片山さつきの発言 (総務委員会)

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○片山さつき君 去る五月十二日に当委員会が行いました委員派遣につきまして、その概要を御報告申し上げます。
 派遣委員は、藤末健三理事、魚住裕一郎理事、吉川沙織委員、礒崎陽輔委員、世耕弘成委員、山本順三委員、寺田典城委員、山下芳生委員、片山虎之助委員、又市征治委員及び私、片山さつきの十一名であり、宮城県において、東日本大震災による自治体行政機能、消防、情報通信及び郵政事業の被害状況等に関する実情調査をしてまいりました。
 宮城県は、他の被災県に比べ、広い面積で津波による浸水が生じ、石巻市の高台から望む市街地は、津波による荒涼とした風景が見渡す限り広がっておりました。
 現地におきましては、まず、総務省東北総合通信局から説明を聴取いたしました。
 生活情報を被災者に届けるために、関係者の協力を得て、「簡易無線」、「衛星携帯電話」等合計約二千台を被災自治体に貸し出すとともに、ラジオ約一万台を配布したとのことであります。また、被災者に向け、地域に密着した情報を提供するため、「コミュニティFM」などの臨時災害放送局等がこれまでに二十五局開設されております。災害時の情報伝達の手段として、ラジオの有用性が改めて認識されています。
 次に、NTT東日本及びNTTドコモから、被害の復旧状況及び今後の対応について聴取いたしました。震災当初は、地震及び津波による通信用建物・設備の水没、損壊及びケーブルの切断等により通信機能が失われました。その後、停電の長期化に伴う蓄電池の容量枯渇により基地局が機能不全に陥るなど、更なる被害の拡大が見られました。電源用燃料及び輸送用のガソリン等の不足により復旧が遅れたものの、固定電話、携帯電話共に四月末までにほぼ復旧したとのことでありました。
 次に、NTT女川ビルの被災状況を視察いたしました。女川ビルは、加入電話が約三千六百回線、光ファイバーが約一千回線の通信サービスを提供しておりましたが、ビル全体が津波により損壊し、サービスが途絶えました。ビルの屋上には民家の家屋が乗り上げ、内部機器の損壊も激しく、そのため、女川第二小学校敷地内等、高台の三か所に非常用装置を設置し、四月中旬には通信サービスを復旧させたとのことであります。
 次いで、津波による被災のため、現在、女川第二小学校を仮庁舎としている女川町役場において、安住宣孝町長から被害状況及び復旧状況の説明を受けるとともに、今後の課題や要望を聴取し、意見交換を行いました。
 女川町は、宮城県の東部、牡鹿半島の基部に位置し、天然の良港に恵まれ、水産業が基幹産業となっております。しかし、今般の東日本大震災で震度六弱の地震及び二十メートル級の津波に見舞われた結果、死者、行方不明者は合わせて女川町の人口約一万人の一割を超える一千百五十名以上、津波による家屋への被害は全世帯の八割にも上るという甚大な被害が発生しております。町内に設けられた避難所は十六か所、現在でも約千六百人の住民の方々が避難所生活を余儀なくされておりました。
 女川町では現在、復興のための基本計画を策定しており、住宅地を高台に移し、公共施設を海抜二十メートル程度の中間域に配す一方で、漁業の町としての特性を生かした商業地を水際に展開するという「減災」とともに「親水性」を意識したまちづくりを行う等の今後の方針についてお聴きいたしました。
 そして、土地の買上げ等新たな市街地を造成する際の手法、漁業を存続させるための点在する漁港の集約、水産加工業者等の二重債務対策等についての課題が挙げられました。
 また、護岸のレベルについては早急に国が決定すること、一日も早い復興と今後のまちづくりのためには、モデル地区、特区の適用を始め、規制の緩和が必要不可欠であること、財源については、手続の煩雑さを排し、復興のスピードを速めるために一括交付金として交付されること、国は明確なメッセージを出し、今後の方向付けを早くしてほしいことなどの要望がありました。
 派遣委員からは、漁業の担い手の再生及びつなぎ止めのための方策、原発に対する町民の受け止め方、瓦れき処理対策、今後の漁港の在り方、浜岡原発の全面停止がもたらす女川原発の今後への影響、町としての雇用対策等について質疑が行われました。
 続いて、避難所となっている女川総合体育館前の車両型郵便局を視察するとともに、女川郵便局の被災状況について説明を聴取いたしました。
 車両型郵便局は三月三十日から町内八か所を巡回しており、郵便の転居届の受付、紛失・破損した通帳・カードの再発行の受付等を行っており、通帳等がなくとも、本人確認ができれば二十万円までの貯金の引き出しには対応しているとのことでした。
 また、女川郵便局は全壊したものの、防災訓練の経験が生かされ、非常時の持ち出しが迅速に行われた結果、局内にあった郵便物は一通も失われなかったとのことであります。
 その後、被災現場を順次視察いたしました。
 女川町役場の建物は壊滅的な状況であり、瓦れきとともに流れ込んできた車が正面をふさぎ、建物の内部では大量の書類が散乱し、泥にまみれておりました。安住町長から、行政を遂行する上で生じている数々の支障、特に罹災証明書や年度の更新に伴う各種証明書の発行、住民登録の住基ネット活用による復元、町独自の本人証明書の発行等について説明を受けました。その間にも、役場では職員の方々が黙々と書類を回収する作業に従事しておられました。
 女川消防署も甚大な被害を受け、女川町においては三名の消防職員の方が亡くなられております。女川消防署は石巻地区広域行政事務組合の消防本部に属しており、現在の消防活動は石巻市及び東松島市の消防の支援を受けて行っているとのことでありました。
 最後に訪れた漁港周辺地域では、一・二メートルほど地盤が沈下したと言われており、そのままでは満潮時には冠水するため、土砂によるかさ上げが施されているところを検分いたしました。
 以上が、今回の委員派遣による調査の概要であります。
 最後に、今回の派遣に際して、種々の御配慮をいただきました関係者の皆様、特に、調査に御協力いただきました被災地の皆様には心から感謝を申し上げます。あわせて、被災地の一日も早い復旧・復興を祈念いたしまして、派遣報告を終わります。
 以上です。

発言情報

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発言者: 片山さつき

speaker_id: 22778

日付: 2011-05-17

院: 参議院

会議名: 総務委員会