前原誠司の発言 (社会保障と税の一体改革に関する特別委員会)
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○前原委員 今の財務大臣の御説明に、また政府・与党一体ということで補足をさせていただきたいというふうに思います。
稲富さん、ちょっと二枚目のフリップをお願いします。
今、安住財務大臣が金利が上がるということをおっしゃいました。そして、その金利が上がることによって、財政面におけるさらなる利払い費が膨らんでいくんだということをおっしゃいました。
ちなみに、私からお話をいたしますと、先ほど二十二兆円の借金を返すということを申し上げましたけれども、元本の返済は十二兆円ですね。つまり、差し引き十兆円というのは利払いだけで消えている。日本の平成二十四年度の予算九十兆のうち、一〇%は利払いだけで消えている。しかも、この低金利でこれで済んでいるという状況だと私は思っております。
ギリシャの事例というのはどういう形で起きたのかというと、皆さん御承知のとおりだと思いますけれども、EUに入るために粉飾決算をしていたわけですね。自国の財政状況を偽ってEUに入った。そして、政権交代が起きて、その偽っていたことがばれて、そうすると、当然ながら、想定していたよりも莫大な借金を抱えているということが明らかになったわけです。
ということは、今までギリシャが発行していた国債の価値が下がりますよね。つまりは、さらに大きな借金を持っていたということになれば、価値が下がるということになります。価値が下がるということになれば、金融機関がそのギリシャの国債を持っていたものの、これも価値が下がるということになる。つまり、含み損を抱えるということになるわけですね。
先ほど安住大臣は、国の金利が上がれば、つまりは、国債の格付が下がり、そして国債の価格が下がるということは金利が上がるということにもなるわけでありまして、国の予算、財政の観点からおっしゃったわけでありますけれども、では、その国債は誰が引き受けているのかといえば、金融機関に多く引き受けてもらっているということですね。金融機関が引き受けているその国債の格付が下がると、金融機関の資産に含み損が生ずる、こういうことになるわけです。
今お示しをしておりますこのパネルは、これの前提は、一年間通して金利が一%上がったということ、つまりは、国債の価格が下がった、それによって、一年間を通じて一%金利が上がったという前提で、これは日銀が試算をされたものでございますけれども、大手行でいうと、一%金利が下がれば、日本の国債の、保有している債権評価損が三・五兆円生まれる。二%だと、この倍になる。(発言する者あり)失礼、済みません、金利が上がれば。一%金利が上がれば、つまり国債の価格が下がれば評価損が生まれるということで、三・五兆円のいわゆる評価損が生まれる、そして地域銀行、これは地銀、第二地銀等を合わせてでありますけれども、二・八兆円の評価損が生まれる、こういうことになります。
そうすると、自己資本比率の観点、この右側のティア1というのは中核的自己資本比率と言われるものでありますけれども、国際取引をやろうと思えば自己資本比率が八%を超えなければいけない、国内だと四%だというこの自己資本比率に照らし合わせて考えれば、大手銀行は、一%金利が上がれば自己資本比率が一・六下がる、地域銀行は一・九下がるということになれば、それだけ自己資本比率が下がるということですから、資本注入をしない限りは、貸し出しをそれだけ抑制しなければいけないということになるわけですね。貸し出しを抑制しなきゃいけないということになると、よく言われた貸し渋り、貸し剥がしというものにつながって、結果的には、経済の潤滑油であるお金が市場に流れなくなる。そして、経済活動が萎縮をしてしまって、景気に悪影響を及ぼしてしまうということになるわけですね。
だからこそ、言ってみれば、この財政再建というものの意思をしっかりと示し続けることが大事で、その意思だけではなくて実効性が必要で、だからこそ消費税の増税というものを国民の皆さん方にお願いをする。つまりは、消費税増税というのは、財政の健全化、あるいは、先ほど野田総理がおっしゃった社会保障の安定強化のみならず、経済活動にまで大きな影響が及ぶということが言えるということではないかと思うわけであります。
その中で、新たに、総理もしくは財務大臣、どちらでも結構でありますが、お答えをいただきたいんです。
国民の皆さん方からのいろいろな質問に答える形で、私はきょうは質問していきたいと思います。国民の皆さん方の代弁者として質問したいと思うわけであります。
これだけ莫大な財政赤字がある、借金がある。そして、これを何とかしなきゃいけないのはわかるけれども、やはり幾つかの疑問がある。これが国民の皆さん方の視点ではないかと思います。
まず一番目は、なぜ消費税なのか。消費税を上げる。なぜ法人税ではないのか、なぜ所得税、所得税は五千万以上の方は若干上がりますけれども、なぜ法人税や所得税じゃなくて消費税なのかということについて、私はやはり明確に説明をしていただきたいと思います。