辻惠の発言 (憲法審査会)
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○辻委員 民主党衆議院議員の辻惠でございます。
まず、憲法審査会の役割というのをどう考えるべきかということでありますけれども、憲法改正原案を各党がまちまちにそれぞれ提案して議論をするというのが憲法審査会の役割かといえば、そうではない。今の憲法状況、日本の憲法をめぐる状況がどういう状況にあるのかという問題点を具体的にいろいろ検討する必要はあるということだろうと思います。
前回の国会での議論以降にも、東北の大震災とか、やはり日本の社会のありようにおいて検討しなければならないいろいろな問題が出てきているわけでありますから、まずそういう現状をきちっと知るというところを出発点にすべきだろうというふうに私は思います。
その上で、憲法は国の基本法であります。なぜ、欽定憲法か民定憲法か、明治憲法から日本国憲法に八月革命説というのがとられていて、その形式的な連続性を法的に説明しようという努力が過去になされてきたのかということを考えたときに、やはり国の基本法というところをしっかりともう一回考え直さなければいけないし、とりわけ八月革命説で言われているのは、戦前の国民主権ではない国家体制から国民主権主義の国家体制に変わったというところ、これが今の日本国憲法の出発点であって、だからこそ根本規範というものが憲法改正の限界だということで、これは学説的にも定着している、実務的にもそれには余り異論がないところだろうというふうに思います。この点を踏まえないと、元首論みたいなことを安易に持ち出して国民主権主義を否定するような傾向に話を持っていこうというのは、これは論外であろうと私は思うわけであります。
そもそも、社会において法の役割とは何なのか。法は上部構造でありますから、社会的な実情に応じて、法が社会のルールとしての、規範として役割を果たすべき場合に法の改正とかが問題になるわけであって、したがって立法目的や立法事実ということが厳密に検討されなければいけないわけであります。
憲法の第一章において、立法目的、立法事実で何か今考えなきゃいけない問題はあるかというと、象徴天皇制はそれとして定着しているわけでありますから、何らこれを取り上げて議論する必要性は存在しないというふうに思いますし、憲法状況全体を見回しても、私は、具体的に今憲法改正を前提にして議論しなければいけない問題はないというふうに思っております。
とりあえず、以上です。