社会保障と税の一体改革に関する特別委員会

2012-05-17 衆議院 全87発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成二十四年五月十七日(木曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 中野 寛成君
   理事 武正 公一君 理事 鉢呂 吉雄君
   理事 古本伸一郎君 理事 松本 大輔君
   理事 和田 隆志君 理事 逢沢 一郎君
   理事 伊吹 文明君 理事 西  博義君
      石井登志郎君    磯谷香代子君
      稲富 修二君    江端 貴子君
      小川 淳也君    岡田 康裕君
      岸本 周平君    篠原  孝君
      白石 洋一君    田嶋  要君
      田中美絵子君    田村 謙治君
      樽床 伸二君    永江 孝子君
      長尾  敬君    早川久美子君
      藤田 憲彦君    細川 律夫君
      前原 誠司君    三村 和也君
      宮島 大典君    室井 秀子君
      湯原 俊二君    柚木 道義君
      渡部 恒三君    石田 真敏君
      加藤 勝信君    金子 一義君
      鴨下 一郎君    田村 憲久君
      竹下  亘君    野田  毅君
      馳   浩君    町村 信孝君
      竹内  譲君    宮本 岳志君
      豊田潤多郎君    中島 隆利君
      山内 康一君    下地 幹郎君
      中島 正純君
    …………………………………
   内閣総理大臣       野田 佳彦君
   国務大臣
   (行政改革担当)
   (社会保障・税一体改革担当)           岡田 克也君
   総務大臣         川端 達夫君
   財務大臣         安住  淳君
   文部科学大臣       平野 博文君
   厚生労働大臣
   国務大臣
   (少子化対策担当)    小宮山洋子君
   財務副大臣        五十嵐文彦君
   内閣府大臣政務官     大串 博志君
   財務大臣政務官      三谷 光男君
   参考人
   (日本銀行総裁)     白川 方明君
   衆議院調査局社会保障と税の一体改革に関する特別調査室長          佐藤  治君
    —————————————
委員の異動
五月十七日
 辞任         補欠選任
  江端 貴子君     前原 誠司君
  田村 謙治君     磯谷香代子君
  永江 孝子君     樽床 伸二君
  室井 秀子君     細川 律夫君
  中島 正純君     下地 幹郎君
同日
 辞任         補欠選任
  磯谷香代子君     田村 謙治君
  樽床 伸二君     永江 孝子君
  細川 律夫君     室井 秀子君
  前原 誠司君     江端 貴子君
  下地 幹郎君     中島 正純君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案(内閣提出第七四号)
 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第七八号)
 子ども・子育て支援法案(内閣提出第七五号)
 総合こども園法案(内閣提出第七六号)
 子ども・子育て支援法及び総合こども園法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出第七七号)
 社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案(内閣提出第七二号)
 社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律案(内閣提出第七三号)
     ————◇—————
この発言だけを見る →
中野寛成#1
○中野委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案、被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、子ども・子育て支援法案、総合こども園法案、子ども・子育て支援法及び総合こども園法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案及び社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 各案審査のため、本日、参考人として日本銀行総裁白川方明君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
中野寛成#2
○中野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
この発言だけを見る →
中野寛成#3
○中野委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。前原誠司君。
この発言だけを見る →
前原誠司#4
○前原委員 おはようございます。民主党の前原でございます。
 まず、この社会保障・税の一体改革の特別委員会の開始に当たりまして、御協力また御尽力をいただきました与野党の理事の皆さん、委員の皆さん、また関係者の皆さんに心から感謝を申し上げたいというふうに思います。
 さて、まず、総理、この社会保障・税の一体改革について、総理は政治生命をかけるということをおっしゃっております。政治生命をかけるという言葉は極めて重い言葉でございます。逆に言えば、それだけ大変重要な日本にとってのテーマなんだということの裏返しだというふうに思います。
 総理は、この問題を代表選挙でも唯一強くおっしゃっておりました。なぜこれが政治生命をかけるというテーマなのか、そしてまた、消費税を上げなければいけない今の日本の置かれている状況についての総理の御認識はいかがなのか、まずその点について国民にわかりやすく御説明をいただけないでしょうか。
この発言だけを見る →
野田佳彦#5
○野田内閣総理大臣 おはようございます。
 前原政調会長からは、なぜこの一体改革をやらなければいけないのかという本質的な御質問だというふうに思います。
 私どもの内閣の最優先の課題は、これは従来から申し上げているとおり、大震災からの復興と原発事故との戦いと日本経済の再生、この三本柱は基本です。
 その一方で、大震災が始まる前からずっと続いてきた課題がございました。それが今これから御議論をいただく社会保障と税の一体改革であって、もはや先送りできない、待ったなしの状況であるというのが私の危機感でございます。そのことを昨年の、九月の、代表選挙でも特に強く強調させていただきました。
 待ったなしというのは、幾つか理由があります。
 何よりも最大の課題というのは、やはり社会保障が待ったなしになってきているということです。国民皆年金、国民皆保険という世界に冠たる制度は半世紀前にできましたけれども、人口構成が大きく変わってきている中で、果たしてこのまま維持することが可能なのかどうか、多くの皆さんが不安に思っています。それを、充実させるものは充実させる、安定化させるものは安定化させるということを早くやっていかなければいけない。早くやっていかなければいけないというのは、もう二〇一四年には団塊の世代の皆さんが全て年金受給の段階に入るということも念頭に置きながら対応しなければいけないという意味もあってでございます。
 そして、何よりも、持続可能なものにするためには、従来の高齢者三経費だけではなくて、現役世代についてもその恩恵がきちっと感じられる社会保障にするということも必要だということ。これは、今いわゆる給付の面で申し上げましたが、負担の面では、これまでは、所得税とか保険料中心の、現役世代が負担をしてまいりました。そうではなくて、やはり全ての世代が支え合うような形にしないと持続可能にならない、負担面においても。その意味で、安定財源として消費税の引き上げをお願いするということでございます。
 これは社会保障なんですが、この一体改革は、社会保障のための安定財源を確保するとともに、財政健全化もあわせて実現をすることになっています。これは、もう言うまでもなく、欧州の債務危機は対岸の火事ではないというふうに思います。日本の財政にスポットライトが当たるようなことがあった場合には、私はやはり市場に対する警戒感も相当高まってきていると思いますので、これも気をつけなければいけない。
 こういう意味で、いろいろな意味の待ったなしがありますので、これは、国益を考えて、与野党が胸襟を開いて成案を得るということが極めて大事だと理解をしています。
この発言だけを見る →
前原誠司#6
○前原委員 政府と与党は一体でございます。今総理がおっしゃったことを、政調会長として少し補足を僣越ながらさせていただきたいと思います。
 ちょっと一枚目のパネルを使わせていただきたいというふうに思っておりますが、これは、先般成立をいたしました平成二十四年度の予算でございます。今年度の予算でございます。
 復興にかかわるものを除きますと、四捨五入をいたしますと、大体九十兆円でございます。九十兆円の予算のうち、真水で政策経費に使えるのは大体六十八兆円でございます。では、九十兆から六十八兆を引いた二十二兆円というのは一体何に使われているのかといえば、これは借金の返済に使われているわけですね。九十兆の予算のうち二十二兆円は実は借金の返済に使われていて、真水に使えるお金は六十八兆円であるということです。
 その背景には、今、ギリシャの危機、先ほど対岸の火事ではないということを総理おっしゃいましたけれども、ギリシャの対GDP比の長期債務、赤字というのは大体一六五%でございますけれども、日本は、それをはるかに上回る二一二%と言われています。極めて大きな、つまりGDPの倍以上の借金を抱えている。しかも、人口が減り、働く人が減る、少子化が進み、そして医療、年金、介護にお金のかかる方々の比率がどんどんどんどんふえていく。そういう状況だからこそ、多くの国民が今の社会に対する閉塞感を持っているんだろうというふうに私は思います。その莫大な借金の返済に二十二兆円充てられている、こういうことでございます。
 では、その二十二兆円の借金を返すのに、今度は歳入を見た場合、右側でございますけれども、どれだけの国債を発行してさらに借金をしているのかというと、これも四捨五入で申し上げると四十四兆円です。二十二兆の借金を返すのに四十四兆円の借金をさらにしている。言ってみれば、雪だるま式に借金がふえている。自転車操業と言ってもいいのかもしれません。こういう厳しい状況というものが国の財政の中にある。
 九十兆円の歳入のうち約四十四兆円が国債の発行、さらに二十二兆円の借金を賄うために四十四兆の借金をしている。しかも、税収見込みというのは四十二兆円ですよね。税収見込みよりも国債発行費の方が高い。これは異常としか言いようのない状況であります。
 後でお話をいたしますように、これは、岡田副総理が今一生懸命取り組んでおられる、身を削る努力というものも当然やっていかなくてはいけませんけれども、この平成二十四年度の単年度の予算を見ていただければ、GDPの二一二%の借金を返すために、九十兆の予算で二十二兆円の借金を返す。そして、その借金を返すために倍の四十四兆円の借金をして、そして税収見込みはその借金よりも低い。これはもう危機的な状況であるということの中で財政再建が求められているということが一つの大きなポイントだろうというふうに思います。
 では、財務大臣、今財政の面からお話を、総理にもいただきましたし、私からも補足して説明をさせていただきましたが、これを国債マーケット、つまりは、今まで借金をしているわけですね、この借金をしている国債マーケットの観点から見て、今この消費税増税というものをやらなければ、財政再建というものに取りかからなければ、どういう事態が国民生活に及ぶのかということを、これまたわかりやすく説明をしていただきたいと思います。
この発言だけを見る →
安住淳#7
○安住国務大臣 今、政調会長からそのボードで示していただきましたけれども、もう少し私の方から申し上げますと、歳出の面における社会保障費は毎年伸びております。この二十年間で、十一兆だったものが二十六兆に、その最新の資料の下の方ではなっていますね。つまり、この二十年間、前原政調会長も国交大臣等おやりになりましたけれども、社会保障以外のいわば投資の部分でいうと、これはずっと抑えられてきた。つまり、財政的にそういうものに効果的にお金を使うだけの余力がやはり今非常にない状況だということが一つ言えると思います。
 そして、この重なってきた借金の中で一番私が注意をしているのは、財政の持続性、これがやはり、国債の問題等、大きな意味で影響があるということだと思います。いわば、日本国債の信認の維持。
 毎年、それだけの国債も発行します。実は、借換債を含めれば百七十五兆近いものをマーケットで毎年実は消化させていただいている。ですから、一旦信用がなくなれば、当然、国債の値段がもし下がるとすれば、あわせて金利も上がってくるということになります。
 先ほど利払い費のところを御指摘いただきましたけれども、金利が上がれば当然その分支払いの額もまたふえていくという状況を何とか防がなければならない。防ぐためには、やはり国債の発行額をできるだけ抑えながら財政の再建を進めなければならないという状況だと思います。
この発言だけを見る →
前原誠司#8
○前原委員 今の財務大臣の御説明に、また政府・与党一体ということで補足をさせていただきたいというふうに思います。
 稲富さん、ちょっと二枚目のフリップをお願いします。
 今、安住財務大臣が金利が上がるということをおっしゃいました。そして、その金利が上がることによって、財政面におけるさらなる利払い費が膨らんでいくんだということをおっしゃいました。
 ちなみに、私からお話をいたしますと、先ほど二十二兆円の借金を返すということを申し上げましたけれども、元本の返済は十二兆円ですね。つまり、差し引き十兆円というのは利払いだけで消えている。日本の平成二十四年度の予算九十兆のうち、一〇%は利払いだけで消えている。しかも、この低金利でこれで済んでいるという状況だと私は思っております。
 ギリシャの事例というのはどういう形で起きたのかというと、皆さん御承知のとおりだと思いますけれども、EUに入るために粉飾決算をしていたわけですね。自国の財政状況を偽ってEUに入った。そして、政権交代が起きて、その偽っていたことがばれて、そうすると、当然ながら、想定していたよりも莫大な借金を抱えているということが明らかになったわけです。
 ということは、今までギリシャが発行していた国債の価値が下がりますよね。つまりは、さらに大きな借金を持っていたということになれば、価値が下がるということになります。価値が下がるということになれば、金融機関がそのギリシャの国債を持っていたものの、これも価値が下がるということになる。つまり、含み損を抱えるということになるわけですね。
 先ほど安住大臣は、国の金利が上がれば、つまりは、国債の格付が下がり、そして国債の価格が下がるということは金利が上がるということにもなるわけでありまして、国の予算、財政の観点からおっしゃったわけでありますけれども、では、その国債は誰が引き受けているのかといえば、金融機関に多く引き受けてもらっているということですね。金融機関が引き受けているその国債の格付が下がると、金融機関の資産に含み損が生ずる、こういうことになるわけです。
 今お示しをしておりますこのパネルは、これの前提は、一年間通して金利が一%上がったということ、つまりは、国債の価格が下がった、それによって、一年間を通じて一%金利が上がったという前提で、これは日銀が試算をされたものでございますけれども、大手行でいうと、一%金利が下がれば、日本の国債の、保有している債権評価損が三・五兆円生まれる。二%だと、この倍になる。ヤジ失礼、済みません、金利が上がれば。一%金利が上がれば、つまり国債の価格が下がれば評価損が生まれるということで、三・五兆円のいわゆる評価損が生まれる、そして地域銀行、これは地銀、第二地銀等を合わせてでありますけれども、二・八兆円の評価損が生まれる、こういうことになります。
 そうすると、自己資本比率の観点、この右側のティア1というのは中核的自己資本比率と言われるものでありますけれども、国際取引をやろうと思えば自己資本比率が八%を超えなければいけない、国内だと四%だというこの自己資本比率に照らし合わせて考えれば、大手銀行は、一%金利が上がれば自己資本比率が一・六下がる、地域銀行は一・九下がるということになれば、それだけ自己資本比率が下がるということですから、資本注入をしない限りは、貸し出しをそれだけ抑制しなければいけないということになるわけですね。貸し出しを抑制しなきゃいけないということになると、よく言われた貸し渋り、貸し剥がしというものにつながって、結果的には、経済の潤滑油であるお金が市場に流れなくなる。そして、経済活動が萎縮をしてしまって、景気に悪影響を及ぼしてしまうということになるわけですね。
 だからこそ、言ってみれば、この財政再建というものの意思をしっかりと示し続けることが大事で、その意思だけではなくて実効性が必要で、だからこそ消費税の増税というものを国民の皆さん方にお願いをする。つまりは、消費税増税というのは、財政の健全化、あるいは、先ほど野田総理がおっしゃった社会保障の安定強化のみならず、経済活動にまで大きな影響が及ぶということが言えるということではないかと思うわけであります。
 その中で、新たに、総理もしくは財務大臣、どちらでも結構でありますが、お答えをいただきたいんです。
 国民の皆さん方からのいろいろな質問に答える形で、私はきょうは質問していきたいと思います。国民の皆さん方の代弁者として質問したいと思うわけであります。
 これだけ莫大な財政赤字がある、借金がある。そして、これを何とかしなきゃいけないのはわかるけれども、やはり幾つかの疑問がある。これが国民の皆さん方の視点ではないかと思います。
 まず一番目は、なぜ消費税なのか。消費税を上げる。なぜ法人税ではないのか、なぜ所得税、所得税は五千万以上の方は若干上がりますけれども、なぜ法人税や所得税じゃなくて消費税なのかということについて、私はやはり明確に説明をしていただきたいと思います。
この発言だけを見る →
安住淳#9
○安住国務大臣 直間比率の問題を少しお話ししたいと思いますが、やはり国民の皆さんに私の方から御説明させていただきたいのは、日本は戦後、所得税そして法人税、法人税ももともとは所得税から派生をしておりますけれども、シャウプ勧告以来、いわば戦後復興の中で、月給取りの人がどんどんふえてくれば、それだけ所得から課税をさせていただいて、直接税金を納めてもらうということをいわば基幹税としてやってきたわけですね。
 しかし、今後のことを展望すれば、働く人がどうしても少なくなり、現役を引退して年金で生活する方がふえてまいります。統計で見ても、五十年前は九人の若い人たち、働いている人たちでお年寄り一人を支えていた。今は三人で一人ですから、騎馬戦型でお一人を支える。それが、二〇五〇年には一人で一人を支える社会になったときに、今の税率の構造では、若い人に全てのしわ寄せが行きかねないわけであります。
 そういう意味では、垂直的に税制を考えるのと同時に、国民に広く、全世代型に、水平的に税負担をお願いするということで、そのバランスのよさで社会保障というものをやはり維持していかなければならない、私はそういうことだと思います。
 ですから、大変国民の皆さんに私が申し上げたいのは、これは自民党政権下の平成十一年に、実は予算総則にこの三経費に充てるということを規定しました。今回は、それをより社会目的税として明確にするわけですが、これは、当時でいえば大蔵省、今でいう財務省が、お金を私どもが何か、お預かりしたものを自由に使うのではないんです。これは、お預かりしたものをそのまま年金、医療、介護、今回は少子化対策ということになりますけれども、お預かりしたそのお金はそのまま、そういうことで国民の皆さんに還元してやらせていただく仕組みをつくった上で、その財源には、やはり高齢者の皆様にも御負担をある程度いただいて、そして維持していくというのが消費税である必要性であると私は思っております。
この発言だけを見る →
前原誠司#10
○前原委員 もう一度一枚目の図を出させていただきますが、右側の歳入というところを見ていただきますと、国の基幹三税、消費税、法人税、所得税でありますけれども、今財務大臣が御説明をされたように、まず、法人税については、これは国際競争力という観点から考えると、やはり下げていくということが今後必要になってくると私は考えますし、政府・与党ともそういう考え方で一致していると思います。
 例えば、韓国との例で申し上げますと、なぜ韓国が輸出競争力が生まれてきていて、そして日本は足りないのかということで、よく三つのことが言われます。
 一つは、円高・ウォン安ですね。そして二つ目は、いわゆるFTA、EPAのカバー率というものが、韓国は貿易量全体の約三六%、日本は一六・五%ということで、要は、輸出のメリットが生かされている。三つ目のポイントは、今財務大臣がお答えになった法人税については、韓国は国、地方を合わせて大体二四%ちょっとですね。日本は現段階では四〇%ぐらいということでございまして、国際競争力をつけようと思うと、法人税は下げざるを得ない。
 所得税について言えば、今、これはまさに財務大臣がおっしゃったように、働く人たちが減ってくる中で所得税を上げていくということになれば、より働く方々の負担が大きくなる。しかも、今まではいわゆる三角形の人口ピラミッドの中で、働いている方々に対して高齢者の方々は少なかったわけであります。
 しかし、今度は逆三角形のような形に人口動態がなっていくということになれば、いわゆる所得移転というものを、特に賦課方式というものをとっている中で、結果的に、言ってみれば働く世代の方々の努力で逆三角形になって高齢者を支えていくということになれば、所得税を上げたらより世代間格差というものは広がってくるということの中で、言ってみれば活力が失われてくるということで、年金をもらわれる方も含めて、広く薄く御負担をいただける消費税の中で財政を安定化させるということが大事だということで、消費税増税をお願いするということだと思います。
 さて、二番目の前提として、これからはよく、皆さん方が地元に帰れば聞かれることだと思いますけれども、やはり円高、デフレ対策、これをしっかりやってもらわないと、消費税を上げたら景気はもっと悪くなるんじゃないか。つまりは、消費税増税で十二・五兆円、五%、これが想定をされているわけでありますけれども、法人税や所得税が結果的に下がって、トータルでは、景気が悪い中で増税しても税収はふえないんじゃないか、こういう話がございます。
 ということは、やはり景気をしっかりとよくしていくということ、それと、上げるとき、今二段階を想定しているわけでありますが、それに対する対応策というものを万全にやらなくてはいけないということが大きなポイントになってくると思っております。
 まず、総理にお答えをいただきたいと思いますが、今回、民主党の要望を聞いていただいて、法案の中に、名目成長率三%、実質成長率二%という、政府が閣議決定をされました新成長戦略のいわゆる十年間の平均の目標、こういったものを入れていただきました。これを入れたということについての意味と、そして、いかにこれを達成するのかということの決意といいますか、あるいは現在の取り組み状況について御説明をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
野田佳彦#11
○野田内閣総理大臣 これは前原政調会長御指摘のとおり、今回の法案の中に、向こう十年間、いわゆる平均して名目成長率三%程度、実質成長率二%程度を実現すると。これは、一昨年の六月に閣議決定をした新成長戦略で打ち出した政策目標でございます。それをそのまま今回の法文の中に入れさせていただきました。
 財政のことも考えなければなりません。一方で、やはり経済の成長もしっかりと実現をしていかなければなりません。両立をしなければいけないと思うんですが、両立をする際に、特にしっかりと三%、二%という具体的な数字を新成長戦略で入れておりますので、この政策目標を政府としては全力で取り組んでいくんだ、そういう意味からも、今回の法案に入れさせていただいた意義があるというふうに思います。
 なお、この一昨年六月にまとめた新成長戦略、大震災の後にいろいろちょっと変わっている状況もあります、観光の問題などを含めまして。それを今、政府の中でも、また党の中でも検証していただきました。この検証結果をこの間出していただきましたけれども、普通は、政府が取り組んでいることは甘い評価になりがちでございますが、あえて厳しい評価をさせていただいて、実効性あるものにするために、成果を出すために、それを踏まえて、ことしの年央、日本再生戦略をまとめますが、そちらに生かしていきたいと思います。
 ライフイノベーション、グリーンイノベーション等々の柱自体は変わりませんが、その具体化を、これまでやってきたことの取り組みを厳しく精査しながら、しっかりと三%、二%につながっていくような、そういうものにしていきたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →
前原誠司#12
○前原委員 経済というのは、結果が出てまいります。さまざまな、大震災あるいはヨーロッパの金融危機を含めて、外的な要因も多いわけでございますけれども、ただやはり、二〇一四年の四月、そして二〇一五年の十月ということで、二段階に消費税を上げるということになれば、それまでにやはりしっかりと景気対策をし、巡航速度をもってテークオフをするということが、私は極めて大事なポイントではないかと思っております。
 そういう意味で、今総理がお答えになられました新成長戦略のフォローアップを党もともにさせていただく中で、言いっ放しではなくて、どれだけやれているのかということを常にチェックし、またそのチェックも厳しくやらせていただくということが大事なポイントではないかと思っております。七つの戦略分野、二十一の国家プロジェクト、これをどう、全てチェックをする中で、しっかりとそれをつなげていくかということも大事でございます。
 ただ、他方でこういう議論もあります。これは財務大臣でも結構であります。あるいはどなたでも結構です。総理でもどなたでも結構でありますが、こういう議論がございますね。デフレ脱却というのはなかなか難しいのではないかと。
 つまりは、二〇〇四年をピークに人口減少社会に入っている。これをこのまま放置しておけば、二〇五〇年には、今の出生率を前提にすれば、九千七百万人ぐらいまで減る。つまりは、三千百万人ぐらいの人口が減るわけですね、このまま放置しておけばという前提でございますけれども。だんだんだんだん人口が減っていく。
 だからこそ、外にマーケットを見出すということでさまざまな成長戦略が打ち出されている、あるいは外から日本にも来てもらう、投資もしてもらうということで成長戦略の柱は立てているわけでありますが、ただ、国内で御商売をされるという方々からすると、人口が減るということはマーケットが縮むということですよね。「デフレの正体」というものを書いた藻谷さんという方が、つまりは人口減少がいわゆるデフレの原因、主原因なんだということをおっしゃっています。
 確かに、マーケットは小さくなる、そして供給側が同じであれば、安売り競争をせざるを得ない。文科大臣をやられた川端大臣がおられますけれども、大学でも、いわゆる募集しても試験ができない、つまりは定員が集まらない、定数が集まらないような状況の大学も出始めている。牛丼チェーンでは安売りの競争をしている。
 あるいは、この間あるところで伺いましたけれども、こんな予備校まで出てきている。つまりは、大学受験に失敗したら、その次の年はただで見てあげますよというような予備校まで出てきている。これは私はどうかと思います。モラルハザードではないかと思いますが、ただ、こういうサービス合戦、安売り合戦というものに、人口減少だから仕方なくなってしまうのではないかという面がありますけれども、しかし、それを克服していかないと、我々の成長というのは担保されない。
 では、それを前提として、先ほど総理が答弁されたような、人口減少社会の中にあって本当にデフレ脱却というのはできるのか、これについて政府と日銀の見解を私は聞いてみたいと思います。
この発言だけを見る →
安住淳#13
○安住国務大臣 日本の国内の人口減少は深刻でございます。
 例えば、大学の入学生、適齢期というのは十八歳前後だと思いますが、そこを見ても、二十年前、たしか二百万人と聞いておりましたが、現在百六十万、これが二、三十年すると六十万にもなっていくと。急激に下がっていく可能性があるので、大学の数を見ましても、今七百八十校近くあるといいますが、今政調会長御指摘のように、全入どころか、幾ら大学がそれだけ多くても、入る人がいなくなるような時代である。
 しかし、これは翻って、産業構造全体にも実は言えることでございまして、そこに需給のギャップが生まれているので、デフレーターがやはりどうしたってつじつまが合わない状況がある。ですから、構造改革をやはりやっていかなきゃいけないということも一つあると思います。
 一方で、日本のそうした縮まり出したパイの中で、経済成長を維持していくということだけでやってはなかなか難しいので、やはりアジア等に目を向けて、もう一回原点に返って、そうしたアジアでふえ続ける人口、そして購買意欲が、最近アジアに行って非常に感じますけれども、前以上に強い国民の方々がふえていらっしゃったと思うんですね。フィリピンにしてもベトナムにしても、三十代以下の人口が全人口の半分近くいるような国々に対して私たちの品物をどうやって売っていくのか。
 そういうことで、やはり交易の拡大というものの中で私たちは成長を図っていかなければならない。そのための国内での産業のいわば強化、それから、私どもでいえば、やはり為替等の交易条件をよくしていく、こうした取り組みというものをぜひ積極的にやっていって成長を確保したいと思っております。
この発言だけを見る →
白川方明#14
○白川参考人 お答えいたします。
 人口の減少、なかんずく労働人口の減少ということは経済に対して大変厳しい影響をもたらすという点は、これは議員御指摘のとおりであります。
 しかし、確かに、国内のマーケットは縮小いたしますけれども、それは、若い人が消費する財・サービスについては需要が減ってくる傾向は一般論としてはございますけれども、同時に、高齢者がふえていくということは当面続くわけでございます。こうした高齢者が需要するサービス、医療にしても介護にしても、あるいはさまざまなサービス、この需要はふえてくるわけでございますから、そうした潜在的な需要の増加をどうやって実現するかということがまず大事だと思います。
 それからもう一つ、先ほど安住大臣も御指摘のとおり、増大する海外の需要、これをどう取り込むかということが大事でございます。そうした努力を、とりあえず私、よく成長力の強化という言葉で呼んでおりますけれども、そうした成長力の強化に日本は全力を挙げて取り組む必要があると思っております。
 これも議員御指摘のとおり、私どもは宿命論、運命論に立つわけではなくて、あくまでもそうした変化、人口の減少自体は、これは確かに経済に対して下押し要因になる面はありますけれども、しかし、その変化への対応力、これが最終的な日本経済の姿を規定すると思います。
 そういう意味では、我々としては、全力を挙げてそうした動きに取り組んでいくということが大事だと思いまして、日本銀行としては、成長力の強化と、それから金融面からの下支え、この両方が大事だというふうに思っております。
この発言だけを見る →
前原誠司#15
○前原委員 今回の社会保障・税の一体改革の中で、子ども・子育てという分野がございます。私は、これは極めて本質的な問題だというふうに思っております。
 というのも、人口減少社会、少子化というもの、もちろん、私はこれを二つ考えた場合、労働力の減少と生産年齢人口の減少ということを考えた場合、やはり、女性が結婚をされても、子供を産まれても働き続けられる社会というものを全体でつくっていくということが大事なことで、結果としてそれが今後の日本の人口動態にマッチをしているという意味で、この子ども・子育てというものに消費税のアップ分、僕は七千億というのは若干少ないのではないかと思うぐらいでありますけれども、それを使うということは大変重要なことだということだけは、私は指摘をさせていただきたいというふうに思います。
 その上で、もう一度、円高対策という観点に絞って少し議論をさせていただきたいと思います。
 二月の十四日に日銀が政策決定会合で、基金の拡大、そして中長期においては物価上昇率を一%目途にということで、目標というか目途にという方針を発表されました。意外感もあったし、また、ヨーロッパ、ギリシャの状況が一服感もあった、また、アメリカの経済の数値も想定したよりはそれほど悪いものではなかったということもありまして、あの二月十四日の政策決定会合の後、株価も一万円を超えましたし、円も対ドルでいいますと八十三円ぐらいまで一時は下がるということになりました。
 ただ、今はどうかといえば、株価については、きょうはちょっと私、フォローアップできておりませんけれども、九千円を割り込んでいるという状況でありますし、また、為替にしても、対ドルで八十円前後をうろうろし始めているという状況でございます。
 そういう意味で、やはり輸出競争力というものがこれによって大きくそがれている。結果として、今までは最終工程のみが海外に出ていたのが、今は素材の面からもごっそり出始めている。これは大変深刻なことだというふうに私は思います。クラウンジュエルと言われるようなものまで、例えば炭素素材と言われるようなものまでが海外で生産をされることになるということは、我々はこれは極めて大きな危機感を持たなければいけない。
 結局、地域の雇用がなくなるし、結果的に地域の経済が疲弊をするということになるわけでありまして、景気をよくして消費税を上げる環境を整えるための円高対策というものは本当に大事なことだ、こう私は思っております。
 今までも努力をされている面がございますけれども、財務大臣、私、予算委員会で伺いました。去年の末に政府が出された緊急円高対策というものの中に、いわゆる外為特会を使ったJBICの融資枠の積み増し、あるいは産業革新機構の融資枠の拡大、こういったものがございまして、これがまだまだ余り使われていないという状況でありました。
 これについてはしっかりと使われるようにしなきゃいけないねということをおっしゃっておりましたけれども、私が質問させていただいたのが二月の初めでございましたけれども、その後、どのぐらいの改善があったのか、約三カ月たったわけでありますけれども、もし数字等があればお示しをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
安住淳#16
○安住国務大臣 政調会長から御質問をいただいたのは、ことしの二月の九日でございました。その時点で、円高の、JBICを使ったファシリティーはどれぐらいだったかというと、契約件数三件で、六百八十億程度であるということでございました。もっとやらなきゃだめではないかという御指摘をいただいたのは事実でございます。
 その後、現時点では、順調に推移していまして、十二件。それで、JBICの融資額は五十一億ドルですから、四千七十億までふえてまいりました。これに民間の資金、これは円からドルにかえて、七千億近いものと合わせると、一兆一千億円程度のお金が既に活用されておりまして、今後、非常に今引き合いが出てきておりますので、ようやく有効に機能し始めたのではないかというふうに思っております。
この発言だけを見る →
前原誠司#17
○前原委員 外為特会ですので、為替、逆に円高は余りきいてこない、ニュートラルでありますので。
 ただ、やはり十兆円という枠をつくったわけですので、十兆円という枠で、まあ、前回よりは、三カ月でかなりふえているなという御努力については敬意を表したいと思いますが、さらにこういったものが使われて、今だからこそいい資産を買うということですね。いい資産を買うというその行為をしっかりやはりやっていただくということが大事なことではないかと思います。
 それと同時に、総理に、私、二月九日に質問したことで、もう一度その点をお尋ねしたいというふうに思うわけでありますが、年金の基金、いわゆるGPIFと言われるもの、これについてのポートフォリオを見直して、そして国債比率を下げる、そして市場にそれを出す。しかし、GPIFのポートフォリオを下げて市場に出したら国債の価格が暴落をするという危険性があるので、日銀が国債の引き受けというものの枠を設けていますから、市場でそれを即座に引き受けるということの中で、円高をむしろ逆手に利用して、お金を生み出して、GPIFのお金で海外の優良資産で運用するということをすれば、円を海外の資産にかえるということは外貨にかえるということなので、ある意味で、円売りそして外貨買いという形で、いわゆる為替介入と同じような効果が生まれてくるんじゃないかということを申し上げました。
 ただ、そのときには、年金の運用についてはやはり安全性が必要だということは、これは厚労大臣がおっしゃったわけであります。これは当然のことであります。当然のことでありますが、今でもポートフォリオの中には、外国の株を買ったり資産を買ったりしているんですね。それをしっかりやるという意味で、さまざまな、やはり縦割りではない形で、今の円高というものを国家の意思として是正をするんだ、これは行き過ぎた円高なんだということで是正をするために、やはり政府そして日銀一体となった取り組みが必要だと私は思います。
 その上で、政府がやられる取り組みとして、例えばこういうGPIFのポートフォリオを見直すということも含めて、やはりしっかりと意思を示す、そして実行していくということが大事だと私は思いますが、総理のお答えをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
野田佳彦#18
○野田内閣総理大臣 デフレの克服と、あわせて円高への対応というのは、我が政権にとって、今大きな課題でございます、経済という意味におきましては。
 その中で、円高対策は、昨年の秋に総合的な対応策を決めさせていただきました。
 一つは、円高の痛みの緩和という視点で、これは中小企業に対する金融支援などを柱としました。
 それからもう一つは、リスクに強い経済にしなければいけない、リスクに対して強靱な経済にしなければいけないということで、立地補助金などを拡充するという策をとってきました。
 もう一つの三つ目が、先ほど来ずっと政調会長がお話をされている円高メリットの活用だというふうに思います。
 そのメリットの活用は、JBICを使ったお話をさっき財務大臣とのやりとり等、まさにその議論でございますが、あわせて、いわゆるGPIFのポートフォリオの見直しの議論も、この間、二月のときですか、私も御質問をいただきましたけれども、大事なことは、やはり安定性を求める声は基本的にあるんです。その中で、不断の見直しをしていく中で、今御指摘いただいた観点も含めての議論を、これは各省いろいろな御意見がありますが、そういうものを超えた議論をさせていただきたいというふうに思います。
この発言だけを見る →
前原誠司#19
○前原委員 これはまさに、消費税を上げなくてはいけない状況に日本の財政がある、そして国債マーケットの状況もあるということの中で、それをどうやれるような巡航速度を経済で求めていくのかということの大事なポイントだと私は思うんですね。
 したがって、今総理がお答えをいただいたように、各省の考え方はあるでしょう、そして安全性というのはもちろん大事なことですが、それを踏まえた上で、やはり思い切った政治のリーダーシップというものが、国家の意思というものがなければいけないのではないかと私は思います。
 もう一つ、これは日銀総裁と総理にお伺いしたいと思います。
 これも二月九日に伺ったことでありますけれども、私は、二月九日の後、二月十四日に政策決定会合をしていただき、先ほどお話ししたように、それがいい結果を生んでいるとは思います。また、日銀だけに円高対策あるいはデフレ脱却というものを求めるのも私は酷のような気がいたしますし、絶えず金融政策としてのアローアンスというかゆとりを持っていないといけないという面もあろうかというふうに思います。
 ただ、他方で、二月十四日の政策決定会合においては、中長期的にという、若干この中長期的にはどのぐらいのスパンなのかというところもあるんですけれども、物価上昇率というものを一%を目途に努力をしていくということを日銀も言っているわけですよね。私は、それをしっかりと支える政府側のバックアップというものもなければいけないのではないかというふうに思うわけですね。
 したがって、政府、日銀が連携をとっているということをおっしゃいましたけれども、消費税を上げるという大変な負担を国民に強いる、そして消費税を上げて、先ほど私が申し上げたように、消費税の税収は上がったけれども、ほかの税収が落ちて、トータルとしてはそれほど税収が上がらなかったということにしないためにも、やはりこの円高対策、デフレ脱却というのは大変重要なテーマであるということから考えると、政府と日銀が、やはりアコード、協定のようなものを結んで、政策目標に向かってしっかりと取り組む姿勢が必要だということを改めて私は総理に申し上げたいと思いますが、いかがですか。
この発言だけを見る →
野田佳彦#20
○野田内閣総理大臣 政府と日銀が緊密に連絡をとり合って、そして連携をしていくということは、極めて大事だと思うんです。
 そのために、例えばこれまでも、日銀の金融政策決定会合、内閣府と財務省から政務三役が出ています。それから、月例経済報告であるとかあるいは国家戦略会議には日銀総裁にも御出席をいただいて、閣僚と意見交換をさせていただいています。
 という公式なものと、加えて、アコードというお話がありましたけれども、より問題意識を共有するための意見交換は大事だと思いますので、心して、今、私と日銀総裁でバイでお会いをする機会もできるだけふやしていこうということで、実際にそういう議論をさせていただいております。
 その中で、先ほど政調会長の評価として、二月の金融政策決定会合のいわゆる中長期的な物価安定のめど一%、そして資産の買い入れの拡充等々の評価がございましたけれども、そういういろいろな意見交換があって、そして、どういう課題があって、それぞれが何を役割分担でやらなければいけないのかということは、おのずとこれは結果が出てくるというふうに思います。
 そういう議論をこれからも随時やっていきたいというふうに思いますし、日銀におかれましては、そうした緊密な連携の中で、適時適切、果断な金融政策を講じていただけるものと期待をしています。
この発言だけを見る →
前原誠司#21
○前原委員 日銀総裁にあわせて伺いたいのは、この中長期的というタイムスパンをどのように考えるかなんですね。
 確かに、劇薬のように効かせるということについては、独立性を重んじておられる日銀からすると、いかがなものかという話はあるかもしれませんが、しかし、一旦、中央銀行たる日銀が一%という目標を立てたわけですね。それを中長期的ということでぼかしてあるわけであります。これは仕方ない面もありますが、どのくらいを目途にそれをちゃんと結果としてあらわすのかということが私は大事だと思いますが、その具体性も含めて、あわせてアコードについての見解も伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
白川方明#22
○白川参考人 お答えします。
 まず、日本経済の現状認識については大変厳しい認識を持っておりまして、日本銀行としては、物価安定のもとでの持続的な経済の成長の実現ということに全力を挙げて取り組んでおります。
 そうした金融政策を行う際には、金融政策が政府の経済政策の基本方針と整合的なものとなるように、さまざまな場を通じまして、またさまざまなレベルで常に政府と密接な意思疎通を図っております。
 例えば、私自身、先ほど総理から御答弁ございましたけれども、以前よりも高い頻度で総理大臣と直接お会いし、率直な意見交換をさせていただいております。また、毎回の金融政策決定会合においても、政府から出席された方から、経済、物価情勢あるいは金融政策についての御意見を頂戴しております。
 それから、日本銀行自身、これは私もそうでございますけれども、政府でやられますさまざまな会合に参加をしております。例えば、官邸で開かれる会合で申し上げますと、最低月一回、例えば先月、私、四月は四回でございますけれども、官邸で開かれる会議に出席し、閣僚の御意見もお聞きいたしましたし、私自身もまた意見を申し上げております。そうしたさまざまなレベルでの意見交換を通じまして、政府と日本銀行の間に認識の大きな差はないというふうに理解しております。
 このように意思疎通は十分行っているというふうに思いますけれども、どうやってデフレから脱却をしていくのかという課題につきましては、先ほどまさに議員御指摘のとおり、成長力を強化していくさまざまな取り組み、それから私どもの金融緩和政策、この両方でもって実現をしていきたいというふうに思っております。
 それから、中長期という時間の長さについてのお尋ねでございます。
 現在、インフレーションターゲティングを採用している国も、あるいは採用していない国も含めまして、物価の安定は中長期的に実現していくものだというのはほぼ各国でも確立した考えで、これは日本銀行だけではございません。
 それで、中長期は何年であるというふうに明記している中央銀行も多くはございません。あくまでも中長期ということでございますけれども、しかし、それはどこか遠い先で実現すればいいということではもちろんございません。私どもとしては、これはできるだけ早く実現したいという思いで、先ほど先生から御指摘のようなさまざまな政策をとっております。
 金融政策の効果には時間的なラグもございます。それから、物価の上昇率が高まっていくというためには、さまざまな構造政策、取り組みが不可欠でございます。したがって、そういうことを抜きに、例えば金融政策だけで行ってまいりますと、今度は金融市場に不測の事態が生じてくる、先ほど先生からグラフを使っての御指摘がございましたけれども。
 我々としては、そういう意味で、最終的な政策の目的はあくまでも経済の安定でございます。そうしたことをしっかり意識して、できるだけ早く実現していきたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →
前原誠司#23
○前原委員 若干十分ではない気がしますが、仕方がないと思います。
 もう時間が、五十分までに御退室をいただくという約束で来ていただいておりますので、総裁、御退室いただいて結構でございます。
 総理、くどく申し上げません。しっかりと円高対策、デフレ脱却、取り組んでいただきたい。
 そうでないと、やはり私は、国民が消費税を上げる環境にないという認識をすると思いますので、ぜひこの財政健全化、そして日本の持続的な社会保障を含めての政策遂行のために集中して、だから、増税だけではなくて、行革、景気対策、この三つを常に総理としてはおっしゃっていただきたい。何か増税ばかりが、いや、まあそうなんですけれども、増税だけが何か総理のやりたいことみたいに見られてしまっているということでございますので、これからぜひ、行革、それから景気対策、デフレ脱却、円高、これも同じ比率以上におっしゃっていただいてちょうどいいのではないかと私は思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 それで、もう一つ国民の皆さん方から聞かれるのは、額としては少ないかもしれないけれども、国民に負担を求めるのであれば、やはり政治家みずからまずは身を削るべきだという話がございます。
 党の議論の中で、この二〇一四年四月に上げるまでに国会議員の定数は必ず削減をするべきだということの前提で党の議論をまとめた経緯がございます。これは総理も御承知のとおりでございますが、改めて、この定数削減をまとめなきゃいけない、消費税増税までに上げなきゃいけないという決意を示していただきたいと思います。
この発言だけを見る →
野田佳彦#24
○野田内閣総理大臣 今のアドバイスをしっかり踏まえて対応したいと思います。社会保障と税の一体改革ではありますけれども、今御指摘いただいた、経済の再生と政治改革、行政改革と包括的に実現をしなければいけない改革だという位置づけでございますので、それは、御説明の際にはしっかり留意をしながら対応していきたいというふうに思います。
 その上で、今、政治改革に関連する御質問でございました。国民の皆様の多くの声は、こういう国民に負担を求める以上は、まずは隗より始めよという強い御意見がたくさんあるということを私も承知をしています。
 その上で、今まで国会の中での、あるいは与野党間における議論というのは、一票の格差是正、これは違憲であり、そして違法でありますので、これは一日も早く解消しなければなりません。
 あわせて、特に我が党では多くの皆さんがこの問題意識を共有していますが、定数削減を具体化しなければいけない。そして、そのほかの多くの政党も、これはいろいろな御意見ありますが、選挙制度改革をセットで解決すべく、これまで我が党では、この後質問に立たれる樽床幹事長代行が座長としてこの間私案をまとめましたが、これを具体的に、御指摘の消費税を引き上げるまでの二〇一四年四月までに対応するには、これは何としても、もうそろそろ幹事長レベルでの政治判断を含んだ協議が必要になってくると思いますので、それを急ぐようにきのう輿石幹事長には指示をしたところでございます。
この発言だけを見る →
前原誠司#25
○前原委員 しっかりと国会議員の定数削減をまずやるということが大事だということを総理もおっしゃっていると思いますので、これは国会で決めることではありますけれども、民主党の代表として、またリーダーシップを発揮していただきたいと思います。
 さて、今度は、消費税の使われ方について少し議論をさせていただきたいと思います。
 五%上げる分については全て社会保障にということが言われておりますけれども、果たしてそうなんだろうかという議論がございます。
 今出させていただきましたフリップにつきましては、五%引き上げによる社会保障制度の使われ方ということでございます。
 国民の皆さん方は、これはしっかりとやはり政府が説明をしていただかなくてはいけないと思いますが、五%上げたら全部が社会保障の機能強化、充実に回るという認識を持っておられます。そうなると、ではどうやって財政再建にも資するんだという矛盾が生じるわけでありますが、これはやはりしっかりと国民の皆さん方に説明をしなきゃいけないのは、五%のうち、機能強化は一%、そして残りの四%のうち一%は基礎年金国庫負担額の三六・五から二分の一に上げるという財源と、三%は、今でも、先ほど二十四年度の予算で申し上げたように、社会保障でもかなりの割合を赤字国債によって賄っているということをしっかりとこの安定財源で強化することが大事だということだと思いますが、そのとおりですね。
この発言だけを見る →
岡田克也#26
○岡田国務大臣 今、前原政調会長御指摘のとおりであります。
 五%は全額社会保障のために充てる。一%は機能の充実、四%は現在の社会保障制度を基本に持続可能のためにやるということでございます。
この発言だけを見る →
前原誠司#27
○前原委員 つまりは、三%部分というのは、今の赤字国債で賄っている社会保障を、この三%も安定財源に回すということで、したがって、社会保障の安定と財政再建両方に資するということは、やはりちゃんと私は説明すべきだと思います。
 その中で、私はやはり、ちゃんと五%部分が社会保障に回せるということを担保するために、ちゃんとした区分会計のようなものをしないと、国民の皆さん方がほかに流用するんじゃないかというふうに思われてしまうと思いますが、区分会計をしっかりするということを、この際、財務大臣に御答弁をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
安住淳#28
○安住国務大臣 区分管理はしっかりやってまいります。
 ただ、例えば法律で提起している特会のような運用をするというところまでは今回はしておりませんが、予算上は区分管理をして国民の皆さんには透明性を図っていくということにいたしますので、例えば震災復興もそうした議論の中から与野党で合意を得て、これは特別会計というものを創設させていただきました。
 私は、今後与野党間で、こうした区分管理等透明性の確保、ここに疑念を持たれないような仕組みというものは十分つくっていきたいというふうに思っております。
この発言だけを見る →
前原誠司#29
○前原委員 そろそろ時間でございますので、最後の質問に移らせていただきたいと思いますが、いわゆる逆進性の議論であります。
 今、稲富さんに出してもらったこのパネルが、いわゆる所得階級別消費税負担割合ということでありまして、現行制度が、青い、一番下のこの折れ線グラフであります。つまりは、左側に行けば所得の少ない方々、右に行くと多い方々ということでございますけれども、それが、これは森信先生という方のデータを使わせていただくということを御了解いただいているわけでありますが、一〇%になった場合が、いわゆる赤の折れ線グラフになるわけでございます。
 それで、よく、いわゆる逆進性を緩和するために、例えば食料品を非課税にするなどといった軽減税率あるいは複数税率の議論がございますけれども、それをやった場合どうなるかということであります。つまりは、今食料品も全部五%かかっていますので、新たに上げる五%について食料品を軽減するということになると、どういう租税割合になるかというと、黄色の折れ線グラフになるわけであります。
 ということは、赤い折れ線から黄色の折れ線になるわけでありますけれども、それは若干下がります。下がりますけれども、逆進性の緩和にはならないんですね、これは。
 つまりは、食料品でも、より可処分所得の多い方は高い総菜あるいは食料品を買われる傾向にあるということの中で、複数税率をとったとしても、食料品を五%から上げないという判断をしても、この折れ線グラフからわかるように、いわゆる逆進性は緩和にならない。
 それに対して、この紫に見えている折れ線グラフというのは、我々が提起をしている給付つき税額控除をやった場合は、まさに逆進性対策がよくきくという仕組みになるわけでございまして、私は逆進性対策は必要だと思います。
 逆進性対策が必要で、なおかつ、そしてこの税というものを、しっかりといわゆる十二・五兆円というものを確保しようと思えば、つまりは、複数税率をとると、全体の税収が落ち込むか、もしくはほかのものの税率をまた上げなきゃいけないという形に当然ながらなるわけでありまして、そういう観点からすると、私は、ここの図に示しているように、複数税率ではなくて、軽減税率ではなくて、我々が申し上げている、マイナンバーを導入した上で給付つき税額控除をやるということは逆進性対策になるということが出ているわけでありますが、これについて、総理、最後、複数税率についての考えと、そして給付つき税額控除というものが逆進性対策になるんだということの御説明をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
← 戻る