2012-08-27
衆議院
田口尚文
政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会
田口尚文の発言 (政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会)
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○田口政府参考人 お答え申し上げます。
まず第一点目の差しとめ訴訟でございますが、行政事件訴訟法五条で、民衆訴訟とは、選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものとされ、同法四十二条で、民衆訴訟は、法律に定める場合において、法律に定める者に限り提起できるとされております。
これに関連して、昭和五十四年十月一日の千葉地裁判決では、公選法の衆議院議員定数の定めが違憲であるとして事前の差しとめを求める訴えにつきましては、その実体は民衆訴訟であり、当該訴えを認めた実定法規は存在しないから、適法になるものではないと判示されておりまして、これまで、こうした差しとめ訴訟を容認した判決は承知いたしておりません。
次に、定数訴訟や一票の格差訴訟の性格でありますが、公選法二百四条の選挙の効力に関する訴訟は、御指摘のとおり、事後の訴訟でございます。選挙区の選挙を無効とする判決が出された場合には、将来に向かって、当該選挙区から選出された議員は身分を失うところでございます。
定数訴訟や一票の格差訴訟のように、公選法の規定自体の改正をしなければ適法に選挙が行われないような場合は、事情はやや異なりますけれども、この訴訟が、現行法上、選挙人が選挙の適否を争うことができる唯一の訴訟でございますので、一票の格差訴訟につきましても、公選法二百四条の訴訟として提起が認められております。
第三点として、選挙無効判決の可能性についてのお尋ねでございますが、過去、定数訴訟につきましては、最高裁判決において二回、昭和五十一年四月十四日と六十年七月十七日でございますが、格差は違憲であるものの選挙は無効としない、いわゆる事情判決が出された事例はございます。
ただ、一般論として申し上げますと、今後、衆議院の総選挙におきまして、格差が違憲と判断され、諸般の事情を総合考察した結果として、事情判決の法理を適用せず、選挙無効判決が出される可能性は必ずしも否定されないところと考えてございます。
いずれにしても、個々の衆議院総選挙におきまして、区割り規定が違憲かどうか、当該総選挙の効力について無効とされるか、あるいは事情判決によって無効とされないかにつきましては、総選挙の後に提起された訴訟におきまして、最終的には最高裁が諸般の事情を総合考察して判断されるものと考えます。