小宮山宏の発言 (科学技術・イノベーション推進特別委員会)

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○小宮山参考人 私も先生のおっしゃることは、不在地主の問題とか国産材の利用の問題等、すべて重要で、私が今やろうと思っていることは、一番大きな絵ですね、日本全体の大きな絵。
 日本は今、森林での成長量が大体一億五千万立方メートルぐらいあるんですよ。それで、去年の木材需要が六千万立方メートルぐらいなんですね。ですから、成長している分を全部切れば、輸出できるんです。それで、七〇%は切らないと、森が健全な形で維持できない。学者の話ですから、七〇なのか九〇なのかはよくわかりませんけれども、彼らは大体そんなことを言います。
 つまり、少なくも日本で自給できるぐらいは切らないと、日本の山はもたないんですよ。切らないと弱肉強食の森になりますから、比較的民家に近いところは竹ですよ。今は、飛行機から見たら黄緑色によく見えますけれども、日本の山じゅう竹だらけ。それから、ニセアカシアなんという外来樹が非常に強くて、日本海側なんかではどんどん上がっていって、秋田に入って、白神山地は大丈夫かというような議論がやられているぐらいです。
 要するに、切らないとだめなんですよ。しかも、切れば自給できるんですよ。これが日本全体のマクロな議論なんですね。これをだんだんブレークダウンして落としていくと、極めて重要な問題として幾つかのところに行き当たる。それは、先生のおっしゃった、例えば国産材をもっと使おうよという話にもなるし、私有地でわからないものはどうするんだというところにもなるし、御存じだと思いますけれども、ほかにも実はあるんですね。
 これ全体のサプライチェーンをかきたいと思いますよ。一億五千万立方メートル出てくれば、材が七千万立方メートルはとれますから、これで材は完全に自給ですね。それで、パルプが、五千万トンぐらい今輸入しておりますか、出てきますし、残りの三千万トンがバイオマスの燃焼、いわゆるバイオマスエネルギーというふうに使えて、さらに付加価値の高い芳香剤だとかキシリトールだとかさまざまな微量物質が出てきますので、そういったものも有効に利用していく。そういう絵を今かこうとしているんですよ。
 ところが、こういうところにお金が出ない。ここが問題ですよ。大した金じゃないですよ。幾らかな、ちょっとわからないけれども、せめて数億ぐらいあればそういう絵がかけるんですよ。絵はかけますよ、漫画は。だけれども、そこに実体ある数値を入れないと、意味はありませんよね。それをかく、その金がないことが大きいですよ。どこからも出ない。
 こういうところに出してくださいよ。今やっているんだもの。今やっていて、本当に、民間会社もなかなか出さないですよ。そういう全体の絵をかいて、その中に各地域を当てはめていかないと。
 だから、我々がやっているのは、下川町なんというところは、今、二割が民有林、町有林で、八割が国有林ですよ。これは、国有林と一体化して運営すれば、非常に競争力のあるものになるのはもう見えているんですよ。今、一生懸命やろうとしているわけです。例えば、こういうところの実験があって、山形県の最上町でも、おじいさん、おばあさんからやっていた古い林業を計画的なものにしてやっていっている。そういうものをたくさん出していって、それで機械化なんですよ。
 やはりドイツで使っている機械だの、オーストリアで使っている、オーストリアなんかアルプスですから、山という意味では似ているんだけれども、ああいうところで使っている機械というのは、やはり日本になじまない点がいろいろあるわけです。やはり日本は日本の機械を開発しなきゃいけないんですよ。機械メーカーは幾らでもあるんですよ、コマツだとか、世界に冠たるところが。向こうの機械はコマツがつくっているんですから。
 だけれども、まじめに話すと、千台まとめて発注してくれないと、結局補助金で、一億円で何とかヤーダーだとかいうのをつくって、補助金だからできたんだよねで終わっているのが今ですよ。これが、私が補助金の垂れ流しと言っている構造。千台まとめて発注してくれれば、日本の製造業が本気でつくるというわけですよ。本気でつくるというのはどういうことかというと、一億じゃなくて五百万で製品が出てくるということです。そうすれば機械化できるじゃないですか。
 だから、問題は社会的な要因だけなんですよ。大規模化も営林署がちゃんと、下川町の民有地内、ゆっくりゆっくり進んでいるんだけれども、そうだし、大規模化でしょう、機械化でしょう。大規模化の中に先生が今おっしゃった持ち主の不明なところはどうするんだというような話も入ってくるわけです。それから、営林署との問題はどうするかといったような問題が幾つかあるわけですね。それで機械化、それからサプライチェーン。この中の一番末端のところが、紙パルプの国産の方が安いんだといったお話とか、国産材をもっと使わせようよというような話があって、これもやはり大分の日田林の話と下川町とでは全然状況が違うわけで、これも東北からやりたい。
 岩手の遠野市の本田市長なんかに聞いても、もう岩手の森なんか荒れ放題、あの森が。宮城にはそれほどの森がありませんから、あそこを仙台の復興に使えばいいわけですよ。それで、瓦れきの処理も必要だから、瓦れきの処理というのはただ燃やしたらもったいないので、あれは大変なバイオマスエネルギーですから、きちんと燃やして、エネルギーをとって、五年もたったら、できれば三年で、瓦れきはなくなりますから、そのころに林業の端材としてのバイオマスがそこに流れてきて、その装置がバイオマス発電所になっていくというようなのが移行シナリオですね。
 ですから、林業一つとってみても、ビジョンがあって、現状があって、そこをどうやって移行していくか。これはやはり地域ごとに、東北で考え、北海道で考え、福島で考えてやっていかないと、非常に個別性が強い、それと、日本は一億五千万立米あるというそのトータルの図と、かなり詳細にくっつけていくというのが日本のビジョンだと思います。

発言情報

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発言者: 小宮山宏

speaker_id: 23389

日付: 2011-08-26

院: 衆議院

会議名: 科学技術・イノベーション推進特別委員会