松本龍の発言 (環境委員会)
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○国務大臣(松本龍君) お疲れさまです。
今COP10のお話がありましたけれども、それぞれ議長国として、ここにおられるすべての皆さんのお力があって私は、厳しい状況でありましたけれども、ある程度の成果を得ることができたというふうに認識をしております。
一番何が苦労したかということでありますけれども、やっぱり、愛知目標もそうでありますけれども、名古屋議定書、いわゆるABSに関して、これはもう大変厳しい状況でありました。十八年前に生物多様性条約ができて、十八年掛けてまとまらない。しかも、四年ぐらい前からCOP10で、二年前にもCOP10でこの検討を終了するという使命がありました。あっ、四年ですね、四年前からCOP10で終了するという使命がありましたので、大変厳しい状況でありました。新聞、マスコミ等、途上国と先進国の対立等々と言われて、私自身は必ずその真ん中に共通の利益があるはずだということで進めてきたところであります。
しかし、COP10の前に、ちょうど二〇一〇年は、報告書で二〇一〇年目標がほとんど達成できなかった、生物多様性の損失速度を著しく減少させるという目標ができなかったという、要するに失望というか、そういうものを全部共通に持っておられて、九月にはニューヨークに結集をされ、十月には名古屋に来られたわけであります。
そういう意味では、ここをまとめる作業が大変厳しい思いでありましたけれども、それぞれが、EUも途上国もすべてがやっぱり痛みをこらえながら譲歩し妥協してまいりました。そして、アフリカ始め途上国の皆さんも同じようにそれぞれ国の事情がある中で譲歩、妥協を重ねながらまとまりかけましたけれども、二十八日まで、もう夜中の零時までまとまりませんでしたから、議長提案をその後出すということを全体会議で報告をし、議長提案を最終日に出すに至りました。
そういう意味で、朝からずっと議長提案を、順番は構いませんけれども地域の方々に来てくださいということで来ていただいて、それぞれ地域でまとめてくださいという話をしまして、ようやくその日の二時からその結果を聞く会合、全体で集まったわけですけれども、それぞれ合意をしていただいて、また最後にアフリカ諸国が来て十分ぐらいしゃべられましたけれども、このときは本当に厳しい状況でありましたけれども、最後は議長案で私たちはスタートをしたい、合意をするという言葉をいただいて合意が成立をすることができました。
しかし、これはそれぞれの国々が妥協に妥協を重ねた結果でありますから、まだまだ固いものではない。ですから、最後まで気を緩めることなくやったというところであります。午前三時にまとまりまして感動しましたけれども、やっぱりこれからの課題が一番大きいなということで、これからまたこの委員会で御論議をいただくことになろうかというふうに思っております。
十一月の下旬からCOP16がメキシコのカンクンで始まりますけれども、このCOP16も、今EU辺りが京都議定書の第二約束期間をつくろうという話がありますけれども、やっぱりこれは前提条件がしっかり要ると。すべての主要国が参加する中で、公平で実効性のある国際的な枠組みができなければならないという私は前提条件はしっかりつくり上げていかなければならないと思います。
ちなみに、御参考までに言いますけれども、京都議定書の批准先進国は、つまり削減目標を持っている国のCO2の排出量は一九九〇年のときは四二%でありました。世界の排出量の四二%を京都議定書の枠組みの中で排出していたんですけれども、一番近い近似値でいいますと二〇〇七年は二八%になっている、四分の一強になってしまっています。
もう一点、アメリカと中国は一九九〇年のときは三四%でありましたけれども、今や二〇〇七年では四一・三%になっています。ですから、中国、アメリカが入らない京都議定書の第二約束期間はすべての世界の排出量を減らすという壮大な目的に比すれば、そういう意味ではこの枠組みの中で第二約束期間というのは、昨日おととい総理も答えられましたけれども、これはあり得ないということで私ども臨んでいきたい。しかし、やっぱり米国や中国の背中を押していくようなことも、EUとともにしっかり連携を組みながらやっていきたいというふうに思っております。
いずれにしても、厳しいメキシコ・カンクンでの交渉になろうかと思いますけれども、国益を損なうことなくしっかり臨んでいきたいというふうに思っております。