枝野幸男の発言 (予算委員会)
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○国務大臣(枝野幸男君) 東日本大震災の被害状況及びその対応につきまして御報告をいたします。
三月十一日に発生した東日本大震災は、マグニチュード九・〇という巨大地震とそれに伴い発生した大津波により、甚大な被害をもたらしました。また、この地震の影響で発生した福島第一原子力発電所事故により、依然として予断を許さない状況が続いております。
この災害により亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、御遺族に対し深く哀悼の意を表します。また、被災された方々に対しまして心よりお見舞いを申し上げます。
まず、地震による被害状況とその対応について御報告をいたします。
この地震は、三月十一日十四時四十六分ごろに発生し、宮城県北部において震度七、宮城県南部及び中部、福島県中通り及び浜通り等において震度六強が観測をされました。
また、この地震によって大きな津波が発生し、福島県相馬の検潮所において最大九・三メートルを超える津波が観測されるなど、地震発生後、日本各地で津波が観測されたところであります。
この地震による被害は、四月十七日十八時時点で、宮城県、岩手県、福島県等において死者約一万三千八百人、行方不明者約一万四千百人に上り、合わせて二万七千人を超えるなど、極めて甚大なものとなっております。また、約十三万七千人の避難者が発生しているほか、電気、ガス、水道を始めとするライフラインにも非常に大きな被害が発生いたしました。この災害は、交通網が広域的に寸断され、孤立地域も多数発生するなど、かつてない広域津波災害でもあり、まさに未曽有の大災害であります。
政府の対応といたしましては、地震発生後直ちに内閣総理大臣を本部長とする緊急災害対策本部を設置するとともに、宮城県に緊急災害現地対策本部を、岩手県及び福島県に政府現地連絡対策室をそれぞれ設置し、被災自治体とも連携して、全力で対応に当たっているところであります。
地震発生翌日の十二日には、東北地方太平洋沖地震による災害について全国を対象とする激甚災害に指定したほか、緊急災害対策本部では、人命救助、被災者の方々の安全な避難、物資の調達、輸送等に政府一体となって取り組んでまいりました。
また、緊急災害対策本部の下に設置した被災者生活支援特別対策本部を中心に、被災者の方々の生活に必要不可欠な燃料を始め、水、食糧、毛布、医薬品等の確保に全力を挙げてまいりました。その結果、全ての避難所に、必ずしも十分ではありませんが、物資が届くようになりました。引き続き、被災者の方々のニーズに対応した物資をお届けできるよう、また、医療サービスの提供などに全力を尽くしてまいります。
地震の発生から一か月を経過し、道路や鉄道等の交通網については徐々に回復しつつあります。電気、ガス、水道といったライフラインについても復旧を急いでいるところです。さらに、災害廃棄物の撤去や仮設住宅の建設等についても進めていかなければなりません。
そのためには様々な課題について解決を図っていく必要があり、被災者生活支援特別対策本部の下に、災害廃棄物の処理等の円滑化に関する検討・推進会議や被災者向けの住宅供給の促進等に関する検討会議など五つの会議を設置し、省庁横断的な大きなテーマについて検討を行っているところであります。
既に損壊家屋等の撤去等に関する指針や応急仮設住宅の供給等に関する当面の取組指針等を取りまとめたところですが、引き続き、政府一丸となって諸課題に取り組んでまいります。
続きまして、福島第一原子力発電所事故による被害状況とその対応について御報告申し上げます。
福島第一原子力発電所事故については、依然として予断を許さない状況が続いております。
炉心や使用済燃料プールについては、冷却のための注水を継続をしています。また、リスクを最大限低下させるため、一号機の格納容器に窒素を封入する作業を実施しているところであります。
タービン建屋内には高レベル汚染水が滞留しており、この水に主要な電気装置等が水没しているため、復旧作業を進める上で大きな阻害要因となっています。四月四日、高レベル汚染水を貯蔵する場所を確保するため、やむを得ない措置として、低レベル汚染水を海洋に放出いたしました。現在、これを集中廃棄物処理施設等へ移送するための作業を実施しているところであります。
この度、最新のデータを基に、5としていたINESの暫定評価を7に引き上げましたが、引き続き、汚染水の海水への流出や大気中への放射性物質の飛散を防ぐため最大限努力するとともに、一日も早く炉心を冷却し安定した状態を実現すべく、国内外のあらゆる知見、技術等得られる全ての力を結集し、万全の対策を講じてまいります。
昨日、東京電力が福島第一原子力発電所の事故の収束に向けた道筋を公表したことは重要な一歩であります。政府としても、定期的にフォローアップを行うとともに、必要な安全性確認を行ってまいります。これを契機に、これまでの応急措置の段階から、計画的、安定的な措置の段階に移行したいと考えております。
また、事故に伴い、二十キロメートル圏内の皆様を始め周辺地域の皆様には、避難をお願いする等、大変な御不便をお掛けしております。去る四月十一日には計画的避難地域等の設定についての基本的な考え方をお示しするとともに、四月十六日にはその内容について福山内閣官房副長官が飯舘村と川俣町の住民の皆様に御説明しております。また、私も昨日現地を訪れ、政府の考え方について直接地元の皆様にお伝えをしたところでございます。
被災者の皆様の生活を支援するため、既に三月二十九日には原子力災害対策本部の下に原子力被災者生活支援チームを立ち上げており、被災者の避難、受入れの確保、除染体制の確保、被災地への物資等の輸送、補給、被曝に係る医療等の確保、環境モニタリングと情報提供など生活支援の充実に、政府を挙げて、引き続き総合的かつ迅速に取り組んでまいります。
原子力発電所事故による被害者の方々への損害賠償については、適切な賠償が速やかに実施されるよう、必要な対応策を講じることが必要です。
先週、海江田原子力経済被害担当大臣を本部長とする原子力発電所事故による経済被害対応本部が設置されました。四月十五日に開催された第一回会合では、第一弾の措置として、東京電力から、原子力災害対策特別措置法に基づく指示に従い、避難、屋内退避を行っている住民の方々に対し、当面の必要な資金として、世帯当たり百万円、単身世帯には七十五万円が可及的速やかに給付されることとなりました。
今後、早急に原子力損害賠償の基本的枠組みの検討を進め、損害賠償の基準を策定するなど、総合的に対策を進めてまいります。
未曽有の被害をもたらした東日本大震災からの復興に当たっては、被災された方々や被災地の住民の方々のみならず、今を生きる国民全体が相互扶助と連帯の下でそれぞれの役割を担っていくことが必要不可欠であります。また、復旧の段階から、単なる復旧ではなく、未来に向けた創造的復興を目指していくことが重要であると考えております。このため、被災地の皆様に未来への明るい希望と勇気を与えるとともに、国民全体が共有でき、豊かで活力ある日本の再生につながる復興構想を早期に取りまとめることが求められております。
そこで、復興に向けた指針策定のための復興構想について幅広く御議論していただくため、有識者から成る東日本大震災復興構想会議を設置し、第一回会議を四月十四日に開催したところであります。
政府といたしましては、同会議からいただく提言を受けて、速やかに復興に向けた指針に反映させ、一丸となって復興に取り組んでまいりたいと考えております。
東日本大震災による被害に対しては、引き続き政府一体となった対応が必要です。被災された皆様が一日でも早く平穏な生活ができるよう、全力を挙げて対応に当たる所存でございます。
ありがとうございました。
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