2011-12-08
両院
遠藤乙彦
東京電力福島原子力発電所事故に係る両議院の議院運営委員会の合同協議会
遠藤乙彦の発言 (東京電力福島原子力発電所事故に係る両議院の議院運営委員会の合同協議会)
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○遠藤乙彦君 公明党の遠藤乙彦でございます。
黒川委員長、そして委員の皆様方におかれましては、今回、大変重大かつ困難な任務を快くお引き受けいただきましたことに対し、衷心より感謝を申し上げる次第です。本当にありがとうございました。
また、先ほど先生方のごあいさつ並びに抱負を伺いまして、大変に心強く、強く印象づけられた次第でありまして、私は、本当にドリームチームが誕生したのではないかと思うわけでございます。
冒頭、会長の方から申し合わせ並びに基本的な事項につきまして申し上げましたので、これに尽きているわけでありますが、若干重複するかと思いますけれども、何点か申し上げたいと思います。
特に、福島原発、被災者の方々の思いをぜひ共有していただければと思っております。先ほど蜂須賀委員からもお話がありましたが、先般、私ども、衆議院の議運として福島に現地調査に参りました。特に、浪江町の町長さんのお言葉の中に、今の被災者の人たちの思いは、ふるさとを奪われ、生活の基盤を奪われ、未来を奪われ、まさに不安と絶望のふちに突き落とされたような思いであると、大変痛切な言葉があった次第でありまして、これはお願いでありますが、ぜひとも先生方も、できるだけ早い機会に現地調査並びに被災者の方々と対話をしていただき、その思いを基本にして調査を進めていただければと思う次第でございます。
それから、考え方の冒頭にありました、この委員会は決して脱原発ありき、あるいは原発推進ありきではなくて、あくまでリスクとコストという視点から、科学的、客観的に冷静な検討をお願いしたいということであります。まさにこれは、今後原子力政策のたたき台になるわけでありまして、大変重大なポイントでありまして、ぜひそういった視点での御検討をお願いしたいと思います。
また、地震大国、津波大国と改めて再確認されたわけであります。日本列島が地球物理学上特異点に存在する、これは今後あらゆることを検討する大前提であります。
特に、この原発との関連では、従来、原子力安全委員会が、いわゆる残余のリスクということにつきまして、主流派の見解は、いわゆる想定外の事態については可能性はゼロではないけれども確率は非常に小さいので考慮しなくてよい、こういった想定に立って進めてきたわけで、まさにこの点がつかれたわけでありまして、ぜひとも厳格な吟味、検証をお願いしたいと思う点でございます。
また、原子力安全といいますと、従来は原発の構造上の安全性に重点が置かれておりましたが、それだけではなくて、やはり低線量放射線の健康被害への影響、これがむしろ国民にとって大きな問題であります。また、実際に、学者、研究者などの意見が分かれているのが国民の不安をかき立てているわけでありまして、どうか現実に即した、また最新の知見に沿って、この問題を徹底的に検討し、ガイドラインを示していただければ幸甚に存じます。特に、DNAのレベルあるいは分子生物学的レベル等も含めた最新の知見に立った検討をお願いしたいと思っております。
また、世界的視野ということも申し上げてあります。特に、チェルノブイルあるいはスリーマイル島は、ぜひ教訓を最大限に活用していただければと思っております。
我々、実は衆議院の議運が先般チェルノブイルにも視察をしてまいりましたが、実際、日本で受け取られていることより大きくかけ離れて、大変深刻かつ広範な被害が広がっているという認識を持ちました。また、国際機関の報告とも大きく乖離があるとも思ったわけでありまして、ぜひとも、そういった意味で、チェルノブイルやスリーマイル島の実態に十分即して、参考にしていただければと思っております。
また、これから原子力安全、国際的レジームをどう強化していくか。日本からぜひ発信して、我が国の国際貢献の重要な分野としてもこれを考えていただくよう、ぜひともよろしくお願い申し上げる次第です。
IAEAにも行ってまいりましたが、彼らもこの委員会のことをよく知っておりまして、明年夏ごろ、多分七月か九月ぐらいかと思いますけれども、原子力安全に関する大きな国際会議を開く予定であるそうでございまして、そのときの重要なインプットとして期待をしているという発言もございました。こういったように、非常に世界じゅうが注目をしているわけでありますから、ぜひとも、そういった意味でもよろしくお願いしたいと思います。
最後に、今、日本の学術界、科学技術界はタコつぼ構造と言われておりまして、それぞれの分野が、自分たちのことしか関心を持たない、交流がないということがありまして、これがまさに今回の事故を起こした大きな背景にあるのではないか。決して閉ざされた知性ではなくて、開かれた知性として機能していただいて、ぜひ、この原子力が人類の英知にふさわしいように、そういった形でこれからの検討をお願いしたいと思っております。
以上でございます。(拍手)
〔会長退席、会長代理着席〕