小宮山宏の発言 (科学技術・イノベーション推進特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○小宮山参考人 ありがとうございます。
 御案内のとおり、イノベーションの定義というのは幾つあるんでしょうか、さまざまな人がさまざまなことをおっしゃるわけです。国際会議なんかで、イノベーションの定義は何だというような議論にしばしばなりますが、最近、比較的コンセンサスになっているのは、イノベーションというのは、やはり社会に大きな、大きいか小さいか、大きなイノベーション、小さなイノベーションという言い方もございますから、イノベーションというのは社会に変革が起こること、これがイノベーションなんだろうと。
 主として、そのドライビングフォースというのがしばしば科学技術である。だけれども、イノベーションのドライビングフォースというのは必ずしも科学技術に限らない。例えば、今まであった科学技術を普及する方法であったり、あるいは知識が、知識も科学技術の一つなんだといえばそうなんですが、例えば社会的な知識というようなものがドライビングフォースになることもある。
 だから、テクノロジー・ドリブン・イノベーションとかナレッジ・ドリブン・イノベーション、ソサエティー・ドリブン・イノベーション、いろいろな言い方をおっしゃるのも出てきておりますので、私の定義は、社会に変革が起こってそれが人々の幸せにつながること、これをイノベーションというふうに定義してございます。
 それから、日本でイノベーションが起きない理由というのは、今規制緩和ということを申し上げましたけれども、実はそれだけでもないと思っているんですね。
 日本は、明治以来ずっと追っかけてきて、大企業の力が非常に強い、そういう社会でやってきております。そうすると、大企業でイノベーションが起こるというのはやはり難しいですよね。ベンチャーはゼロから行くわけで、それはグーグルだってマイクロソフトだって、本当にゼロから十兆円の企業まで上がっていくわけですが、ゼロから赤字でやっている間に、大企業の中ですと、隣でもって一千億円稼いでいるところが横にあるわけで、赤字だとか一千万円黒字になったとかいうようなところがやっていけるというのはかなり難しい状況にございますよね。ですから、なかなか日本でベンチャーが、シリコンバレーのようには育てにくいという環境がある。
 だから、マインドとか社会の構造、それと規制、やる気になった人が、少ないんだけれどもいてもできないという、この二つあるというふうに思います。
 規制は、もうともかく、私は、バイオマスのコージェネレーションというのを企業の方々と設計したことがあるんですね。そのときに、七十の許認可が必要なんですね、七十三でしたか。バイオマスのコージェネレーションというのは、バイオマスを切ってきて発電をする、同時に、お湯が出ますのでそのお湯を地域暖房に使う、そういうシステムですけれども、例えば国道の下にパイプを通さなくちゃならない、そうすると国道に関する国の認可が要るとか、そこが市の道路を通ると市の認可がまた必要だとか、結局、そういうのをずっとやっていくと許認可が七十幾つ。これは規制と言えるようなものもたくさんあるんですね。そして、そういうのというのはベンチャーでは突破できないんですね。
 だから、総合特区という提案を私も長らくずっとしているんですが、ある種もう少し包括的なものにしないといけないんだろうと思うんですよ。バイオマスのコージェネレーションをやっていい、そのときに、もちろん国道の下にパイプを通すわけですけれども、例えば知事と当該地域の自治体のヘッドが認可すればいいとかいうような形の、かなり総合的な特区をやらないと。
 それから、医療関係だったらもう幾らでもありますよね。今、糖尿病なんかは、なる前に予防医療と申しますか、これが圧倒的に有力なわけで、それは検診をするのが一番いいわけです。
 そうすると、ちょっと血をとるわけですよ。採血できるのは看護師さん、医療技術者なんですね。今どうやっているかというと、苦肉の策で、自己採血という形に逃げているんですね。自分でもって刺す。それで、血をこうやったのを看護師さんがとるという形にしてベンチャーがやっていますよ。かなり頑張っております。これでも、周りからいじめられて大変なわけです。ですから、医療関係になったら規制の山じゃないですか。
 その規制のほとんどというのは、不合理な規制だと思います。もちろん、ある種の論理はあるわけで、だから規制しているわけですけれども、結局、全体の中でそこがどれぐらい重要かという判断をしたら、この規制は不合理だという場合が極めて多いんだろうというふうに感じております。

発言情報

speech_id: 117703910X01120110826_007

発言者: 小宮山宏

speaker_id: 23389

日付: 2011-08-26

院: 衆議院

会議名: 科学技術・イノベーション推進特別委員会