものは経営的に非常に厳しくならざるを得ないというのが実情であります。
ですから、私は、この点にやはり十分に目を向けなければ、同じような言論が東京から流れて、そして同じような考えになり、結果的にそれは、単一言論であり、多様な言論を封殺することになるというふうに思います。早い話が、地方によっては、みのもんたさんやあるいは古舘伊知郎さんを知らないような、そういう地域があっていいんです。そして、その地域で独自に展開されているさまざまな新聞、放送があっていいわけです。また、それをつくり上げることが、鳥取県知事も経験されました、やはり本当の地方の自立や主体性につながっていくんだろうというふうに私は思います。
そういう地方の文化や地方の自立性、こういったものを守るのが、つくり上げていくのが、やはり一番影響力として大きいのが言論界でございますので、この言論界の運営が、あるいは経営が成り立っていくような形にすることは、そのまま日本全体に多様な文化や特性ある地方の文化、こういったものを展開させていくことにつながっていくというふうに思っております。
そういうことも考えて、地域のそれぞれのメディアをいかにして守り、そしてまた育てていくのか、そのために何が必要であるのか。もちろんこれは、地方の独占ではなくて、良質の言論でなくてはなりません。良質の文化でなくてはなりません。それを十分勘案した上で、クロスメディアにしてもマス排にしても、あるいは認定放送持ち株制度にしてもこれから考えていかなければいけないと思っております。
地方自治をしっかりとこれから展開していく大臣として、この辺の地方の言論のあり方と法規制の問題、そして法規制がやはり地方の多様性や個性を阻むというようなことを考えたときに、どういう法のあり方や、仮に改正していく場合のこれからのアプローチの仕方があるのか、この辺の考えを片山大臣にお伺いしたいと思います。