首藤信彦の発言 (外務委員会)
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○首藤委員 広報のことをまた引き継ぎたいんですけれども、やらなきゃいけないんですが、これは総力を挙げて外務省に取り組んでいただきたいんですよ。そして、多くの人材をつぎ込んで、この貴重な経験をまた外務省の資産としても生かしてほしいんですよ。
というのは、英語で、ザ・ワースト・イズ・イエット・カム、要するに最悪の事態はまだ来ないという話がありますけれども、今回苦しんでいますけれども、まだこれから、こういうような状態の中では、火山噴火とか、もっと自然災害があるかもしれない、それからさまざまな問題もあるかもしれない、原子力災害もあるかもしれない。まだ日本はこんなに余裕があり、最悪の状態ではないんですよ。ですから、その意味で、今こそ、外務省の持てる外交、広報能力というのを高めるためにも、総力をかけてやっていただきたいんですね。
しかし、現実はどうか。昨日も、事故の損害のレベル、危機のレベルがチェルノブイリクラスだ、レベル7だという話があり、さらに昨日はストロンチウムまであったと。こういうことが何でだらだらと、各国がいら立って反応しなきゃいけないような形で流れるのか。ストロンチウムに関しても、ヨードが出れば一定割合でストロンチウムは出てくるということがわかれば、ヨードが出て、ヨードに対する批判がある程度おさまったそのときに、もう既にどういうものが出て、どういうリスクがあるか、それに対してどういう対策があるか、どの程度の被害があるかというのがわかっていれば、それほどの激しい反応はないんです。
しかし、もう常に後追い後追いで出ているために、またこんなことがあった、またこんなことがあったと。私もCNN、BBCを議員室でモニターしていますけれども、朝から晩までそれが出てくるじゃないですか。そのことがまさに日本の外交力、日本の地位を国際的に低めているわけでございますから、ぜひ外交能力をしっかり高めてもらいたい。
これはリスクコミュニケーションなんですよ。外務省の皆さんもやっているやっていると言うんですけれども、それはコミュニケーションなんです。そうじゃなくて、リスクコミュニケーションというのは違うカテゴリーなんです。リスクコミュニケーションというのは、非常に危機的な状況において相手の対象となる人たちが正しい反応、正しい動きをするように、それをきちっと求める形でのコミュニケーションの流し方なんです。これは普通のコミュニケーション、普通の外交的な広報と違うんです。
ですから、これは、専門家を入れて国際的なリスクコミュニケーションをどうやるかということを、日本には専門家はおりません、ですから海外のさまざまな機関をお使いになる、これはお金もかかりますけれども、そういうことにこそ外交機密費というのは使うべきであって、そうしたリスクコミュニケーションを特にやっていただきたいと思うんです。
というのは、やはり今非常に問題になっているのは、海洋投棄の問題ですね。海洋に放水し、放出しているということでございます。これは外務省との関係で特に問題となるわけですけれども、海洋法条約、特に「第十二部 海洋環境の保護及び保全」、例えば「総則」の百九十二条「一般的義務」に「いずれの国も、海洋環境を保護し及び保全する義務を有する。」とありまして、それから百九十四条に「海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制するための措置」とか、要するに、海国日本、海洋国家日本、貿易国家日本にとって、海洋法条約というのは物すごく貴重なわけで、これによって守られてきたわけですけれども、まさに、日本がそれに対して抵触するような行為なんですよ。
ですから、これはもう本当に深刻に考えて、これにどういうふうにみんなが反応してくるか、これを察知し、例えば、国連の安保理でこれが議論されても実はおかしくない問題なんですよ。そういうことに関して、国連の事務総長を含め、ロビー活動も行って、このことが本当に日本にとってすさまじいリスクとなってはね返ってこないように事前に対応していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。