小林正枝の発言 (本会議)
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○小林正枝君 新党きづなの小林正枝でございます。
新党きづなを代表して、平成二十四年度政府予算三案に反対する立場から討論いたします。(拍手)
私たち新党きづなは、今国会に提出が予定されている消費税増税法案には反対することを表明しています。
予算関連法案である国民年金法改正案には、年金交付国債が盛り込まれています。この交付国債は、新規国債発行額を、見かけ上、四十四兆円にとどめるためだけに編み出された奇策であり、実に巧妙と言いたいところですが、体裁にこだわった割には、余りにも見え見えで、不健全、品格に欠けています。
かつて、国債発行三十兆円枠の公約を守れなかった小泉元総理は、この程度の約束を守らないことは大したことではないと開き直りました。体裁にこだわり、見えないところに隠してしまうより、実際は見えていますが、開き直って表に出す方がまだましな気さえいたします。
泥の中にすむドジョウは体裁にこだわらないものと思っていたら、とんでもない間違いでした。泥に潜って隠れたつもりでも、尻尾は見えています。
そして、この交付国債は、消費税引き上げ後に増税分で償還されることが明言されています。言いかえると、この予算案に賛成するということは、暗黙のうちに消費税増税法案に賛成したとみなされても仕方のない予算です。まさに、消費税増税に向けての踏み絵予算です。
まだ法案提出もされていない消費増税を約束手形に、年金を人質にとって消費増税にひた走る野田内閣、総選挙で約束したことには後ろ向きで、消費税増税のみ不退転の決意が感じられる野田内閣は、もはや、財務省、官僚機構に完全にのみ込まれてしまったようであります。財務省という大きなサギに、ドジョウの尻尾は見つかってしまったのでしょう。サギにおいしく食べられ、消化され、サギの餌食となってしまったかのようです。
また、被災地の復興は大幅におくれています。
地場の水産加工業の復旧のおくれで、雇用は悪化したままです。東北の沿岸部は首都圏に比べて可処分所得は低く、増税のメッセージは被災者の生きるモチベーションを減退させます。今は、被災地の皆さん、安心してください、被災地にもとの活気が戻るようあらゆる手段をとっていきますというメッセージが必要なのですが、本予算からは、被災地に寄り添う姿勢も読み取れません。
民主党への政権交代は、高度経済成長期につくられた制度、仕組みにとらわれ、既得権益でがんじがらめになった日本を大転換してほしいという、国民の絶大なる期待を背景に実現しました。
政治主導により国家の統治の仕組みを変える、予算をゼロベースで編成する、国の金庫をひっくり返し、特別会計と一般会計の枠を取っ払って大きな構造的な無駄を省く、これからの時代を見据えた社会保障をつくる、デフレから脱却し、疲弊した地域経済の活性化を図る、そういった政策を実現し、身を切る改革を実施した上で、どうしても財源が足りない場合、消費税を含めた負担を国民にお願いするというのが、現政権が国民と交わした約束です。
しかし、本予算案からは、国民と約束した理念すら感じ取ることができません。予算の骨格は、これまでどおり、各省からの積み上げと、財務省を中心とした官僚主導で編成され、政治主導が感じ取れるのは、肉づけ部分にかいま見える程度です。
国民との約束をほごにし、言ったことはやらないで、言っていないことをやるという、まさに主権者国民を裏切る、裏切りの予算と言っても過言ではありません。このような予算案で、国民に消費増税をお願いすることはできません。
日本国の主権者は国民です。国民は、選挙でその主権を行使し、国会議員に委ねます。その主権者を裏切るような行為は、民主主義の精神にも、日本国憲法の精神にも反する、許されざる行為です。
民主党の中にも、国民との約束は地球よりも重いと思っている方はたくさんいるはずです。裏切りの予算ではなく、約束の予算をつくるために、今こそ決起しましょう。
野党の皆さんの中にも、私たちと同じ政治理念を持つ方はいるでしょう。同じ理念を持つ同志の皆さん、今こそ、私たち国会議員が勇気を持って、これまでの既成の枠組みを超え、日本の未来のために新しい一歩を踏み出そうではありませんか。そのことを強く訴えまして、私の反対討論を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)