谷岡郁子の発言 (東日本大震災復興特別委員会)
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○谷岡参議院議員 ただいま議題となりました法律案につきまして、その提案の趣旨及び主な内容を御説明いたします。
平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故により大量の放射性物質が放出され、広範囲にわたる環境汚染の被害が発生いたしております。放射性物質が人の健康に及ぼす危険について科学的に十分に解明されていないこと等により、一定基準以上の放射線量が計測される地域に居住し、または居住していた被災者及び政府による避難指示により避難を余儀なくされている被災者は、常に健康上の不安を抱えるとともに、事故前の生活の継続が不可能になり、苦痛を強いられております。中でも、子供たちは、汚染された環境で子供らしく生活することができなくなっています。
そのため、子供に特に配慮して行う被災者の生活支援等に関する施策を推進することにより、原発事故によって事故前の生活基盤を損なわれた被災者の主体的な生活再建を実現していくため、本法律案を提案することとした次第であります。
次に、本法律案の主な内容について御説明申し上げます。
第一に、被災者生活支援等施策は、被災者一人一人が支援対象地域における居住、他の地域への移動及び移動前の地域への帰還についての選択をみずからの意思によって行うことができるよう、被災者がそのいずれを選択した場合であっても適切に支援するものでなければならないこと、被災者生活支援等施策を講ずるに当たっては、被災者に対するいわれなき差別が生ずることのないよう、適切な配慮がなされなければならないこと、被災者生活支援等施策を講ずるに当たっては、胎児を含む子供が放射線による健康への影響を受けやすいことを踏まえ、その健康被害を未然に防止する観点から、放射線量の低減及び健康管理に万全を期することを含め、子供及び妊婦に対して特別の配慮がなされなければならないこと等の、被災者生活支援等施策の基本理念を定めております。
第二に、国は、原子力災害から国民の生命、身体及び財産を保護すべき責任並びにこれまで原子力政策を推進してきたことに伴う社会的な責任を負っていることに鑑み、被災者の生活支援等に関する施策を総合的に策定し、被災者に提示し、及び実施することの責務を有するものといたしております。
第三に、政府は、被災者生活支援等施策の基本理念にのっとり、その推進に関する基本的な方針を定めなければならないものとしております。
第四に、国は、東京電力原子力事故に係る放射性物質による汚染状況の調査結果を踏まえ、放射性物質により汚染された土壌等の除染等の措置を継続的かつ迅速に実施するために必要な措置を講ずるものといたしております。
第五に、国は、支援対象地域及び支援対象地域以外の地域で生活する被災者、支援対象地域以外の地域から帰還する被災者並びに避難指示区域から避難している被災者の主体的な生活を支援するため、食の安全及び安心の確保に関する施策、子供の学習等の支援に関する施策、就業の支援に関する施策、家族と離れて暮らすこととなった子供に対する支援に関する施策等、必要な施策を講ずるものといたしております。
第六に、国は、東京電力原子力事故に係る放射性物質による健康への影響に関する調査について、子供である間に一定の基準以上の放射線量が計測される地域に居住したことがある者に係る健康診断については、生涯にわたり実施されることとなるよう必要な措置が講ぜられるものといたしております。
第七に、国は、被災者たる子供及び妊婦が、東京電力原子力事故に係る放射線による被曝に起因しない負傷または疾病を除いた医療を受けたときに負担すべき費用について、その負担を減免するために必要な施策その他被災者への医療の提供に係る必要な施策を講ずるものといたしております。
以上が、本法律案の提案の趣旨及び主な内容であります。
何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。