鉢呂吉雄の発言 (本会議)
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○鉢呂吉雄君 私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました社会保障制度改革推進法案、年金制度改革関連二法案及び両修正案、子ども・子育て支援関連二法案及び両修正案、認定こども園法改正案、税制改革関連二法案及び両修正案に賛成する立場で討論を行います。(拍手)
我が国が世界に誇る皆年金あるいは皆保険が達成されてから半世紀がたちました。この間、少子高齢化の進行や非正規労働者の増大など、我が国の社会経済を取り巻く状況は大きく変化しました。今後とも社会保障制度を持続可能なものにしていくためには、給付と負担の両面、すなわち、社会保障制度改革と消費税を含む税制の抜本改革を一体的に行うことは、避けて通れない道であります。
こうしたことから、政府・与党として社会保障・税一体改革関連法案を取りまとめ、特別委員会では百三十時間にも及ぶ委員会審査を行うなど、与野党が真摯に議論を重ねてまいりました。そして、民主、自民、公明三党の修正協議がなされ、合意に基づく立法府としての一定の結論を出すに至ったことは、我が国の政治にとって極めて意義あることであり、この間、議論に携わった全ての皆様に深く敬意を表するものであります。
以下、各案に賛成する理由を申し述べます。
まず、社会保障制度改革推進法案について申し述べます。
民主党は、年金、医療、介護等の社会保障制度の改革は、国民に大きな影響を与えるものであり、多岐にわたる関係者の理解を得なければならないことから、昨年来、国民的な議論を行うことを主張し、さらに、与野党協議を呼びかけてまいりました。
本法律案では、社会保障制度改革国民会議を設置し、社会保障・税一体改革大綱その他の方針のみにかかわらず幅広い観点に立って、改革を行うために必要な事項を審議することとしております。国民会議は、有識者によって構成され、国会議員による兼務を妨げておりません。本法律案の成立により、安定した財源を確保しながら、給付と負担の均衡がとれた持続可能な社会保障制度の確立を図るべく、改革を総合的かつ集中的に推進する大きな力になると考えております。
次に、年金機能強化法案及びその修正案について申し述べます。
特別委員会の審議を通じて、少子高齢化の進展、産業構造の変化、非正規労働者の増加等の変化に対応し、公的年金制度を将来にわたって持続可能なものに改革しなければならないという認識が共有されたと考えております。
まず、税制の抜本的な改革により、安定した財源を確保して、基礎年金の国庫負担割合を二分の一にすることについて、三党で合意が得られており、原案どおり、賛成をいたします。
低所得者への老齢基礎年金、障害年金、遺族年金の加算については、三党協議の結果、保険料納付期間等に応じて福祉的な給付措置を行うことになりました。基礎年金だけでは暮らしていけないという低年金の問題を指摘する声に真正面から応える意義は大きいと考えます。
一定の高所得の年金受給者について基礎年金額を調整することについては、引き続き検討事項となりました。
短時間労働者への社会保険適用拡大については、三党協議の結果、新たに生じる事業主負担の規模に配慮し、対象者要件のうち、賃金月額を引き上げ、実施時期を政府原案より半年後といたしました。民主党としては、パート労働者等短時間労働者の待遇改善のため、引き続き、関係者の理解を得ながら、適用拡大に取り組んでまいります。
被用者年金一元化法案は、官民格差解消のため、三つの共済年金制度に分かれている被用者年金各制度を厚生年金制度に統一するものであり、政府原案どおり、賛成をいたします。
次に、子ども・子育て支援関連法案及びその修正案並びに改正案について賛成する理由を申し述べます。
民主党は、これまで、人生前半の社会保障の充実を訴え、子ども・子育て支援を社会保障と税の一体改革における最重要な柱と位置づけてまいりました。
政府提出法案は、全ての子供に良質な生育環境を保障し、子ども・子育て家庭を社会全体で支援するため、幼保一元化を含め、関連する制度と財源を一元化して新しい仕組みを構築し、質の高い教育、保育の一体的な提供、保育の量的拡大、家庭での養育支援の充実を図るために必要な制度を導入するものでありました。
特別委員会における審議の中で、幼児教育や子育て支援の基本的な考え方、実施主体に係る考え方については各党それぞれの考え方はありましたが、喫緊の課題について、それぞれが共有できたと考えます。
このたび、三党協議において一致点が見出され、税制の抜本改革による安定財源が子育て支援策に充当されることは、我が国の社会保障政策における大きな前進であると考えます。
認定こども園法改正案については、幼保連携型認定こども園について、認可、指導監督等を一本化した上で、学校及び児童福祉施設として法的に位置づけることとなりました。
また、保育に関しては、市町村が実施義務を引き続き担い、利用者と市町村の契約とすることになりました。そして、都道府県による認可制度を前提としながら、大都市部での保育需要の増大に機動的に対応できる仕組みといたしました。さらに、地域における小規模保育など、多様な保育ニーズにも対応し、財政支援が拡充されます。
このように、教育、保育の質を確保しながら量的な拡大を図ることにより、待機児童の解消が進むと期待されるため、いずれも賛成をいたします。
次に、税制改革関連法案及び両修正案について申し述べます。
我が国の新たな人口構造に対応した社会保障を充実させるには、安定財源が不可欠であり、同時に、給付と負担のあり方を大きく見直すことも、避けては通れない課題です。他方で、欧州債務危機からも明らかなように、財政赤字の増大は、世界経済全体にはかり知れない影響を与えかねません。
社会保障の充実、安定化を図るとともに、財政健全化を目指すため、消費税の引き上げ等の措置を講ずることは、どの政党が政権を担当しても、避けることができない、待ったなしの改革であります。
当然、国民の皆様にも負担をお願いするわけでありますから、その前に、政治家や官僚がみずから身を切る改革も必須であります。民主党が先般提出した、衆議院選挙における一票の格差是正、定数削減、選挙制度改革に係る法律案及び行政改革実行法案の速やかな審議及び成立を、各党に改めてお願いするものであります。
また、消費税引き上げの際に、その影響が最小限になるよう、さまざまな施策を講ずる必要があります。政府原案においても、経済成長、逆進性対策、価格転嫁対策など、さまざまな措置について明記されておりますが、特別委員会における慎重な審議も踏まえ、このたびの修正案作成に至りました。
最後に申し上げます。
私は、かつて、消費税が三%から五%に上がる最終判断をしたときの大蔵政務次官を務めさせていただきました。国民に増税をお願いするという仕事は、政治家として、非常に厳しく、つらいものであり、避けて通ることができるのであれば、誰もが避けて通りたいと思うところであろうと思います。しかし、どんなに苦しいときでも、国民に正直に説明をし、少しでも多くの国民に賛同していただけるよう最善の努力をするべきである、このように思います。そして、しっかりと結論を出すべきであると考えます。
長時間にわたる特別委員会審査を終えられた社会保障・税特別委員会の委員初め、全ての皆様に改めて敬意を表しますとともに、各案での御賛同を心からお願い申し上げ、私の討論を終わります。(拍手)