若井康彦の発言 (本会議)
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○若井康彦君 民主党の若井康彦です。
私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました平成二十四年度予算案に賛成し、自由民主党・無所属の会提出の組み替え動議に反対する立場から討論を行います。(拍手)
まず冒頭、東日本大震災、福島第一原子力発電所事故、さらには、この冬の豪雪で被害に遭われた皆様、避難を続けておられる皆様に、心からお見舞いを申し上げます。
さて、我が国が直面する最大の課題は、言うまでもなく、東日本大震災、福島第一原子力発電所事故からの一日も早い復興であります。これまで、政府においては、四度にわたる補正予算や予備費の活用などを通じ復興を推し進めてまいりましたが、本予算は震災後初の本予算であり、被災地からは大きな期待を寄せられております。
また、欧州債務危機、長引く円高や不安定な為替相場、タイ洪水被害など、産業の根幹をなしている製造業を中心に、日本経済は今なお大きな打撃を受けており、景気対策を担う積極果敢な経済政策も求められております。
他方で、我が国の財政状況に目を転じれば、国債発行に依存することのない財政運営の実現を強く求められております。昨年閣議決定した中期財政フレームにより、本年度予算では四十四兆円以下に国債発行額を抑制し、また、一昨年、政府が閣議決定した財政運営戦略において定めた、二〇一五年度までに二〇一〇年度の基礎的財政収支赤字額対GDP比を半減する、二〇二一年度までに黒字化するという目標に照らし、極めて微妙なバランス感覚に基づいた予算編成が必要であります。
復興を確かなものとしつつも、経済成長と財政健全化の両立も含めた三つの目標に同時に道筋をつけていくためには、限られた予算を重点的、効率的に配分することが必要であります。本予算案では、日本再生重点化措置として、各省庁の政策的経費について昨年度当初予算比で一律一割の削減を求め、その部分を新たに提案させ、絞り込みをかけることで重点化を実現しております。
具体的には、新たなフロンティア及び新成長戦略、教育・雇用などの人材育成、地域活性化、安心・安全社会の実現の四分野を対象とし、総合特区等も活用して、新産業の創出と雇用促進により内需拡大を実現し、デフレからの脱却を目指すための諸施策に予算を重点配分しています。また、沖縄県については、新たに一括交付金を設けました。
また、本予算案の編成と並行して、社会保障の安定化と財政健全化を目指した社会保障と税一体改革大綱を閣議決定するとともに、行政の一層のスリム化を進めるため、政府においては独立行政法人の統廃合、特別会計の再整理を進め、党においては行政改革実行法案の提出を準備するなど、さまざまな抜本的な改革に着手することで、決して無駄を許さない姿勢を明確に示しております。
具体的に、東日本大震災からの復興や防災対策予算を見ますと、ハード事業を幅広く一括化し、自由度を高くした復興交付金、原発事故の影響で避難を余儀なくされている皆様の早期帰還を実現するための費用、被災した公共施設の復旧や耐震化、鉄道の早期復旧の支援、授業料の減免、児童生徒の被曝防止やモニタリングの強化、災害廃棄物の迅速な処理、被災中小企業等の資金繰り支援など、復興を実現するために欠かすことのできない予算が盛り込まれております。
さらに、復興予算については、国の資金の流れの透明化を図るとともに、復興債の償還を適切に管理するため、既に衆議院で審議を進めております特別会計法改正案を通じて、新たな特別会計を設けることで、流用を防止する措置を講じることとなっております。
その他、中退率の低減などで大きな効果を上げております高校の実質無償化のための諸経費、大学卒業後、一定の所得を得られるまで返済を猶予される新たな奨学金の創設、電力需給対策や再生可能エネルギー活用に向けた技術開発、農業者戸別所得補償制度、農山漁村の六次産業化に向けたファンドの創設、待機児童の解消などに向けた保育サービスの拡充、自殺・うつ病対策の推進、求職者支援制度による職業訓練や給付金の支給等を通じた就職支援なども盛り込まれております。
今回の予算審議におきましては、直接被災地へ赴かれた委員諸君から現場での実感に基づく質問が多く交わされ、大変建設的な議論がなされたと実感をしております。
これまで申し上げたように、本予算案は、子供たちを放射線から守り、被災地での雇用の担い手となる企業の復興を助け、被災者の方々の足となる鉄道や道路を復旧し、原発被災で避難されている全ての皆様に一日でも早く故郷へ帰還していただくなど、復興を進める上で決して欠かすことのできないさまざまな予算、ベストの予算であると確信をしております。与野党の壁を越えて御賛同いただき、一日も早い成立を図ることこそが、今課せられた政治家の責務であると信じてやみません。
なお、自由民主党・無所属の会提出の組み替え動議につきましては、残念ながら、見解を異にするものであり、賛成はいたしかねます。
何とぞ本予算案に御賛同いただきますようお願いを申し上げまして、私の賛成討論といたします。(拍手)