片山善博の発言 (本会議)
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○国務大臣(片山善博君) 橘議員にお答えを申し上げます。
初めに、人事院勧告を超えた給与削減についてであります。
人事院勧告は、国家公務員の労働基本権を制約する上での代償措置の根幹をなしますので、給与改定に当たりましては、これを尊重するのが基本であります。
他方、現下の社会経済情勢や厳しい財政状況等を踏まえ、勧告を上回る削減を行うべきとの意見もありまして、関係者間でこれまで議論を行ってきたところでありますが、その結果、その実現に向け検討を進めることで一致をいたしました。
ただし、人事院勧告制度のもとにおきましては、勧告を上回る給与の削減は極めて異例の対応となっておりますので、その場合の法律問題の整理や実現に向けた手順について、一定の検討期間が必要との認識も共有しているところであります。
こうした事情から、人事院勧告を上回る削減につきましては、今後、これらの点を含め、具体的な検討を開始することとし、ことしの給与改定は、人事院勧告どおりと決定したところであります。
次に、現行制度上、国と自治体にどのような違いがあるのかということでありますが、基本的には違いはありません。
もちろん、国の場合は人事院でありますし、自治体の場合は人事委員会という異なった組織であります。それから、地方公務員の場合には、給与の水準を検討するに当たりまして国家公務員の水準をもその一つの考慮要素とするということなど違いはありますけれども、基本的な違い、仕組みの違いはございません。
次に、人件費削減の内容や工程などについてであります。
法案の内容につきましては、例えば、給与法、退職手当法、共済組合法、各府省の設置法、これは地方移管がなされる場合でありますけれども、それなどが検討対象として想定されているところであります。
具体的なスケジュールにつきましてはまだ決まっておりませんけれども、給与法改正法案を二十三年通常国会に提出するべく検討を進めてまいりたいと考えております。また、その他の法案につきましては、現時点で提出する時期を確定することは困難でありますけれども、各法案を所管する府省におけるそれぞれの制度見直しの状況等も踏まえつつ、政府全体として適切に対応してまいりたいと考えております。
労働基本権に立ち入らずに削減ができるのかということでありますが、これは、かつて、国の場合にもそういうことをしたことがありますし、それから、私も経験ございますけれども、自治体でも、人事委員会の勧告とは異なる給与の決定をしたことがございます。したがって、憲法上も法律上も、それは可能かどうかといえば、可能だと思います。
次に、五十五歳超の職員の給与減額措置等についてであります。
五十五歳を超える職員に対する給与抑制措置は、五十歳代後半層の官民給与格差を是正するために導入するものでありますが、行政職(一)の五級相当以下の五十歳代後半層の職員につきましては、民間の五十歳代後半層の給与水準と比較して大きな格差は見られないことから、給与抑制措置の対象とする必要はないものと判断したものであります。
四十三歳未満の職員につきまして平成二十三年四月に一号俸を回復する措置は、民間の給与水準を下回る傾向が見られる若年・中堅層に対して行うものであります。
給与構造改革を実施するに際しまして、個々の職員の俸給引き下げは経過措置を設けて段階的に行うこととしたため、必要な原資を確保することを目的として、平成十八年度から平成二十一年度までの四年間にわたり、全職員の昇給を毎年一号俸抑制してきたところであります。そして、この経過措置が段階的に解消されてきたことから、これまで経過措置実施のために抑制されてきておりました昇給分を回復させることとしたものであります。
なお、人件費削減のための措置については、自律的労使関係制度の施行を待つことなく、必要な法案を二十三年通常国会から順次国会に提出するべく、検討を進めてまいります。
次に、育児休業法改正によります地方自治体への影響についてであります。
今回の法改正によって、非常勤職員につきましても、仕事と生活の両立を図ることが可能となります。こうした適切な処遇の改善は、有為な人材の確保等を通じ、結果的に各地方公共団体における良質な公共サービスの提供につながっていくものと考えております。
なお、自治体との関係でありますが、これらは当然、自治体に関係する法律でありまして、具体的には条例で定めていくことになりますが、このたびの法律改正ができましたら、自治体にその趣旨をよく周知して、自治体において自主的に取り組んでいただくように促していきたいと考えております。
以上でございます。(拍手)