山花郁夫の発言 (憲法審査会)
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○山花委員 民主党・無所属クラブの山花でございます。
きょう傍聴にお越しになっています中山太郎前会長と、ルクセンブルクで国民投票が行われたときに一緒に視察に行ったという経験がありまして、そのときに、例えばカフェとかレストランなどでもその是非についてルクセンブルクの国民の方々が語り合っていたりとか、学生さんが授業が終わった後集まってそれについて語り合っていたりというような状況が起こっておりまして、先ほど柴山委員から、本当に判断能力あるのかみたいな御懸念が示されましたけれども、実際やると、そういったことというのは起こってくるのではないかというふうに思っております。
また、事実上の拘束力ということについては、私、以前、参考人の立場で意見を申し上げたことがありますが、法的な効果がある国民の直接民主制を取り入れた制度というのは三つ、この国民投票と裁判官の国民審査、あと地方自治特別法ということになりますけれども、諮問的なものであればその三つ以外にもできるんだろうというのがもともと当初のプランでありました。
例えば、法的な拘束力を伴うのか事実上のものかというのは、法律論としては極めて大きな違いでありまして、以前参考人として述べさせていただいたのは、例えば、判例の先例拘束性というのがあると言われているけれども、それはあくまでも事実上の拘束力であって法的なものではない。これはかなり大きな違いですし、また、法的効果を伴うという意味で申し上げると、衆議院で内閣の不信任案が議決をされると解散または内閣の総辞職という法的な効果を伴いますが、法的な効果を伴わない問責決議というのが参議院で事実上行われていることからも、法的な拘束力があるものだけ憲法に定められているので、それしかやっちゃいけないということには直ちにはならないでしょうということを申し上げたいと思います。
また、そうはいっても、何でもかんでもやっていいのかというのは、これはまた話が別でありますし、どういったテーマがふさわしいかということについては、よくよく国会の方で判断をしてということだと思います。
先ほど橘部長からもいろいろ御説明いただきましたし、私も以前から主張していたことなのでかぶってしまいますけれども、例えば、以前、小泉内閣のころに、女性の天皇を認めるかどうかのような議論が報道で出たことがございました。皇位継承順位というのは皇室典範という法律でありまして、憲法ではありませんから、国会で議決をしてしまえばそれで決まるということになるんですけれども、日本国民統合の象徴とされている天皇の地位にかかわることについて、本当に国会だけで定めていいんでしょうか。国民が、恐らく確認的なことになるのではないかと推測をいたしますけれども、そういった憲法典ではない事項についても必要ではないかということを従前から提起させていただいております。
また、先ほど生命倫理にかかわることという話が出ました。長きにわたりまして、人の死というのは三徴候、自発的呼吸の停止、心臓の不可逆的停止、瞳孔の拡散というこの三つをもって死とするというのが恐らく国民の多くの方の意識だったのではないかと思いますが、例えば、人の死かどうかということを、脳死ということをもって人の死とするかどうかというのは、これは単純に法律だけで決めて本当にいいんでしょうか。やはり死生観にかかわることでありますし、あえて憲法上のものということでいうと、生命、自由及び幸福の追求の権利というのが憲法上認められておりますので、いわばその権利の享有主体としての終期をいつにするかという話でありますので、こういったことも対象となり得るのではないかというふうに考えているところであります。
でき得れば、どういったテーマがふさわしいのか、法律上の限定をつけるということであれば考慮しましょうということを我が党としてもこれまで言ってまいりましたので、ぜひこの点について議論を深めていただければと思います。
なお、従前も発言をさせていただいたことがありますけれども、国民投票についても、衆参三分の二で、かつ議会の側で発議をするということを想定しておりますので、何か解散に結びつくとか政府の責任になるというようなことは我々としては想定をしていないということを付言させていただきます。