塩崎恭久の発言 (東京電力福島原子力発電所事故に係る両議院の議院運営委員会の合同協議会)

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○塩崎恭久君 自由民主党の塩崎恭久でございます。
 今回、こうして超多忙の先生方が私どもの調査委員会に任命されて、これから調査が始まるということで大変感無量の思いであります。また、特に蜂須賀さんにおかれましては、いまだに会津若松に避難が続いている中で、こうして地元の御苦労されている皆様方の声を代表しておいでいただくことになりました。我々も大変ありがたく思っているところでございます。
 もう既にいろいろ、会長からも、また同僚議員からもお話がありましたが、この議員立法の提案者の一人として、最初からかかわってきた者の一人として、この委員会の意味合いというものについてもう少しお話をさせていただきたいと思います。
 私は、この委員会は、いわば日本の新しい民主主義を形づくるものではないか、そしてまた国家の自浄機能を強化する試みじゃないかというふうに思っております。
 この委員会は、国家の失敗、政府の失敗、政府の監督を受ける電力会社の失敗、これを国民の代表たる立法府が真相解明をする、そして、国会議員によってではなくて、国会議員からお願いをした民間の専門家の皆さん方に、客観的、科学的にこの事故原因を徹底的に究明してもらって教訓を引っ張り出して、再発防止などの将来のための役に立てさせていただきたいというものでございます。そして大事なことは、政府からも、原子力業界からも、政治からも独立して調査をするということだろうと思います。あらゆる意味で、憲政史上初めての試みだというふうに思っております。
 振り返ってみれば、例えば薬害エイズあるいは金融バブル、こういった国家の大きな失敗が数々ありましたけれども、国家がみずから本格的な原因の検証、そしてまた教訓を導き出したということはやってこなかった日本であります。
 今回の深刻な事故を受けて、この真相究明の試みは、いわば今後の日本の新しい国の形をつくる、そういう大きな意味があるんじゃないかと思っております。したがって、地震から九カ月たとうとも、政府や民間の事故調査よりもおくれても、重要性はやはり大きいというふうに思っております。
 また、原発の安全神話、コスト安神話は完全に崩れました。ここは聖域なき調査が必要であります。当然、これまでの原子力政策の多くは自由民主党の政権下で導入をされたものでありますから、自民党も責任を負わなければならない。いわばお白州に出るつもりで、我々も調査の対象にならなければならないというふうに覚悟をしているところでございます。
 今回、重要な独立性でありますけれども、この独立性の確保のために、政府の審議会などの場合、関係省庁の官僚やあるいは関係業界のいわゆる御説明というものがよくあるわけでありますが、そういうものとか、あるいは党派的、政治的な圧力というものを排除するために、委員による利害関係者や国会議員との接触はすべて衆参議長に報告をされる、こういう報告用紙もちゃんと御用意をしておりますので、変な人が来たときにはすぐにこれに書いて、議長に届けていただくということになっております。これも全く初めてのことであります。
 また、委員の先生方には、政府の場合のような、いわゆる官僚のシナリオに乗っけられるというようなことはございません。民間人を中心に構成される事務局に置くみずからのスタッフとともに、そしてまた他のスタッフとともに委員会全体の独自の調査を行っていただく、それに基づいて議論を行って、参与なども含めて議論を行い、委員長を中心に独自に調査結果をまとめていただくということだと思います。
 今後、国会が、エネルギー戦略や原子力政策の新しい基本を決め、立法を行い、政府の原子力行政を監視するために資する有益な判断材料をぜひとも提供していただきたいと思います。
 同時に、世界は、今回の事故は日本だから起きたのか、それとも他の国でも起きるのか、原発は人間の手に負えるものなのかどうか、こういったことを、かたずをのんで調査結果を待っていると思います。ぜひ、我々の説明責任は、日本の国民に対してのみならず、世界に対しても負っているということを考えた上で御調査を願いたいと思います。
 本来は、この原因調査をしっかりやった上ですべてのことは考えなければいけなかったはずで、原発の再起動問題あるいは原発の輸出の問題も、本来は調査結果を待ってからの話かなと私は思っております。
 委員会の目的は、やはりまずはファクトファインディング。そのために私どもは、調査権を付与して、そして国政調査権も御用意をさせていただいております。NRCでも、やはり初動における詳細な時系列のデータが欲しい、こんなふうに言っておりました。
 そして、今回の委員会の使命は、特定の個人の根拠なき攻撃とかそういうことではないことはさっきお話があったとおりでありまして、やはりそういうことは排除するわけでありますけれども、一方で、責任ある立場の人がどういう行動をとって判断をしたのかということはやはり徹底的に調べてもらわなければいけないというふうに思っております。
 そして、調査結果に基づいて、教訓を私どもに調査結果として出していただきますが、もう既に国会で我々が決めてしまったこと、あるいは政府で決めてしまったことがあります。こういったことについては遠慮なく、その教訓から見たらおかしいときは、それはおかしいということをその提言の中で言っていただきたいと思います。
 最後になりますが、我々の原子力政策はどちらかというと、産業の保護とか、あるいは施設を守るとかいうのが原子力保安院の基本でありました。しかし、他の外国の規制当局の使命にありますように、それはやはり人間の安全と健康、自然環境を守る、そしてまた国家の安全保障を守る、これでなければいけないというふうに思っているわけで、特に放射能汚染を見てみれば、それが守られてこなかったことは明らかであります。
 したがって、今回の調査も、ぜひ人間を中心とした調査をやっていただいて、そのような教訓を出し、これからの日本の社会を新たにつくり直していきたいと思います。
 よろしくお願いいたします。(拍手)

発言情報

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発言者: 塩崎恭久

speaker_id: 34685

日付: 2011-12-08

院: 両院

会議名: 東京電力福島原子力発電所事故に係る両議院の議院運営委員会の合同協議会