田中滋の発言 (国民生活・経済・社会保障に関する調査会)
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○参考人(田中滋君) 古川先生、質問ありがとうございました。
介護の方で、理念の実現にどういう影響があったかという質問ですね。
介護は、私は、費用不足ゆえに働く人たちのプロフェッショナル性の育成が足りなかったことだと思います。お配りしたレジュメの二ページの真ん中辺に、「プロフェッショナルへの支払い」というところにアンダーラインが付いています。これは、介護がお年寄りの生活の手伝いという側面を含んでいますので、プロ性と互助でもできることとの区別が付いてこなかったんですね。もちろん、ごみ出しを手伝うとか電球を換えるとか花見に連れていくとか、そういう互助は大いに役に立ちますが、それと、短時間巡回のサービスに従事できる、あるいは利用者のアセスメントができる、他職種共同ができるといった医師や看護師ならば持っておられるようなプロフェッションとしての、専門職としての能力にふさわしい賃金支払ができなかったがために、介護職がプロ化するのが少し予定より遅れています。
今、内閣府でも、介護人材のキャリアラダーをきちんとしてプロと位置付ける方向で研究を進めております。これを早くしないと、介護の互助と共助を区別する、これをするための費用が不足していて、介護従事者の賃金が低過ぎた時間がちょっとありました。
二番目の御質問の、医療の方ではどうかというと、医療はプロフェッションはきちんともう確立していますし、きちんとした病院なり健保なり共済はまあまあ頑健な組織です。何が問題かというと、むしろ医療の方は利用者の費用不足だと、利用者の方々が、階層格差社会の中で保険を使えない人たちが増えてしまっていること。具体的に言うと、生活保護になるほどは貧しくないけれども保険料が払えない世帯が三百何十万世帯まで増えています。自己負担を払えない層も増えています。それから、協会けんぽの保険料収納率が微妙に落ちています。こういうところを支えるお金が不足してきている。つまり、利用者側で医療を使えない人が潜在的に増えている、こちらが医療費不足の問題だと考えます。介護側は働く人、医療側は使う人というふうにまとめてみました。