佐々木憲昭の発言 (本会議)

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○佐々木憲昭君 私は、日本共産党を代表し、財政演説について質問いたします。(拍手)
 政権交代後、一年と二カ月が経過しました。国民の多くは、生活の苦難から何としても抜け出したい、これまでの政治を根本から変えたい、このように願ってきました。しかし、民主党政権はその願いにこたえたでしょうか。内政面でも外交面でも、失望と落胆の声が国民の中に大きく広がっているのであります。
 第一に、生活第一はどこに行ったのでしょうか。
 国民の暮らしに改善の兆しはありません。この一年間に離職した労働者は七百二十四万人に上っており、新たに採用された人を四十万人も上回り、雇用者総数は減り続けております。大手企業ほど非正規労働者を真っ先に切り捨てております。そのため、民間平均給与は年に二十四万円も減少し、五世帯に一世帯が貯蓄ゼロ、生活が苦しくて自殺する人が年に八千三百人を超えています。その一方、大企業は、内部留保を二百兆円をはるかに超える規模で積み上げているのであります。
 このような事態を招いたのは、民主党政権が、財界、大企業を応援することには力を尽くすが、国民の暮らしを直接支援する有効な手だてを講じなかったからではないでしょうか。菅総理はその責任をどう感じているのでしょうか。
 菅総理が推進する新成長戦略にも、今回の補正予算案にも、危機に瀕した国民の生活と営業を救済する有効な手だてはほとんど見当たりません。
 第二に、自立した外交、対等な日米関係はどこに行ったんでしょうか。
 米軍の普天間基地については、最低でも県外という公約を投げ捨て、結局は、辺野古に米軍基地をつくるという最悪の選択をし、沖縄県民に押しつけようとしているのであります。県民の怒りは頂点に達しております。
 日本農業に壊滅的な打撃を与えるTPPの推進を、十月の所信演説で菅総理は突如として打ち出しました。その発端は、昨年十一月来日したアメリカのオバマ大統領の提案だといいます。菅内閣はこれに唯々諾々と従い、農民からごうごうたる非難と落胆の声が寄せられ、政権内部もばらばらであります。菅内閣は、それでも推進するというのでしょうか。
 第三に、クリーンな政治はどこに行ったんでしょうか。
 民主党は、小沢一郎氏の政治資金規正法違反事件で国民の厳しい批判を浴び、企業・団体献金の禁止を公約に掲げ、公共事業を受注している企業からの献金を受けないと決めていたはずであります。ところが、最近になって、突然、受注額一億円未満の企業からの献金を受け取るということにしたのであります。これは、明らかに逆行です。一体、国民にどう説明するというのでしょうか。
 小沢氏について言えば、我々は、証人喚問で四億円の原資等の説明を求めております。菅総理も、何らかの形で国会で説明することが必要と答弁されました。総理自身は、何を説明すべきだと考えているのか、この場で明らかにしていただきたい。
 次に、経済政策の基本にかかわる問題についてです。
 内部留保の中核である利益剰余金と資本剰余金は、合わせて二百二十七兆円、十年間で七三%もふえております。大企業は投資先のない空前の金余りなのに、国民の中では貧困化が進んでおります。大企業は、利益を株主配当や役員報酬に回し、海外向けの投資をふやし、海外で利益を上げても国内には還流させておりません。国内産業、雇用、税の空洞化を一層進めております。総理は、これをどのように認識されていますか。
 今問われているのは、大企業にため込まれた巨大な内部留保を、国内の労働者、中小企業、社会に適切に還流させ、家計消費中心の内需拡大に切りかえることであります。
 そのためには何が必要か。
 まず第一に、大企業に応分の負担を求めることであります。
 法人税の減税なぞは論外であります。下げ過ぎた法人税を少なくとも十年前に戻す、税率は累進課税にし、中小企業には負担をかけない、このようにして、内部留保を国庫に還流させ、それを財源に社会保障、医療、介護を充実させることが必要であります。こうしてこそ、所得の再分配機能を復活させることができるのであります。財務大臣の答弁を求めます。
 第二は、労働者を使い捨てる大企業の横暴を抑えることです。そのためにも、労働法制を抜本的に改正し、非正規雇用を正規雇用に切りかえる、中小企業への支援をふやしながら、最低賃金を千円に引き上げることなどが必要です。
 第三は、大企業による下請単価の不当な切り下げを許さず、適切な引き上げを行うよう指導し、下請中小企業の経営を安定させることであります。
 三点について、明確な答弁を求めます。
 民主党政権の一年を振り返ると、内政、外交、政治姿勢のどれをとっても、自民党政権との基本的違いを見出すのは不可能となりました。
 日本共産党は、財界、アメリカ言いなり政治から国民が主人公となる政治への根本的な転換を求めて闘い続けることを表明し、質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣菅直人君登壇〕

発言情報

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発言者: 佐々木憲昭

speaker_id: 7597

日付: 2010-11-04

院: 衆議院

会議名: 本会議